「ぬか」
思い描いたものと違う道となり
捨てる
苦い酸味の想いがのしかかり調整がとれなくなっては
捨てる
幾度の挫折を思い浮かべては
何故、僕はこの道を選んだのだろうと
不意に想い立ち止まり
しかし立ち止まることさえも許されない背景と
初めてきみと出逢ってから9年の歳月に
僕は問うよ
「あの時の答えはでた?」
理由なんていらないさ
YESかNOか、だけでいい
それだけでいい 教えてくれないか
すると必然的に僕にも答えが導かれる気がしてならない
陽の昇りをカーテンの端から受けて取り出す
裾をめくりかき混ぜる乳酸菌
今日の気分の傾斜こそ
こんなに愛らしい
幾度失敗しては道の難しさと厳しさを思い知らされた
そして
その分だけ “現在(いま)” というものがこんなにも染みる
テーブルに並ぶ
朝御飯は鯵の干物に豆腐の味噌汁
副菜に白いご飯 そして
箸休めの
胡瓜のぬか漬け