続・J1ドラフト会議のネタバラシ
これまでのあらすじ
J1ドラフト会議に参加することになった私ことお市。同一クラブからは3人までしか指名しちゃダメよ、というルールに悩みあぐねた挙句、愛するマリノス中心のチームではなく、今シーズントラウマを植え付けた選手を多く採用するマゾい方針に決定。
幸先よくレオ・シルバや鈴木優磨(以上、鹿島)といったメンバーを揃えていくが、肝心要の杉岡大暉(湘南)を取り逃がすまさかのミスを犯す。
そしてグループチャットは思いもよらぬ方向へと舵を切る。。。
※J1ドラフト会議ってなんだよ、という方は、運営のぐなろってさんが書かれたこちらのnoteをご覧ください。
6位:岩波拓也(浦和 CB)
同ポジションでの優先順位:3位
実はこの6位の指名の前、5位指名の際にある現象が起きます。
「CB乱獲祭り」です。各参加者が指名したドラ5の選手をご覧ください。
ウェーバー順先頭のせこさんの鈴木大輔を皮切りに、CBを指名する人が増えてきたのです。しかも共通しているのは、皆ビルドアップの能力に定評のある選手ばかり…個人的に杉岡大暉の次に欲しかったCBマウリシオも先に取られてしまいました。
「別にそこまでCBのビルドアップ能力こだわらなくてよくない?とりあえず蹴らせればいいじゃん」
とも思いたいんですが、対マリノスということを考えると、前プレを剥がしたその裏が使いたくなるのも事実です。そうなってくると、マウリシオのようにカラダノムキでパスの出す方向を騙せる選手はめちゃくちゃ欲しいですし、左足を使うことを厭わない左利きのCBも欲しくなってきます。
しかし、その辺は参加者共通の認識だったのか、ガツガツとCBが取られていき、しまいには…
密かに狙ってた左利きCB、丸山まで取られる始末!当日の朝わざわざ瓦斯サポの友達にプレースタイルを確認したというのに・・・
「ちょっと待ってくれ、オレは3バックを敷きたいんだ、だからそんなにCBを取らないでくれ・・・」なんて悲しい声は無論届くわけもなく、CB候補のメモ欄に「×」を書き連ねていきます。
そこでまずは基本に立ち返って、トラウマ指名に専念することに。私が選んだのは、ゴリゴリのトラウマ枠、浦和の岩波拓也。彼を選んだ理由は2つ。ロングフィードとセットプレーです。
ホーム浦和戦、我々が1-0から2点奪われたゲームですが、主導権を渡すキッカケは岩波が放つ対角線のフィードでした。マリノスは前プレをかけようとする時、そのまま攻めに移行しやすいようにSBが高い位置を取ります。奪えればそのままSBは攻撃参加できますが、奪えなければその裏は格好の狙い目です。そこを的確に突いたのが、岩波とマウリシオでした。今回のトラウマベストイレブンでも彼のロングフィードが鍵を握るかもですね。
また、これはマリノス戦でのプレーでは無いのですが、浦和はコーナーキックで、ニアに人を集め、ファーに立たせた岩波に合わせる形で点を取ってます(たしか札幌戦だったか)。そう、マリノス含め多くのチームが苦手な形です。少し減ったとはいえまだ多いセットプレーからの失点、岩波の存在はセットプレーの対策を練るシゲさんを悩ませる一因になりそうです。
(その後もう1人目をつけていた、湘南の坂圭祐も奪われる羽目に)
7位:立田悠吾(清水 CB)
同ポジションでの優先順位:6位
もうCBが枯渇しまくりだったので、トラウマというより好きな選手を配置することにしました(開き直り)「サイズのあるSB」として名高き立田ですが、我が軍では「スピードのあるCB」として扱います。
彼の3バックでの働きぶりは、4-4-2のブロックを使いこなす清水では拝めません。ですが、渓太目当てで見たU-21代表の試合では3バックの一角を務めていました。ビルドアップの時のパスの出し方、先読みなど課題はまだありますが、長いストライドを活かした素早いカバーリングを見ると、大きなポテンシャルを感じます。なんかウチのチーちゃんことチアゴに近いところを感じますね…
対マリノスということを考えると、ルヴァン決勝での湘南のDFたちのように、3バックのうち1枚が攻撃参加してくる構図も重要です。左サイドを攻略した柏好文からのクロスに、ファーサイドに入ってきてもらって合わせてもらったり、または反対に清水で磨いたアシスト能力を活かしてもらうとか、守備でも攻撃でも色んなバリエーションをもたらしてくれそうです。
8位:山根視来(湘南 CB)
同ポジションでの優先順位:リストアップ圏外(途中で思い出した)
いよいよ隠し球として用意していた坂もとられ過呼吸になる私。もはやこの辺りの指名が既にトラウマともいえます。つ、つらい…
ここで気付くのが、パスの出せるCB、左利きのCBはかなり希少価値が高く重宝するということ。マリノスにとって、畠中しんちゃんを確保できたのは大きかったんだなあ、としみじみ思います。大成して欲しいし、させなきゃいけないと思いますね。
とはいえしんちゃんを選んだらトラウマベストイレブンになりません。苦渋の末浮かんだ言葉がこれでした。
「夢心動力(ゆめはこころのプロテイン)」
湘南には彼がいた!山根視来を指名します。彼は元々SBを主戦場とする(修正:SBではなくFWやサイドハーフとのこと。お詫びして訂正します)選手ですが、キジェさんの「YOUとりあえずCBやっちゃいなYO」政策により、3バックの一角として使われています。(同政策の対象としては大野和成も挙げられますね)
持ち味はCBでありながらドリブル。仕掛けるドリブルというよりは運ぶドリブルですね。現代的なCBを確保できたと思います。ちなみに選考の際にコンバート秘話を読んだのですが、たしかにこれは「夢は心のプロテイン」という彼の選手紹介にフィットしますね。
そして、やはりスピードは豊かです。ルヴァン決勝ではマリノスのウィンガーと対峙する回数が多かった彼ですが、結構な割合で勝ち切っていました。引いて守っては身体を張った守備でブロックを繰り返す彼の姿は、杉岡部長や坂と同様苦々しく私の目に映ってました(なら忘れんなよ)。
これにてどうにか3バックを確保!だいぶ楽になった!
