人工死産の記録⑥人工死産に至った原因はXモノソミーでした
人工死産後の健診に行ってきました。子宮の回復状況と、胎盤の染色体検査結果を確認しました。
体の回復
血は今日になってかなり減少したので、割と治りはいいのかな〜と思いながら受診しました。
エコーの確認では、子宮の奥はほぼ元通り、子宮口側にすこし膜のようなものが残っていそうとのことで、子宮収縮剤が追加になりました。たまに塊というほどでもない何かが出てくることがあったので、卵膜などが残っているのかな、と思っています。
また、内診中に胎盤なのか何かの残りがあったとのことで取り除かれました。何回やっても慣れない内診の処置……。
また、風疹の値が低かった(16倍)ので、風疹ワクチンも打つことになりました。
8週間避妊しないといけないので、生理がはじまるか、いつから妊活できるかをヤキモキする必要はしばらくなさそうです。
正直、今すぐにでも妊活を再開したい焦りは自分のなかにあるのですが、急いては事を仕損じると肝に銘じて、状況に応じて進めようと思います。
胎盤の染色体検査の結果
私が人口死産を選択した理由となった心不全は、表題のとおり「45、X」つまり、性染色体のXモノソミーであり、「ターナー症候群」によるものでした。生まれてくる子もいるのですが、生児は部分欠損や転座などの場合が多く、完全欠損している場合は一番典型的なターナー症候群と遺伝の先生から聞きました。
ターナー症候群は99%が「流産になる」らしいです。
また、以下の日本産婦人科医会の記事の中で個人的に気になった内容を書き出します。
染色体異常と流産の時期について
私はちょうど12週でした。前段の流産率の記述も踏まえると「自然流産が発生する前に致命的な異常に気づいた」のだと思われます。数的異常があるので本当はもっと早く流産しても不思議ではないと思うのですが、残りの25%に当たったということだと思います。
ターナー症候群の流産週数を調べたような記事が見当たらず、どれくらいで流産するのかなどの調査論文などにはたどり着けなさそうです。
また、ターナー症候群の症状として心臓の奇形が挙げられており、今回の胎児はそれも「典型的」で心臓の奇形、血管の形成不全、それら循環器の異常による浮腫(cystic hygroma、リンパ水腫、胎児水腫)と症状が顕著だったのだと思われます。
染色体検査の結果を受けて
一番は「これは両親からの遺伝ではない」と聞いて安心しました。両親の転座の場合で、PGT-AだったかBだったか、受精卵での事前検査などで妊活に取り組む(とんでもない費用がかかる)ことになるのは怖かったです。
「たまたま起こってしまっただけです。」と言われた時は涙が流れそうにはなりました。なんで「たまたま」を引いてしまったのか、なんで私たちだったのか。
でも、全妊娠における流産率が15%ある中に該当していただけと考えると引く人がいて当たり前の確率だと思います。私は、その確率を引いたと判明したのが人よりも遅かっただけでした。
結果的に、自然流産ではなく人口死産となったおかげで稀有な(ただし誰にもお勧めしたくない)入院・分娩経験をできたし、早期の流産ではなかったおかげで胎盤がしっかり形成され検査に出せたことで今回の原因がはっきりわかったし、起きたことの顛末としては救いがありました。
財布に大ダメージはありましたが……。
あと、染色体検査をしたことで性別が女の子(染色体が欠落しているので厳密には分からないような気もするが、もし生まれてきた場合の表現型は女性)だったとわかりました。
窓辺に飾った遺灰になってしまった胎児に少しだけ愛着が湧きました。
染色体が欠けているなんて大変な状態でも心臓を動かし続けた生命に神秘を感じます。
この結果が出たことで、今回の人口死産にまつわる一連の事象については幕引きになった感覚です。
まだ出血は続いていますが、原因はともかくそれは次の妊娠に向けての診察になっていきます。
もし、辛い思いをしてこの記事に辿り着いた方がいたら、これを読むことで少しでも慰めになれますように。
全ての人が自分が思う形で幸せになれますように。
人生の経験として抱えて生きていこうと思います。