わたしは陰の目立ちたがり屋
幼い頃、家から一歩出ると無口でおとなしい性格だったと記憶している
ある日、幼稚園の先生に名前を呼ばれ
「はい」と返事をしたら驚かれた
このことで余計にしゃべりたくなくなった
幼いながら傷ついたのだろう
なぜそんなに無口だったのか覚えていない
恥ずかしいのか
自信がないのか
おそらく家では家族と普通に会話していたと思う
小学生になり、おとなしい性格は変わらないが一部の仲の良い友達の前では、モノマネをして、ひょうきんなことをするようになった
当時、自分のことを「陰の目立ちたがり屋」だと思っていた
小学3年生の頃の「陰の目立ちたがり屋」事件を思い出す
ある日、次の学級委員長に推薦したいクラスメートの名前を紙に書いて投票する時間があった
私は学級委員長になりたかった気持ちが抑えきれなかった。
紙に「わたし」と書いた
(この時、これがおかしいことに全く気づいていないわたし)
先生が紙を読み上げ、黒板に名前を書いていく
複数呼ばれた名前は正の字でカウントしていかれた
先生がわたしと書いてある紙を見て、
「わたしって書いてあるけど、これだあれ?」
とみんなに聞いた
(あ!しまった!名前書かなきゃ意味ないじゃん)
その時初めて気づいたアホなわたし
恥ずかしくて私は名乗り出ることができなかった
先生が「授業終わってからでいいから
教えてね」と言った
どうしよう…恥ずかしくて言えない…
でもちゃんと言わないといけない…
勇気を振り絞り、先生に、「わたし」の犯人はわたしであると自供した
先生は笑っていた
決して積極的に表に出て目立つことはしない
が、何か得意なことがあれば、影で目立ちたがる性格(ちょっと面倒くさい)
背中を押されてやることもあれば、
面白そうだからやることもある
「陰の目立ちたがり屋」は大人になった今でも継続しているかもしれない