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タイのアイドル事情 - 新型コロナ編

いちがや@Bangkok

2020年4月現在、世界は新型コロナウイルス（COVID-19）によるいわゆるコロナ禍の真っ只中です。
今回は、新型コロナウイルスによってタイの地下アイドルの活動がどのようになっているかのお話です。

■ライブ・イベントへの影響

コロナ前、私が最後に行ったライブは2月23日のSiamdol主催のライブでした。
イベントとしては、3月7日のCat Foodivalおよび葉月あすかファンミーティングでした。

タイは日本よりも早い段階で自粛や規制が始まり、2月末からアイドル関連のイベントは次々とキャンセルの告知が出て…という感じでした。
3月に行われたCat Foodivalは元々ラジオ局のイベントでアイドルグループも屋台を出して飲食の販売をするというもの、葉月あすかのファンミは元々同日に行われるはずだったSiamdolの3周年ライブが無くなってしまったにも関わらずファンミだけのために訪タイして実施されたものでした。
その後、外国からの入国規制が厳しくなりギリギリのタイミングだったということになります。

3月中旬から施設や店舗などが基本的に閉鎖されたため当然アイドル関連以外でもイベントは全滅。
4月末までの非常事態宣言は延長される可能性もあり、バンコクの規制緩和は6月になるのではないかとも噂されています。
とはいえ、規制が緩和されてもすぐにイベント再開できるとも思えませんし、世界中でウイルスが蔓延している以上タイ国内の状況が治ったとしても国外からの入国規制が緩和されるのは相当先になるでしょうから日本からアイドルを招いてのライブは当分無理でしょう。

■SNS上での活動

タイではSNSの利用比率としてFacebook＞Instagram＞Twitterという感じで、基本的にFacebookを軸に他のSNSを併用しています。SNSの更新頻度としては以前とそれほど変わっていないように感じます。
タイの地下アイドルは以前から日常的にFacebookもしくはInstagramのライブ配信をよく実施していたため、これもそれほど変わっていなさそうですが、SUMOMOが土日に24時間リレー配信をするなどファンサービスの一環として行うケースも見受けられます。
（日本だとライブができなくなってからSHOWROOMなどでの配信が増えた気がします）

■インターネットを介した特典会

日本スタイルのアイドル活動として大きな収入源となるのがライブと特典会（チェキ撮影や握手会、グッズ販売など）になるわけですが、これに関してはコロナ禍中でタイと日本の地下アイドルの活動に大きな違いが出ました。

日本ではある時期から急に特典会の代替サービスとして、アイドルとオタクが1対1で会話できるTalkport、先着5名だけが購入できる落書き写メサービスOnlyFive、1対1の動画配信＋落書き写メのチェキチャなどが登場しました。
いずれも2,000〜3,000円とサービス費込みのため少々割高ですが、直接会える機会が無いためオタクもよく利用しているようですし、アイドル側にも多少の足しにはなっているのではないでしょうか。

一方、タイではどうかというと特典会に類するような活動はほとんど見かけません。
私の知っているのは、
・Siamdol所属4グループのランダムチェキ販売
　（1枚150THB, 10枚セットでメンバーのビデオメッセージ付き）
・MAYDAYのZoomを使ったビデオ通話（5分50THB）
くらいです。
ランダムチェキは通常価格ですし、MAYDAYのビデオ通話は何でこんな低価格なのかちょっと意味がわからないですね…

あと、直接の収入にはならないはずですがJOOX（東南アジアを中心とした音楽ストリーミングアプリ）によるチャリティ企画（投げ銭＝病院への寄付）にいくつかのグループのメンバーが参加していました。

このようにタイでは収入を主目的とした活動ではないことが伺えます。
要因は別のエントリーを読んでいただければなんとなく察しがつくかと思いますが、タイの場合はライブや特典会での収入の減少が直接的に生活を脅かすものではないということなのでしょう。

■卒業・解散

収入が無いのが長期に渡ると立ちいかなくなるグループも出てくるのではないかと心配している反面、先述の推測が正しければ経済的な影響は少なくそこまでの不安は必要ないのかなとも思います。

ここ最近の動向としては、
・ChoNe-Bi解散
・RoomMaid解散
・SiamDreamのHarupiii卒業（ソロへ転向）
・SY51のAyako卒業（女優へ転向）
・HAPPYTAILのKoonU卒業（学業のため）
・MAYDAYのMiuMiw卒業（膝の治療のため）
あたりが私の知っているものですが、この中で直接的なコロナの影響によるものはRoomMaidの解散くらいじゃないかと思っています。

実はRoomMaidについては私も全然知らないグループです。アユタヤの喫茶店が本拠地のグループらしく、以前Facebookで2期オーディションの告知が流れてきたため存在を知っている程度でバンコクでは一度も見たことがありませんでした。解散の告知でコロナにより長期間活動できないことが理由であることが明言されています。

他の解散、卒業についてはたまたまこのタイミングに重なっただけのように思います。

ただ、すでに2ヶ月も活動が制限される状況が続いており、アイドルに対する興味関心が薄れていってしまうのではないか、ファンが離れていってしまうのではないかという不安を感じているのをとても感じます。あまりに長期になると経済的理由よりもモチベーション的な要因で…ということは今後可能性としてはあるかもしれません。

■最後に

タイでは活動再開は早くても6月以降になりそうですが、いずれにしても今回のコロナ禍が早く終息し、世界中が元の生活に戻れることを願うばかりです。

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