プラスチックのケミカルリサイクルについて語りましょう-1
1.1ケミカルリサイクルの定義と概要
ケミカルリサイクルの定義と仕組み
ケミカルリサイクルとは、プラスチック廃棄物を化学反応を用いて分解し、モノマーや石油化学原料、燃料として再利用可能な形に戻す技術です。このプロセスにより、元の製品とは異なる新たな製品へのリサイクルも可能となります。例えば、ペットボトルを化学分解して再度ペットボトルにすることなどが挙げられます。 特に、以下のような廃棄物処理の問題を解決する革新的なアプローチとして注目されています。
分子レベルでのリサイクル:プラスチック分子を構成する化学結合を破壊し、その基本構成要素に分解。
多用途性:再生産されたモノマーや原料は、新たなプラスチックや化学品の製造に使用可能。
適用範囲の広さ:汚染された廃プラスチックや混合樹脂にも対応。
ケミカルリサイクルの代表的な技術には、以下の5つがあります。
熱分解:高温でプラスチックを分解し、油やガスを生成する方法。
ガス化:プラスチックを高温で分解し、合成ガスを生成する方法。
水素化分解:水素を用いてプラスチックを分解し、炭化水素を生成する方法。
加水分解:水を用いてプラスチックを分解し、モノマーを生成する方法。
メタノール分解:メタノールを用いてプラスチックを分解し、モノマーを生成する方法。
世界における廃プラスチックの現状
プラスチック廃棄物は、世界中で深刻な環境問題を引き起こしています。
統計データ:世界では毎年約3億5千万トンのプラスチックが生産され、そのうち約半分が廃棄されています。現在、廃棄されたプラスチックの約9%しかリサイクルされていません(2023年時点)。
インドネシアの現状:年間約600万トンのプラスチック廃棄物が発生し、その多くが埋立地に山積みされています。この埋立地での自然発火により、空気汚染や健康被害が深刻化しています。
プラスチック廃棄物は、世界中で深刻な環境問題を引き起こしています。2019年のインドネシア科学院(LIPI)の調査結果によれば、ジャカルタ湾では、毎日流入する8.32トンの廃棄物のうち、59%がプラスチック廃棄物であることが示されています。 
さらに、環境庁(DLH)のデータによると、DKIジャカルタでの使い捨てプラスチック製の買い物袋の使用は、環境に優しいショッピングバッグの使用義務に関する2019年の知事規制番号142が制定された後、82%減少したと報告されています。
ケミカルリサイクルが果たす役割
ケミカルリサイクルは、廃棄物問題の解決策として以下の役割を果たします。
高品質な原料の生成
バージン原料に匹敵する品質で、従来のリサイクル材料よりも用途が広がる。
例:PETボトルから高純度モノエチレングリコール(MEG)を生成。
多様な廃棄物への対応
食品残渣や異物が混入したプラスチックにも対応可能。
循環型経済への貢献
化石燃料の使用を抑制し、資源の持続可能な利用を促進。
成功事例と新たな挑戦
アメリカ:Brightmark社
熱分解技術を活用して、廃プラスチックを燃料と化学品に変換。インディアナ州に建設された施設では、年間10万トン以上の廃プラスチックを処理可能。
ヨーロッパ:BASF社
「ChemCyclingプロジェクト」を推進し、シンガスを新たなプラスチック原料に変換。既存の化学製造ラインを活用することでコスト削減を実現。
日常生活への影響
ボトルtoボトルの実現:飲料ボトルを原料レベルで分解し、再び食品容器として利用可能。
衣料品リサイクル:古着を分解し、新たな繊維材料として活用。
これらの事例は、ケミカルリサイクルが単なる廃棄物処理技術ではなく、生活の中で持続可能性を高める手段であることを示しています。
1.2ケミカルリサイクルの必要性と他の方法との比較
廃棄物問題の深刻化とケミカルリサイクルの必要性
現在、プラスチック廃棄物問題は以下の点で深刻化しています。
埋立地の限界:東南アジア諸国では埋立地の容量が逼迫しており、廃棄物が行き場を失う事態が発生。
CO2排出の抑制:焼却処理は短期的な解決策となるが、大量のCO2を排出し、気候変動を加速。
混合廃棄物の処理困難:食品や汚染物が付着した廃プラスチックの処理には限界がある。
ケミカルリサイクルはこれらの課題に対して、次のような解決策を提供します。
埋立地の負担軽減
混合廃棄物や汚染物質を含む廃棄物を処理可能。
炭素循環の促進
プラスチックを化学原料として再利用することで、化石燃料の消費を削減。
新興国への適用可能性
廃棄物分別が進んでいない地域でも効果的に利用できる。
他の処理方法との詳細な比較
焼却処理
利点:分別が不要、処理速度が速い。
課題:CO2排出量が多い。例:1トンのプラスチックを焼却する際に約3トンのCO2が排出。
インドネシアの現状:政府は新たな焼却施設の建設を抑制。
マテリアルリサイクル
利点:コストが比較的安価。
課題:混合廃棄物の処理が困難。分別コストが高い。
ケミカルリサイクル
利点:混合廃棄物や汚染物質にも対応可能。生成物の純度が高い。
課題:初期投資が高額。熱エネルギー消費が多い。
統計データと成功事例
