独裁者ノート (思考実験) はじめに

思考実験として現代の日本において独裁者になるためになにが必要か考えてみたい。
日本は民主主義を標榜する国であり、為政者は選挙によって選ばれる。独裁者になるためにはクーデターなどの武力を用いる方法があるが、現在の主流は「選挙によって民意で選ばれる」ことである。ベネズエラ、フィリピンがよい例である。世界各国で選挙を通じて非民主主義的政党が勢力を拡大している。日本でも同様に選挙を通じて独裁者になる手順がおすすめだろう。

アメリカでは陰謀論者QAnon支持の政治家が議席を取り、日本でも選挙においてこれまで考えられなかったような政党が議席を得る状況が生まれている。選挙を制するために必要なのは支持者の数と組織力、資金力である。現在、これらを同時に実現する手法が存在する。SNSやYouTubeだ。SNSやYouTubeでフォロワーおよび拡散のエコシステムを構築し、そこから資金まで調達する(YouTubeでの収入および支持者からへのグッズ販売、寄付など)。

独裁者が守るべき原則がある。もっとも重要なことは、「怒りと分断」を煽ることである(くわしくはリンク先を参照)。
 主張
 ・論理や理性ではなく、負の感情を喚起させ、情で仲間に引きこむ
 ・思想や論理的整合性は無視して感情を煽ることに集中する
 ・明確な敵を作ることで上記をやりやすくする
 ・活動自体を目的化し、活動に依存させる
 ・断定的に言い切る

 組織
 ・初期の段階ではひとつの組織に集中する
 ・支持者とスタッフが揃った段階で、それぞれの特徴を持った複数の組織=プロキシを作り、相互にアクセスを誘導し、広告収入や支持者からの収入を拡大し分け合う、エコシステムを作る。
 ・エコシステムを公開することで、無関係の第三者が金目的で参加するよう誘導する

 メディア
 ・SNS、特にYouTubeなど動画中心に展開する
 ・リアルでの抗議活動を行い、情に訴え組織への依存度を高め、その模様も動画化する

 おおよその手順
 ・第1ステージ 基盤作り
  第1ステップ 主張の内容、シンボルとなるアイコン決定、SNSの中核決定。
  第2ステップ ツイッター、YouTube開始。あるいは既存の主宰者を取り込む。
  第3ステップ SNSのフォロワー30万人、イベントの動員数1万人以上。エコシステムの確立。
 ・第2ステージ 政治への関与
  第1ステップ 国会議員100名を会員。
  第2ステップ 国会議員選挙活動の支援。
  第3ステップ 会員から国会議員。
 ・第3ステージ 独裁体制確立

よき独裁者たらんことを!

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一田和樹のメモ帳
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