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【日記】夏休み恒例

夏休みの宿題といえば、ドリルや絵日記、自由研究など様々あるけれど、小学校の低学年では『植物の観察・お世話』もメジャーな課題のうちの一つだと思う。

ウチの息子はまさしくその低学年で、学校にて植物のお世話をしているらしかった(日頃の学校に関する雑談から分かった)。
しかし、先日保護者向けに行われた夏休みの宿題に関する説明では、観察日記などは出されていなかった。
「(はぁ〜今年は学校で完結するのね!
去年は観察日記やら自由研究やら大変だったわ…)」
というふうに、昨年の様子を思い返して遠い目をしていた矢先…最後に発せられた先生の言葉が私の心に影を落とした。
「学校で育てている個人の苗はこの後から終業式までに学校から持ち帰って、きちんとお世話をしてください」

「結局家でお世話するんかい!
えっ…なのに夏休みの宿題として植物関連は何もないの…?!」

植物とはいえ生きている。
きちんとお世話した上で枯れてしまったのなら仕方がないが、何もせずに枯らすわけにはいかない。
しかし子供が毎朝ちゃんとやるとは思えない…。
結局、親がやる羽目になるのよね…声掛けだったり、実作業だったり…。

初めから親がやれば済むのなら話は早いのだけれど、ニ学期が始まってから何かしら感想文やら観察して気付いたことやらを書かされるのかもしれない…。そう思うと、子供が全く関わらないのもマズイ。
結局子供が困ることになる。そう思うと、やはり先生が言うように、ちゃんと子供にもお世話をやってもらわなければならない。

少しため息をつきつつ、でもまぁ子供の日頃の話からすると、元気に育っているっぽかったし、とりあえず7月の間、毎朝忘れずに水をあげれば何とかなるか…。と思った。

そして保護者向けの話が終わり、早速苗を持って帰ろうとウチの子の育てた苗を探すがなかなか見つからない。
もう一周全部の鉢を見て回り、最後の最後でやっと見つけた。

しかし……どう見ても苗は枯れかかっている。
しかも、ハッキリとは分からないが…何かすごく違和感のある…。なんだろう……。
とりあえず持ち帰りながら考える。
考えること十数分。
「分かった!背の高さに対して葉が少なすぎるんだ!」

ウチの子の苗は他の子よりもやや背が高かった。
何の茎は細く、くねっていた。
どうしてこうなったのか…何となく分かった気もするが、帰ってから育てていた時の様子を子供に直接聞いてみることにした。

そうしたら案の定、子供のお世話の一部に違和感の正体が隠れていた。

「緑じゃなくて黄色くなっている葉は取っておいてね」

いやいや、早速かいな。
それはあなたの仕事でしょうが笑
まぁそんな息子のイラつく姿勢はさておき…。

学校では『黄色くなった葉からは栄養が取れないから取り除かなければならない』と習ったらしい。だから、ウチの子は一部でも黄色くなった葉はことごとく取り除いていたそうな。

やっぱりな…。それだよ、それ。
枯れかかっている原因は…。

つまり、こういうことだ。
他の子よりも苗の背が高くなるほど順調な育ち具合だったが、『黄色くなった葉は取り除く』という言葉を信じ、一部でも黄色っぽくなった葉をことごとく取り除いてしまったが為に、葉が極端に少なくなり起こってしまった悲劇だった。

先生の話がどういうものだったかは分からないが、ウチの子は、黄色の範囲がどのくらいになったら取り除くべきなのか、という点については把握していなかった。

黄色っぽくなったら葉を全て取ってしまってはそりゃあ枯れるさ…。

私は家庭菜園と言えるほどでは全くないのだが、ベランダでプランター栽培にてお花や野菜は育てたことがある。
完璧ではないにしろ、全く知識がないわけでもなく、道具がないわけでもない。

息子の苗を持ち帰ってすぐに、苗に出来る限りの処置をし、息子にこれ以上葉をもぎ取ってはならないと言って聞かせた。
先生からは黄色くなったら取れと言われたんだと反論されたが、とりあえず次に新しい葉が出てくるまではもう取るなと話をした。

先生からのお言葉の威力は強い。
なかなか分かってもらうまでに時間がかかったが、これで苗がこれ以上ハゲハゲになることは避けられそうだ。

まだ何%、何分の一などのの割合を習っていない子に、どのくらい黄色くなったら…と教えるのはなかなかに難しい。
良かれと思ってやったことで苗を苦しめていたなんて信じ難いところもあったのだろう。

水をあげれば…なんて考えていたところから考えると、もっと大変な状況になってしまった…。
結局手を出してしまう辺り、ため息が出てしまうが…今回は仕方がなかった。

何とか元気になってくれれば良いが…。

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