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ワルイ奴は本当は悪くない、と思う話

「ケーキの切れない非行少年たち」を読んだときに、学生の時に思っていたことを思い出した。

私は、ヤンキーたち、いわゆる「ワルイやつら」を見るたびに、彼らは本当に悪いのだろうかと思っていた。

だって、明らかに困っているのに。

最初から、先生を困らせようとしているようには見えないのに。

見えないかな、あの子たちの中で、もう少し小さい男の子や女の子が、「助けて。」とか「勉強わかんなくてつまんない。」とか、「なんか分かんないけどイラつく。」とか、言っているじゃない。

当時ここまで思えていたわけではないけれど、先生たちの対応にかなり違和感を覚えていたのは、こういうことだったんだと思う。

なんで彼らの表面しかみないんだろう。反抗的な態度を一時的にでも収めることしか考えていないんだろう。

授業の進行を妨げているから?

でも、先生、あなたやる気ないじゃない。教科書読むだけの工夫もなんにもない、気合の入ってない授業は、伝わるよ。

やっつけ仕事になって、ヤンキーたちを注意するのも憂さ晴らしみたいじゃない。

バカにしない方がいいよ、私たち、子どもだから立場は弱いけど、ちゃんとそういうの、見えてるよ。

そう言えたらよかったのに。

でも、それを言って、聞いてくれるような大人じゃなかったな。

子どもの信頼を得るって、大事。

信頼できる大人が近くにいるって、大事。

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