【怪しい人大集結】麻雀プロの人狼 スリアロ村:第九十一幕の解説

今回は「【怪しい人大集結】麻雀プロの人狼 スリアロ村:第九十一幕」を解説していきます。先日行った、ベイビーウルフの人狼のような役職非公開での考察ではなく、役職が公開された状態の動画を見ての解説です。

今回取り上げるのは、スリアロ村放送で人狼中ナチュラルに"怪しまれやすい人"が集結した回です。この回のゲーム内容は、私個人的に凄く勉強になるなぁと思いました。

真役職が2日目投票中と、3日目議論開始まで潜伏し、人外が占い師、霊媒師ともに乗っ取れている状況でした。結果的に途中で出た真役職は信用が得られず人外が圧勝したゲームです。途中、真役職を信じると言う考察の強い村人もいましたが、少数だったため襲撃されて4日目のPP時には票が足りなくなっていました。

真役職の潜伏理由は、各々考えた結果だということがわかります。ただ、今回の動画のケースは真役職達にも落ち度がありました。

というわけで役職の潜伏時に気をつけることや考えなければいけないことを、このゲームの役職者や村人、人狼側の視点を追うことで解説していきます。

ゲーム内容と役職内訳

※YouTubeサイトに飛んでご覧ください。

出演者

齊藤陽介 よーすぴさん 村人
平はちろー 騎士
おくみき 村人
さかな 村人
松田麻矢 狂人
川崎友広 村人
高橋祐介 さんでーさん 人狼
朝霧かな 村人
矢島学 占い師
狩野哲郎 人狼
猪飼良平 人狼
大條瑞希 みずきちさん 霊媒師
BOSS 村人

ゲームの流れ

初日は投票中に狂人麻矢ちゃんが占い師CO。票の入っていた人狼猪飼さんに白出し。結果最終票を持っていた人狼さんでーさんが村人のBOSSに決定票を入れ、村人処刑。

2日目は狂人麻矢ちゃんが人狼のさんでーさんに白出し。よーすぴさんが票が遅かったさんでーさんを問い詰め、さんでーさんは霊媒師CO。1-1の状態で2日目の投票もグレランになるが、投票中2票集まったところで矢島さんが占い師CO。初日白が麻矢ちゃん、2日目の占い結果は霊媒師のみずきちに白。吊り逃れCOで処刑しやすかったことから人狼側が票を矢島さんに集め、さんでーさんの決定票で真占い師矢島さん処刑。

3日目はGJスタート。麻矢ちゃんがみずきちに黒。みずきちがようやく霊媒師CO。矢島さんの霊媒結果はさんでーさんみずきちともに白。人外4人が生き残っているので麻矢ちゃんからの黒を跳ね返せず、真霊媒師みずきち処刑。

4日目は8人で4人外残っているためRPP状態ですが、RPP宣言は無し。万一さんでーさんが吊られて村が続いたときのために狩野さんが上手い動きをしていました。でも村人のおくみきさんにふわっと投票集まり処刑され人狼勝利。

各能力者の視点解説

霊界でさかなさんが少し解説していますが、このゲーム内での真占い師矢島さんと真霊媒師みずきちちゃんの目線を考えてみましょう。

【真占い師矢島さん目線】

初日の投票時にお告げ白の麻矢ちゃんが占い師COしました。この時点で矢島さん目線は麻矢ちゃんが狂人だと確定したので、猪飼さんが囲われていなければ、COしないことで2日目以降に人狼が麻矢ちゃんを襲撃する可能性がありました。また、人狼が麻矢ちゃんへの対抗COをすることも期待でき、3CO目を狙えると考えていたのかもしれません。そして狂人麻矢ちゃんの2日目白は、霊媒師として出てきたさんでーさんだったので、これも霊媒師が1COの時点では囲いの可能性は薄そうだと判断できそうです。おそらく矢島さんは麻矢ちゃんが襲撃されることを期待し、3日目CO狙いで動いていたのだと思われます。この動きの狙いは、狂人がいない状況で白結果を最大2つ残せて、人狼も3日目以降は矢島さんを噛みにくいため、村にとって強い盤面を作れるという奇策でした。

