【二次創作小説】弟のいちばん
「太陽よりも眩しい星」神城兄目線から見た小学生時代の神城光輝のお話です。
ショートショートです。
小学生になった光輝は「さえ」の話ばかりするようになった。
光輝は俺の3コ下の弟だ。
昔から素直でわかりやすい性格で、幼稚園の頃は「兄ちゃん!兄ちゃん!」と俺のあとをついて回っていた。
何をやっても「兄ちゃんすげー!」と褒めてくれるので、俺は思う存分に年上風を吹かすことができた。
それがどうだ。
俺のポジションは、今ではすっかり「さえ」に奪われている。
「さえちゃん牛乳飲んでくれた!」
「さえちゃん漢字おしえてくれた!」
「さえは走るのもはやいさ」
「さえはいつもニコニコしてて優しい」
「さえは友達みんなに好かれてる」
「さえはゲームも強い」
「でも人狼だけはよわい」
「さえがケンカを止めた」
「さえの作文が校長賞をとった」
光輝はすっかり「さえ」レポーターだ。
最初はちゃん付けしてたのに、早々に呼び捨てするようになってるのもムカつく。
一度、チビで勉強の苦手な光輝をイジるのと同じ感じで「さえ」をイジってみたことがある。
男ふたりのけんかを光輝とふたりで止めたって言うから
「そのさえって子、クマみたいな子なの?」
とつついてやった。
そしたら見たことないような真剣な表情で「クマじゃない!!」と言い返された。
あのな光輝。
それはもう惚れてるんだぜ。
fin.
あとがき
作品と言ってもいいのかわからない、ストーリーもオチもほぼないショートショートのこちらの作品が意外と「♡(いいね)」を集めていて戸惑いを隠せませんw
小学生の神城が人気なのかな?🤔
(可愛いですよねチビ城♡
その気持ちならとてもよくわかります〜!!!)
実はこちら、「ふたりは従兄妹」という昴目線の別作品を補強するために書きました。
作中に出てくる神城兄が「昴もさえに惚れちゃったのか」と言う台詞があるのですが、「昴「も」」の部分を強調したかったんです。
この作品単体でも楽しんでくださる方がいるのは嬉しい誤算でした。
読んでくださった方、ありがとうございました!
ちー