書き心地
字は上手くない。というか汚い方である。
女性らしい丸文字に憧れたり、女性っぽいくせ字を羨んだりしてきたが、依然私の字は男っぽい汚文字である。一応ペン字だとか、硬筆習字なども習ったのに改善されないとなると、私の努力不足というよりはもう持って生まれた個性だと思うしかないような気すらしてくる。
そんな私が紙の書き心地の話なんかをするのだから奇っ怪であるけれど、昔からわら半紙が好きだった。鉛筆が引っかかるあの粗悪な紙がすごく好きだった。シャーペンの芯は削れるし、鉛筆だとすぐ手に粉がついて黒くなるし、消しゴムを下手にかけたら破れるのだけれど、それでもあの質感が大好きだった。
平成も半ばになるとその存在が薄れてきて、パソコンが主流の職場にはいると、紙という紙はすべて真っ白なコピー用紙になった。それでも粗悪な紙を見つけると嬉しくなった物だ。あの書き心地に会いたい。と妙に高校時代のウラ紙を遺していたりもした。何を書くかといわれたら、このnoteのように書くことなど何も無いのだけれど…。
なぜ紙の質感の話を始めたかというと、あの昔の日々ほど粗悪な紙ではないけれど、素朴でわら半紙にごく近い、無印良品の「らくがき帳」を見つけてしまったからだ。これ以上ノート類を増やさないと誓っているのに、「らくがき帳」と「雑記帳」を紙質が好きすぎて購入してしまったのだ。
何を書くかはまだ決められない。何を書けば良いか、noteの真っ白な紙面をぼんやり埋めながら、また、綺麗な字を書く練習を始めるきっかけになるかもと考えている。