しかし今回この奇策は失敗したと言えるでしょう。太字にした部分は人狼陣営、特に麻矢ちゃんが完璧だったために、すべて裏目に出た部分です。

もう少し具体的に矢島さんの失敗を挙げると、実際には猪飼さんに囲いが発生しており、人狼陣営には麻矢ちゃんの狂人がわかっていたので、麻矢ちゃんが襲撃される可能性は限りなく低い状況でした。しかも自身が2日目に白と見ているみずきちも少し疑われ、「矢島さんやみずきちを疑っているかーなさん&川崎さんが人外と確信出来ている場合」以外はCOをした方が良さそうな展開ではありました。なぜならこのかーなさん&川崎さんの二人が村陣営の場合は確実に間違った推理をしており、人外には票が集まりにくい状況だと判断できるからです。要するに2日目生存している11人のうち人外票4票+かーな&川崎の2票=6票の過半数が正しい投票にならないので、人外は処刑し辛いです。

【真霊媒師みずきち目線】

霊媒師みずきち目線は、まず占い師が2日目の議論スタート段階で1CO。占いの対抗が出ていない以上麻矢ちゃんを真占い師に見ていたでしょう。そしてさんでーさんに白が出ていることから、霊媒対抗は狂人だとみずきち目線は考えられます。ご本人は霊界で「潜伏して3日目COが面白そうだった」と主張していますが、狂人だから対抗が噛まれる可能性があることやご主人がわからないから、最悪残っていても大丈夫と考えていたのかもしれません。

仮に麻矢ちゃん真、さんでーさん狂人で霊媒潜伏が成功して、2日目まで人間が処刑されたとしましょう。さんでーさんが3日目に黒結果を出し、みずきちがあとからCOして白結果を出せば、安定進行の観点から村人たちはみずきちを処刑しにくく、後半まで生き残れる可能性があります。また初日のBOSSの結果をみずきちは白と知っており、さんでーさんも結果を割っていないことから1COの段階での霊媒師の真狂の判断が人狼にはついておらず、2日目に人狼が処刑された場合、襲撃先は麻矢ちゃんかさんでーさんになりやすい状況です。この状況下で麻矢ちゃんが襲撃されれば、みずきち目線では対抗さんでーさんの狂人がほぼ確定的となり、正しい結果をさんでーさんが出していればもう1日潜伏の余裕が出来ます。さんでーさんが襲撃されたとしても狂人がいなくなったことと人狼結果を持っているので、みずきち目線では残り2人外を探しやすくなります。おそらくみずきちちゃんが潜伏で狙っていたのはこういった進行だと思われます。

しかし実際のゲーム展開では、真占い師が潜伏、狂人が2囲いの状況で狙いとは裏腹に最悪な盤面でした。みずきちちゃんの落ち度としては、矢島さんが2日目投票中に占い師COした段階で霊媒師と名乗り出るべきでした。

矢島さんの占い結果で、みずきち目線は矢島さん真とした場合にさんでーさんの人狼が見えるからです。しかもさんでーさんは初日に決定票を打っています。さんでーさんを狂人と仮定した場合、「自身も投票していて少し疑っていた結果白のBOSSに、狂人が決定票を打てるのか」と疑念を持たなければいけません。

そして矢島さんを仮に人狼の吊り逃れCOと仮定した場合、自分が死にそうなのに真占い師に人間結果、そして少し疑われていたみずきち自身に人間と言って、占い師として出てくる必要があるのかを、投票中の瞬時に考えるべきでした。

投票中の短い時間なのでここまでの考えが行くのは難しいかもしれませんが、少なくとも矢島さんの真を少しでも追うことを瞬時に行いCOしていれば、翌日の麻矢ちゃんからの黒結果を回避出来て、試合展開が少し変わっていたでしょう。

もう1点みずきちちゃんの落ち度は、黒を出された後の弁明内容です。対抗霊媒師の人狼さんでーさんをすっ飛ばして猪飼さんを人狼だと疑い、責めていました。実際猪飼さんは人狼なので正しいことを言っているのですが、村の参加者目線では狼のみずきちが真占い師の白先を責めているようにも映ってしまいます。

真役職の人は自身が不利な状況のときや、人外が信用を勝ち得ているときは、変に自分だけがわかる推理を展開しないことです。

この場合は安定進行の観点からさんでーさんとの2択を村に提示し、翌日から「自分に投票してきた中に人狼がいると思う」という推理展開をするのが正解だったと思います。

なぜなら3日目段階でのGJ先がよーすぴさんだったので、みずきちが翌日まで生き残っていれば「みずきちがもし人狼なら、矢島さんの偽が透けているので、2日目の時点で麻矢ちゃんを襲撃しているだろう」というみずきちにとって有利な要素が落ち、村人の大逆転がありえたからです。

