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【レビュー】『THE FIRST SLAM DUNK』

ほとんど映画を観たことがない映画初心者の、備忘録としてレビューを残します。
カナリ個人的で的外れな内容もあるかと思いますので、その点お断りしておきます。

『THE FIRST SLAM DUNK』
2022年12月3日 2時間04分 井上雄彦監督・原作・脚本

●あらすじ・ストーリー
あの大人気バスケ漫画の映画作品!
そしてあの興奮の山王戦のお話!
※Netflixでの説明はこちら↓

湘北高校バスケ部のポイントガード・宮城リョータは、地元で有名な選手だった兄の背中を追うようにバスケにのめりこんできた。インターハイの大舞台で、王者である山王工業高校に立ち向かう。

Netflixより

●レビュー
★★☆☆☆(星2つ)
Netflixにて、私と同世代のスラダン世代の夫と鑑賞。
夫の評価をベースにして星を付けました。

まず前提条件のお話をします。
夫:スラムダンクの漫画全巻読了済
  アニメも視聴済
  山王戦は特にお気に入りのシーン
  スラムダンクはスポーツ漫画として好き
私:スラムダンクの漫画は読んだことがない
  アニメのみ視聴済(でも若干内容忘れた笑)
  山王戦のことは知らなかった
  →映画前に夫にレクチャーを受ける
  スラムダンクはキャラ・ストーリーが好き

そんな状態で観た今回の映画。
私の評価自体は星4かな?と思ったんだけれど、夫は酷評…。
何がそんなに?と思って聞いてみると「山王戦はもっとこう…凄かったんだよ。それが全くなかった。」とのこと。

なるほど。これは何をもってスラダンを好きかという点と、山王戦を漫画で読んだことがあるかどうかによって評価・反応が分かれるようだ。

今回の映画は、湘北と山王の試合の話というよりは、宮城リョータという一選手から見た山王戦とは?という話だったと思う。

だから、リョータの過去編や未来がふんだんに盛り込まれており、その間に試合の映像が流れるという感覚の方が正しいかもしれない。

山王戦自体をよく知らなかった私からしたら、「久々に湘北の面々が見られた!」とか「リョータってこういうキャラ設定だったんだ!見られて嬉しい!」とか…そういう懐かしさ半分、アニメでは描かれなかった話を観られたと思って(リョータの目線だからスピンオフ作品を観た感覚)好評価だった。

しかし、漫画では大興奮だったという山王戦を知っていて、キャラに特別な思い入れがあってスラダンを見ていたわけではない夫のような人からしたら、「全然山王戦の感動がない!」と、期待外れの残念極まりない作品だったそうだ。

私は漫画派ではないので、ここはやはり漫画派の意見を参考にすべきと判断し、星2つとしました。

●真似したい点
・スピンオフで、作品の厚み・深みを出すとともに、作者の作品やキャラクターへの思いを表現

●う〜んな点
・アニメ版からの声優さん変更
→声優さん達はかなり頑張られていたとは感じるが…やはり違和感を感じないわけではなかった
・3DCG映像
→井上先生のあの画力あってのスラダンの疾走感だと思っていた私…。だからあの絵で観たかった。
・宣伝の仕方(多くを語らない宣伝文)
→何種類もの宣伝文があったようではあるが、映画を観ようと決める段階で全てを見て読んでいるわけではない。
一部にはきちんとリョータの話もあると書かれているが、夫のようにそこまで見ておらずあの山王戦だ!と思い込んだ人は少なくないと思う。
少ない文面・あの構図での宣伝はかなりカッコ良かったが、ファンが多い作品であるからこそ、試合とリョータの話の両方を盛り込むのであれば、それだけは誤解のないようにきちんと書くべきだったのではないかと思わざるを得ない。

●最後に
まさにスラダン世代の夫と私。
しかし、マンガ・アニメという方法の違い、作品に求めるものの違いなどにより今作品の評価は分かれてしまった。
スラダンのキャラクター宮城リョータが好きな方、スラダンなら何でも好き!という方には好評な作品だろう。

私のようにアニメのみで映画を観て、ここから山王戦を詳しく読んでみたい!と感じる場合もあって、それはそれで素敵なことだと思う。

だが映画としては、山王戦と謳ってしまったことは失敗だったのではないか…と思わざるを得ない。
確かに山王戦ではあるのだが…明らかに『宮城リョータという男』に関する話だ。
その表記であったならば私は星4つにした。

是非スラダン世代の方には『宮城リョータという男』に関するこの感動作品を観ていただき、作者のキャラクターに関する思いの深さを味わって欲しいと思う。

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