10年ぶりの襲撃
なんとなく寝れない、というか寝たくないそんな夜はnoteを書いて強制的に眠気をつくる。
(今日はエクセレンスのことは書かない)
10年ぶりに「奴」に襲われた。
「奴」は、一般的にみんなから恐れられている(勿論愛でている人もいるだろう、申し訳ない)。
ただ、我々の生命を奪うほどの威力でもない。
そして、頭がいいとされている。はず。
そう、カラスである。
カラスの行水と言われるように入浴にかける時間はとても短い私だが、本物のカラスはなかなか怖い。
およそ10年前、高校に通学途中、自転車を一心不乱に漕いでいた私の頭を何かが直撃した。
まるで蹴られたような感覚。
別にそれで横転したわけでもなければ、負傷したわけでもない。それでも、その衝撃の直後に進行方向に飛んでいく「奴」を確かに目視したのだ。
それまでは電柱に群がる彼らについて特に何も思わなかった私だが(強いて言えば賑やかだなと思うくらいか)、そこから少しの恐怖がつきまとうこととなった。
(ちなみに実家の家庭菜園の大敵であったので、 CDを吊るしたりダミーカラス人形を吊るしたりしていたのが懐かしい)
何故あの時、軽やかに私の頭なんぞを蹴っていったのだろう。たまに考えることがあった。
なにかの怒りに任せて、八つ当たり的に蹴ったのだろうか。いやしかしそんな短気なものだろうか。何かの弾みに?そんなことある?
昔の記憶がそんなにない私だが、このエピソードは鮮明に覚えている。
そして今日、10年ぶりに「奴」の襲撃にあったのだ。
今回は普通に歩いていて、偶然2匹ほどが街灯に止まって声を発していた。
低空飛行をしながら街灯を移り飛んでいたので、若干嫌な予感がしたのである。
その次の瞬間である。
また低空飛行をしたようなのだが、その姿は私の視界には入らなかった。
「バサッ」
今度は頭を羽で叩かれたような感覚。
前回より少しマイルド。
と思った次の瞬間、
2匹目による羽バサバサアタック。
「久々にきたか、これ。」
彼らが街灯に止まった瞬間、少し笑ってしまった。
あの一帯、結構人がいたはずなのに、2匹とも私にロックオン。2者連続ヒット。
どちらかが長打だったら1点入っていた、いや違う違う負傷してもおかしくない状況だった。
今回は明らかに確信犯である。なんてこった。
そのあと十数秒は、羽バサバサ音にビビり散らかす20代後半男性の姿を見せてしまった。
もしかしたら、カラスに襲われるということは、ここんとこの私の生活が悪いことに対する罰なのかもしれない(具体的なことはよくわからないけど)。
ちょっと普段の生活を見直しながら、上手いこと生活をするべきなのか。
それとも、10年ぶりの珍事と捉えて堂々と生きていくべきなのだろうか。
答えはわからない。また何年か後に「奴」の襲撃を受けるかもしれない。
襲撃を受けたとしても、今までのように無傷で終えられるような、そんな生き方は楽しいのだろうか(突然の哲学)。でも生命は落としたくないな。
あ、でも生命を奪う威力ないって序盤に明言しちゃったな。
そんなわけで、生きてます。
※この文章はノンフィクションです。
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