【余り話】合唱部2〜3年生編
以前余り話で書いた合唱部。部員は80人弱いた。一方で私たちの学年は20人に満たない少ない学年だった。私は女声合唱では1番下のパートのアルトだった。パートごとにかなりキャラが分かれるが、トレンディでどこか「めんどいことはかんべーん」というOL感が滲むソプラノとちがってアルトは比較的合唱に対して真面目なパートだった。
そして3年生になった。私は副部長だった。
いつも怒る役だった。ホールを借りて練習することも多かったが、アルトの1番前の立ち位置からソプラノの1番後ろで真面目に歌っていない1年生をピアノに反射してるところで歌いながら観察して、休憩に入った瞬間「見えてるから。やる気ないなら帰っていいよ。」と怒ったこともある。
振り返っても、怖いし嫌な先輩だったと思う。もし自分が、その時の1年生だったら絶対嫌いな先輩ランキング1位だっただろう。
3年生 VS 2年生
私が3年生の年のコンクールで歌う曲はソプラノメゾアルトの3パートではなく、それをさらに2個ずつに分けて、一群のソプメゾアルト、二群のソプメゾアルトの系6パートで分かれる曲だった。3年生はもちろん1、2年生のメンバーわけも3年生に託されたわけだが、アルトに関して言えば私たちの学年と一個下の学年はとにかく仲が悪かった。というかとにかく可愛げのない後輩だった。
その中でも1人特に嫌いだった奴がいた。その子は絶対音感で勉強もそこそこできて小学校から合唱もしてて、ピアノもそこそこ弾ける。とりあえず要領のいい奴だったんだけど、とにかく生意気だった。その子も私のことが嫌いなのもわかっていた。
本当は自分の方の群ではないアルトに入れたかった。でも、2年生の力量を1人1人考えた時、その子は私の群に必要だと判断して同じ群に入れた。
案の定の大喧嘩
私たちの学年は少ない学年だったため、6パートに分けると各パート2.3人ずつしか3年生がいなかった。私と一緒になったのは、アルトの中でも1番仲が良かった子だったが、その子は合唱が大好きで(最終的に音大に行った)、「人間関係は色々思うこともあるけどとりあえず楽しく歌えたらいいんだ〜♩」と発言していたこともあり、パートごとの練習で後輩にイライラする私とは逆に、優しく的確に後輩にアドバイスをしていた。
でもそんな彼女が泣いた。「うちが注意してる時も全く聞いてる感じない、言うこと聞きたくないですっていう態度がムカつく!」と泣きながら教室から出て廊下で泣いた。
私がキレることはしょっちゅうあったが、流石にその子がそこまで泣くほどキレることは後にも先にもなかったので、2年生もびっくりしたのだろう。
そして、私がドチャクソに怒った。あの子を泣かせるなんて信じられない!!!みたいな感じだった気がする。もうパート練習もしない、勝手に全体で2年生怒られればいいんじゃない!?3年生はもうあなたたちに教えられませんって言っとくから、どうぞ私たちのことは気にせずできると思うなら歌ってみろよ!!!1番前で!!!と言うようなことを言った気がする。
もはや覚えてない、そらそうだ15年くらい前の話だし。とりあえず、そんなこんなでめちゃくちゃ怒って、さすがの生意気2年生も泣き。謝ってきた。これまでごめんなさい。反抗してすみませんでした。みたいなことを言っていた気がする。
そこからどうしたのか覚えてないけど、その一件以降、仲良くなった。どうして仲良くなれたのかわかんないけど、腹を割って話したからなんだと思う。
そしてなにより、1番ムカつく生意気なやつとは、今はしょっちゅう電話する仲である。縁とは不思議なものである。
今2人で話すあの時のこと
その生意気な後輩と今話しててこの時のことを振り返ると、「よくあの6パートに分けるときに自分の好き嫌いではなく力量で必要かを考えてパート分けをしたよね」ということと「あのぶつかり合いでよくあそこまで仲良くなれたよね」という話だ。
この時のことも含めて、嫌いだと思っているのはその人の一部しか見ず嫌いと言っているのであれば、ちゃんと向き合ってから判断しないといけないなと思うのだ。今の自分がそれを実行できているかは置いといて、看護師で出会ったお局も含めて、その人としっかり話して向き合えば案外その人の中で好きになれる部分が見えたりするもんだなと思う。
(中には知れば知るほど嫌いになる奴もいる)
note倦怠期で軽く書こうと思ってたのに、思い出話は長くなりがちだ。いつも長ったらしい文ですみません。今日もありがとう。また明日