【村人たちの視点】

役職が全員出揃いみずきちに黒が出された時点、つまり3日目の素村や狩人視点はどう考えれば良いのか、を追ってみたいと思います。

まずは各役職者の3日目段階での結果をまとめてみましょう。

占い師

麻矢⇒猪飼〇 さんでー〇 みずきち●
矢島⇒麻矢〇 みずきち〇

霊媒師

さんでー⇒BOSS〇 矢島〇
みずきち⇒BOSS〇 矢島〇

この結果から、全視点3日目段階で占い師の内訳が真狂、霊媒師に真狼がほぼ確定しています。

つまり

さんでーさん真の場合

みずきち人狼
矢島さん狂人
麻矢ちゃん真占い

みずきちちゃん真の場合

さんでーさん人狼
麻矢ちゃん狂人
矢島さん真占い

さかなさんの真役職潜伏死を追わなければ、この2パターンしかありません。

よーすぴさんやはちろーさんは真役職の2人を信じていると発言していましたが、おそらくこの両目線を追ってみて、みずきち真の目線の方がしっくりきたのだと思います。

どれだけ偽でも決めつけない推理

私は真役職を引いたときにつくづく「真役職って難しいなぁ」と思う部分があります。それは「出方が偽」とか「占い先が偽」など、ゲームに参加しているそれぞれの村人の主観によって説得が効かず苦労することがあるのです。特に対面人狼のア式レギュでは出方の印象度は、真偽をつける非常に重要な要素として見られます。

しかし、村人が様々な要素を頭に入れて柔軟に推理しないと、人狼側に簡単に勝たれてしまいます。

今回のゲームでも真役職二人の出方の印象度は悪く、人外側はそこまで不自然ではなかったため、村人たちの推理が人外側に寄ってしまったのだと思われます。

しかし、さんでーさんが真の場合の視点をしっかり考えると、おかしな点が何個もありました。

例えば

・みずきちは初日に終盤の票を持っていたのに、BOSSへの中途半端な投票をしている。自身が死ぬわけでもなく、また人狼仲間を助けるために票を待っていたわけでもなさそう。

・2日目に初日の終盤票が原因で疑われたのに、一人で弁明してCOを耐えている。もし人狼なら仲間が他の議論に移そうとしてもよさそう。

・狂人であるはずの矢島さんが、みずきちを囲おうとして白と言うつもりなら、あまりにも出てくるのが遅い。

・しかもみずきちが死にそうな議論で、せっかく囲いが成功し、人狼側は狂人に気付いたはずなのに、誰もみずきち側の仲間は票を待っておらず、矢島さんが処刑されている。

・初日の護衛は5割以上の確率で麻矢ちゃんになっているはずなので、矢島さん狂人がわかっているなら2日目夜に襲撃しない手はない。

・3日目時点で3Wが生存しているはずなのに、みずきちとつながる仲間がいなさすぎる。いたとしたら見殺しでただ切っているだけの人狼像。真役職2人が生き残っている状況だけに、何も抗わないのはかなり不自然。

これらは全てさんでーさん真視点の話です。

冷静に考えるとおかしな点がこれだけありました。ぶっちゃけまだ挙げられるかもしれません。

どれだけCOの仕方が本物に見えたとしても、印象論だけで決めつけてしまうのはどの試合においてももったいないことです。もちろん、本来どこかで決め打たないといけないゲームではありますが、早計な判断になっていないか冷静に考えましょう。

その役職者の立場になって、矛盾点を考えることが良い考察に繋がると私は思います。

まとめ

振り返ると凄く勉強になる村だと思いませんか?

私自身、感想戦が結構好きなので、ワンサイドのゲームでも振り返りはよく行います。次に村に参加するときの考察を行うヒントが出てくる可能性があるからです。

是非あなたが対面人狼をする際は、役職者たちの気持ちになって盤面整理をしておかしな点を探してみてください。それを発言として残せば、きっと周りには「村人らしい考察だ」と気づいてくれる人がいると思いますよ。

以上、「【怪しい人大集結】麻雀プロの人狼 スリアロ村:第九十一幕」を解説してみました。

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