映画「空の青さを知る人よ」を観て

アニメ「空の青さを知る人よ」を観て、あぁーうまいなぁと感心されられたことをつらつら叩いていきます。
あらすじとか内容とかは別の何かを参照されればすぐに知ることができると思うので割愛します。

「おにぎりの具を何にするか?」
あなたが愛情を注ぐ人におにぎりを作る時、具は何にしますか?僕は相手が喜びそうな好きな具を入れます。でも、そこまでおにぎりに時間を割きたくないので具は一種類が良いです。僕が好きなもの、相手が好きなもの。これが異なっていたら後者を選択します。
愛情を注ぐ人と言いましたが、どんな人がいるでしょう。親、恋人、親友、兄弟、姉妹…人それぞれだと思います。人数もまたそれぞれだと思います。

対象が同時にいる時、優先される誰かが存在します。その時出てくる具で誰を優先しているのかわかるようにしているのです。妹の好きな具を作り続けていた姉が最終盤に恋人の好きな具でおにぎりをつくろっかなとポロっと口にする場面があった気がします。
うろ覚えではありますが、僕があーーと心の中で叫んでしまった箇所です。
「好き」というだけでは、対象は恋人のみになってしまい、姉の心情は恋人だけに向けたものになってしまう。そこをね、おにぎりの具の変化を使ったことで、恋人に対して妹に対して、2方向に対する感情が乗っかってきて、クライマックスということもあり、視聴者に幾層も重なる想いを感じさせるカラクリを使ったのが、監督の長井さんの意図なのか脚本の岡田さんのものなのかわかりませんが、丁寧なものを観させていただきました。といい心持ちにさせてもらった映画でした。
こういう想いを感じる時があると、やっぱり物語は面白いな、いいものだなと再認識させられ、また別のお話へ向かうことができます。

おもしろかった。

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