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見送るための花を買う -死産から火葬までの心情観察日記⑥


項目ごとに関連のない日記です。
ついに明日火葬の日になりました。

風邪を引いた

頭がいたくて、鼻水が止まらない。
3日前から頭痛が続いていて、今日もかなり痛かった。
熱はないけれど、子宮の感染とかしてないよな…と少し不安になる。
子宮収縮の薬が7日分でているのでまだ飲んでおりその影響で軽い生理痛程度に痛いだけなので、たぶん大丈夫だと思う。

妊娠していたのは夢だったのかもしれない

先週の今日に死産したのに、そもそも妊娠していたのが遠い昔のように感じている。
無事に生まれてくれて、成長したらいずれ見せようとしたためていた日記や、エコー写真のアルバムも、今となっては夢のようだ。
もっと言うと、妊娠した時からずっと夢のように感じていた。足元がフワフワしているような、自分が本当に妊娠しているとは思えない感覚が続いていた。
友人にもあまり妊娠を伝えていなかったし、お腹の子にも声をかけていなかったし、まとめていた日記も不安だらけになっていた。お腹が膨らみ、予定日を迎える頃に、現実だと感じるのだと思っていた。

思わぬ形で夢から醒めて、自分から出てきた胎児を見て「本当にお腹にいたのか…」とやっと分かった。それでも実感からは少し遠いけれど。
また妊娠して子どもを迎えたいと思っている、そうしたら次もまた足元がフワフワしてしまうのだろうか。
もしくは不安で足元がガクガクするのかもしれない。
でも次また妊娠できたのなら、もっと喜びたい、不安だけじゃなくて、もっと前向きな言葉を残してあげたい。
また私たちのもとに命が巡ってきてくれたのなら、大切に喜びたい。

体が一人分である気楽さ

散歩中に走ったり、転びそうになったりしても、自分の命だけというのが楽だな〜としみじみする。
実感はないのに、お腹に気をつけて生活をするというのは、意外とストレスだったのだと気づいた。

見送るために供える花を買う

ついに明日、火葬なのでお花を買いに行った。
お祝いのための花を選んだことは何度もあったけれど、お供えの花を買うのは初めての経験だった。

花を選ぶのは、私が思う相手のイメージや、相手が好きな色、どの花をメインにするかなど、大切な時間だった。
今回は見送る胎児との思い出がまだ少ないし、コミュニケーションができたわけではなかったことや、出てきた姿を見て、本当に穢れのない無垢なイメージから、白とグリーン、まだつぼみの薄いピンクのバラを選んだ。
お供え用の菊などの花もあったけれど、イメージに合わないので、明るい花を選びたかった。

本当は予定日の誕生花にしたかったけれど、生花が手に入りにくいようで諦めた。
薄いピンクのバラが、かなりイメージに近くて満足している。

明日の火葬はどんな感情になるのだろうか。

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