9位:セルジーニョ(鹿島 ST)
同ポジションでの優先順位:リストアップ圏外(取れると思ってなかった)
3バックも確保できた、あとは前プレの肝になるSTに梅崎司を入れれば…と思った矢先、この選手が残っていることに気づきます。
まさかここまで彼が残ってるとは思わなかった。俺たちの河治さんオススメ、ACL男のセルジーニョ。
前プレの精度は他の候補として考えていた梅崎より劣りますが、独力でゴールをこじ開ける能力はJ屈指です。レオさんの言うことをしっかり聞いて動いてくれさえすれば、カバーシャドウもうまくできるはず。あと生え際にシンパシーを感じますのでそこも◎。
何より彼の凄さは、判断とプレーの正確性かと思います。パワフルショットなどゴールパターンの豊富さに目がいきますが、懐の深さを使ってポストプレーをかますか、それとも無理やりにでも前を向くか、という判断が実に上手いイメージです。我らがマリノスが対戦したときも、彼の落とし(レイオフ)からこちらのプレスが空転、鹿島のカウンターが加速していく様を何度も見ました。守備さえ上手くやれればUMA共々脅威になれる存在です。
こうして、当初の予定より遥かに豪勢な3トップの完成したのですが、元々セルジーニョは「どうせ取れないだろう」とリストアップを諦めた選手でした。
それが、他の参加者さんたちのスカウト網からたまたま外れて、こんな下位にまで残っていたと。単なるベストイレブンづくりとはちょっと違う面白さを感じた一幕です。
10位:青木拓矢(浦和 CMF)
同ポジションでの優先順位:5位
とか言ってると間違えるのがドラフトの怖いところ。ここで私が指名したのが青木拓矢。彼もまたいいキックを持ちつつ、スペースと人を掃除できるルンバ系ボランチ(©️ひらいさん)です。
CBには上がっていいぞと指示し、WBには仕掛けまくれと指示するつもりですが、リスク管理の鬼である青木拓矢がいればもう平気。レオ・シルバとともにスペースを使いたがるマリノスの3センターと偽SBを封殺してくれるでしょう。機を見たロングフィードでハイラインの裏を狙ってくれそうなのもなかなかに嫌らしい。実際対戦したホーム浦和戦でもスペース潰しとフィードによる牽制はばっちりしていた嫌な思い出があります。彼も立派なトラウマ枠ですね。
ただ本当に指名したかったのは田口泰士!この選手も目前で取られてしまいました・・・
とんでもポジションにいる飯倉の頭上を狙うロングシュート、飯倉チャレンジの成功者でもあり、マリサポが虚脱感に塗れたホーム磐田戦で2ゴールを奪ったボランチですから。あと青木拓矢もですが、ボランチから前線への飛び出しができるのも魅力。ああ、セルジーニョか柏好文のところで指名しておくべきだった…
11位:小林祐三(鳥栖 RWB)
同ポジションでの優先順位:リストアップ圏外(指が勝手に動いた)
なんでっ・・・!なんで思い通りに動いてくれないの、私の指・・・?「右ウィングバックは湘南の岡本拓也にしよう。トラウマだし」って言ってたのに・・・!なんで、「小林祐三」って打っちゃうの・・・!?
こればっかりはどうしようもなかった。我が永遠のNo.1右サイドバック、小林祐三a.k.a.DJ PANZOOを最終指名にしました。だって仕方ないじゃない、大好きなんだもの!今シーズン冒頭、コンビ組んで間もないゆんゆん、AJ、山ちゃんの左サイドトリオに若干手を焼きながらも最終的には無力化しちゃう熟練の守備とか!たまに見せる美しくも鋭い運ぶドリブル(個人的に静学ステップと呼んでます)とか!思いっきりサッカーと関係ないツイーヨしちゃうところとか!
全部含めて大好きなんだから仕方ないじゃない!
語ると長いので省略しますが、「地味でも確かにチームのためになる働き」「未然に防ぐことの難しさ、凄さ」を、そのプレーをもって教えてくれて、私にSBの魅力を気づかせてくれたパンゾーさんはどうしても選びたかったんです。持ち上がった後のクロス精度?エリア内への侵入?知らんがな。
自分が敷いたゲームモデルに準ずるって難しいなあ、とほろ苦い思いを抱きながら、全11名の指名を終えました。
すぺしゃるさんくす
今回参加してくださった11名の参加者さん、そして運営のぐなろってさん、TDKさん、本当にありがとうございました!めちゃくちゃ楽しかったです!