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【チャレンジ】③『三題噺』230512

チャレンジ企画、第三弾の『三題噺』。
早速、今日やってみようと思う。

さてさて、そんな初回のお題は?

 黒猫

 山姥

 望楼


※どこまでも、まよいみち
 三題噺スイッチ改訂版 さんより


う〜ん、初回からなかなか難しい。
ってか、三つ目なに?笑

調べてみると…

ぼう‐ろう〔バウ‐〕【望楼】 の解説

遠くを見渡すためのやぐら。

goo辞書 より

…だそうだ。なるほどね。

まずはこの3つの言葉から想像できる一文を考えよう。

《オチ候補》
・山姥は実は黒猫だった
・黒猫は実は山姥だった
・黒猫は山姥の手下だった
・山姥は黒猫の手下だった
・黒猫とは宅配便のクロネコのことだった

《場面候補》
・山姥は望楼から突き落とされた
・黒猫は望楼から飛び降りた
・山姥が望楼から降りてきた/へ登っていった
・黒猫が望楼から降りてきた/へ登っていった
・望楼から山姥が攻撃してくる
・望楼から黒猫が攻撃してくる

《設定候補》
・望楼に棲みつく山姥
・望楼に棲みつく黒猫
・山姥から村を守る為の望楼
・黒猫から村を守る為の望楼
・山姥から村を守る為の黒猫


ここまで考えてようやく分かった。
今回のように、主語が二つ、物が一つのお題だと物語は作りやすい。
その主語2人の関係性をライバルもしくは味方、または同一人物とするパターンから発展させると話は作れる。
もう一つのお題は、道具だったり、場面の重要な一部だったりすれば良い。

今回はこの3つのお題から、以下のような話を考えてみた。


ある村には、隣の村との間に広がる山に、山姥が出るという言い伝えがあった。
村の人々は、生活の為にその山を越える必要があったのだが、一日で越えられる距離ではなく、気候の変化も激しい。そんな状況の為、遭難や怪我をする者も多く、山の中腹にある山姥の棲み家は山姥にとっては絶好のポジションであり、遭難した村人にとってはそれはそれは救いだと感じられた。
しかし、山姥の被害を重くみた村長が、その山を往来禁止とした。
そして、別の村や町を探し出したり、今までの隣村へも迂回ルートを開拓したりした。
そしてその山へは誰も近付く必要は無くなり、山姥は存続の危機を迎えていた。
山姥は、世には妖怪と言われているが、この山姥は人間だった。悪事を働き村を追い出された先祖のせいでどの村にも住めず、山で山賊の真似ごとをせねば生きていられなかった。故に、狩るものがいなければ生きてはいけない。
そこで山から降り、村を襲うようになった。

村は、村の周囲を長い柵で覆い、望楼も建てた。
山姥は手出しできなくなり、余計に苦しくなった。
山姥は村で飼われていた黒猫が村を囲む柵の外にいたところを連れ去り、何度も山と村を行き来させて道を覚えさせることで、この黒猫に気を許している村の奴らを山へ連れ出すように仕向けた。

すっかり道を覚えた黒猫を村へ帰して数日。
山で猫を待っていると、調教通り、あの黒猫が村人を数人連れて山へ入ってきた。
黒猫が山姥の家の前で鳴くと、山姥は戸を開け、家の中へと誘導した。
家でもてなし、夜も更けた頃、村人が寝るのを家の軒先で静かに待つ山姥。
苦しかった日々を思い出しながらも、今日は久々にしかも複数の獲物を仕留められると思うと、悪い笑みがこぼれる。

するといつの間にか足元にあの黒猫が擦り寄ってきていた。
体を屈めて黒猫を撫で付け、よくやったと声を掛けると、すぐ後ろから
「そうなんだよ。そいつは本当によくやってくれた。」と低い声が聞こえた。
驚き、後ろを振り返った山姥は、あっという間に縄で村人たちに拘束されてしまった。

村人達は寝てなどおらず、山姥を捕える機会を伺っていたのだった。

何故今まで山姥の被害に遭い続けた村人達が今回は山姥だと見抜き、捕えるまでに至ったのか。
それは、村人達が進化を遂げていたからである。

山を往来禁止にしてから、ほかの村や町との交流が生まれ、生活を安定させただけではなく、犯罪に対する警備の仕方、捕縛の仕方も心得ていた。
そして、怯えるだけでは解決しないことを学んでいたのだった。
そしてその新たな術の一つとして手に入れた望楼という警備の拠点は、黒猫を連れ去るという場面から、毎日のように黒猫を連れて歩く怪しい山姥の姿をもハッキリ目撃するのに大変役に立った。
山姥が黒猫を使って何かしかけてくる可能性を感じ取った村人は、この黒猫が山姥の拠点を割り出すチャンスになると考え、黒猫に連れてこられたフリをして山姥捕獲を実行したのであった。

それぞれの存続を望み行動を起こした両者だったが、明暗は大きく別れたのだった。


う〜ん。オチが落ちていない気もするし、終わり方がしっくり来ない…。
拙いお話で申し訳ない。
初めて発想から一通りのお話を書くということをやってみた。
本当はアイディアだけで止めるつもりだったのだが、設定を書いてつなげるとお話になってしまいそうだったので書いてみた。

今後はもう少しライトにするか、3行プロットのような形に収めて色んなパターンを考えることをやってみた方がいいかもしれない。
勉強になった。

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