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一般的には主に南米の世俗音楽の総称(アルゼンチンタンゴやブラジルボサノバ、サンバやクンビアなど明確なジャンル分けされているものは除く…)ただ、現地ではフォルクローレと呼ぶ場合は外から見た感じになります。

実際は…総称の例として、ペルーではバルスなど黒人音楽も含めた海岸地方の音楽を「クリオージャ(この土地で生まれた何かを指す言葉)」と呼び、それ以外の山の音楽を代表的な音楽・リズム形式の「ワイノ」に準えて「ワイノの音楽」と呼ばれる事が多いのですが、各々の音楽形式名(マリネーラ、ワイラーチャ、ムリーサなど…)また、何々地方の音楽と言ったりもします。

では私たちが知っている「フォルクローレ」は元々は「民間伝承的なもの」を意味する語が転じて、アルゼンチンで音楽を指す語として1950年代頃から使い始め、ヨーロッパに渡った“フォルクローレ“音楽家たちが自身のジャンルを説明するために広めた、所謂、民間伝承風な商業音楽という事です。つまり本当の民謡や民族音楽ではないのです。ロックやポップスなどと同様に商業活動と共に作られたものなのです。

もちろんそうは言っても、筆者的には、元々の民謡が流用されていたり…中には本物の伝統芸能者が(良い意味で)見せ物として昇華させている事もあるところに面白みというか、興味深く感じています。

そんな訳で…フォルクローレという音楽ジャンルは商業音楽として始まっているので、よくよく考えてみれば、現代のようにポップス・ロックに影響を受けてるのもごく自然な流れかな?とは思います。筆者としては民謡風が押し出されていた70年代にその民謡的なグルーヴに惹かれて“フォルクローレ“を奏で始めたので、少し抵抗はあるのですが…

度々、「フォルクローレと呼ぶのは止めよう」みたいなことが議論されているのを見かけますが、筆者自身も、違和感を覚えながら他に言い表せる語が見出せないまま、知れば知る程、モヤモヤ感が膨らんでくるのでした…

まぁ、これだけ長く演ってると筆者にとっての音楽とはこの「フォルクローレ」と一般的に呼ばれているものなんですよね…ジャンル名なんかどうでも良くて、ただの音楽されど音楽なんです…

オチがなくてすみません…多分、そのうち加筆編集するかも?


佐野貴志

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