どうしてどうしようも無く暑いのか
何が悲しくて日本という国は夏を用意したんだろう。そう思って空を見上げるくらいに夏が苦手だ。
同じだけ冬が苦手な方も居るだろうけれど、私は夏にこそ恨み言を言うしか無い。そんなに暑くなくていいじゃないか。
夕方にサッと空が分厚い雲に覆われて、ザッと降る夕立のことは好きだ。夕立が上がったあとの、暑くも晴れやかなすがすがしさが好きだ。ヒマワリは陽に顔をかざして、朝顔は夕にしぼむ。
青々とした木々にしたたる雫も、雨音と競い合う蝉時雨も、夏の風物詩は全て好きだ。きりが無いくらい。
でも気温だけはいただけないのだ。どうして。
まだ四月の末だというのにことさらに暑く、そしてまだざぶざぶ雨が降るらしい。今年の夏も、きっと容赦なく暑いのだろう。