統計:世界のプラスチック廃棄物の約30%が埋立、25%が焼却、45%が未処理。リサイクルされるのはわずか9%。
成功事例:
日本のJEPLAN:PETボトルからモノエチレングリコールを再生成し、年間3万トンの廃プラスチックを処理。
韓国のSKイノベーション:熱分解技術で廃プラスチックを低コストで燃料化。
ケミカルリサイクルの優位性
ケミカルリサイクルの最大の強みは、複雑な廃棄物を包括的に処理し、高品質な生成物を得られることです。特に、次の分野での利用が期待されています。
包装材リサイクル:食品汚染が付着したプラスチック袋やフィルム。
複合材の処理:繊維強化プラスチックや多層フィルム。
持続可能性と経済的インパクト
ケミカルリサイクルは、廃棄物問題だけでなく、地域経済にもポジティブな影響を与えます。
CO2削減:焼却処理と比較して40%以上の削減が可能。
雇用創出:リサイクル産業の拡大により、現地での雇用が促進。
新市場の形成:化学原料の供給が増え、製造業の競争力が向上。
処理方法ごとのCO2排出量
処理方法ごとのCO2排出量(廃プラスチック1トン当たり)は以下の通りです。
ケミカルリサイクル:約1.5トン
マテリアルリサイクル:約0.8トン
焼却:約3.0トン
埋立:約0.1トン
ケミカルリサイクルは焼却に比べCO2排出量が少ないものの、マテリアルリサイクルよりは高い排出量となっています。ただし、再生成された化学原料が新たな石油化学製品を代替するため、全体の炭素フットプリント削減効果は大きいです。
成功事例の詳細
Brightmark社(アメリカ)
プロジェクト概要:熱分解技術を用い、廃プラスチックを燃料や化学品に変換。インディアナ州の施設では年間約10万トンの廃プラスチックを処理。
成果:処理能力拡大により、埋立量を大幅に削減。
BASF社(ドイツ)
プロジェクト概要:ChemCyclingプロジェクトを通じ、廃プラスチックをシンガスに変換。既存の化学製造ラインに適用。
成果:CO2排出量の大幅削減と商業的成功を両立。
JEPLAN(日本)
プロジェクト概要:飲料ボトルを化学的解重合でモノマーに分解し、新たなボトルを製造。
成果:国内リサイクル率向上に貢献。年間3万トン以上の廃棄物を処理。
1.3ケミカルリサイクルの技術の分類
ケミカルリサイクルには多様な技術が存在し、それぞれのプロセスが異なる用途や廃棄物の特性に対応しています。以下に主要な技術とその特徴を詳しく解説します。
1.3.1熱分解技術(Pyrolysis)
熱分解は、プラスチックを無酸素の環境で高温(300~900°C)で加熱し、炭化水素化合物、オイル、またはガスを生成する技術です。
適用可能な廃棄物:ポリオレフィン(PE、PPなど)や混合プラスチック。
生成物:液体燃料(軽油相当)、合成ガス。
メリット:
汚染や異物が混入したプラスチックにも対応可能。
廃棄物をエネルギー資源に変換。
課題:
副生成物としての不純物処理。
高温プロセスに伴うエネルギー消費。
実施例:
Brightmark(アメリカ)では熱分解施設を稼働させ、年間約10万トンの廃プラスチックを処理し、ディーゼル燃料を生成しています。
1.3.2ガス化技術(Gasification)
ガス化は、廃プラスチックを高温(800~1500°C)で酸化分解し、主に一酸化炭素(CO)と水素(H₂)を主成分とするシンガスを生成する技術です。
適用可能な廃棄物:廃タイヤ、混合プラスチック、汚染プラスチック。
生成物:メタノール、アンモニア、エネルギー原料。
メリット:
廃棄物が混合状態でも処理可能。
シンガスは多用途に利用可能(燃料、化学品)。
課題:
高温プロセスのエネルギー効率。
排ガス中の有害物質の管理。
実施例:
BASF(ドイツ)のChemCyclingプロジェクトでは、ガス化技術を活用し、廃プラスチックから高純度のシンガスを生成し、化学原料として再利用しています。
1.3.3化学的解重合技術(Depolymerization)
化学的解重合は、ポリエステル(例:PET)やポリアミド(例:ナイロン)を対象に、モノマー単位まで分解する技術です。
適用可能な廃棄物:飲料ボトル、衣料廃棄物。
生成物:テレフタル酸、エチレングリコール。
メリット:
高純度の再生原料を生成可能。
リサイクル材の品質が新品同様。
課題:
原料の分別精度が高いほど効率が良い。
プロセスコストが高い。
実施例:
日本のJEPLAN社は、PETボトルを解重合し、飲料ボトルへの再生を実現する「ボトルtoボトル」技術を商業化しています。
1.3.4水素化分解技術(Hydrocracking)
水素化分解は、水素ガスを用いて廃プラスチックを化学変換し、液体燃料や化学品を生成します。
適用可能な廃棄物:混合プラスチック。
生成物:高純度燃料、炭化水素化合物。
メリット:
廃棄物の種類を問わず、均一な生成物を得られる。
エネルギー密度が高い生成物。
課題:
水素供給のインフラが必要。
高圧プロセスに伴う安全性の確保。
1.4世界の事例と動向
ケミカルリサイクルの技術は世界中で実用化が進んでおり、各国でユニークな取り組みが見られます。ここでは、各地域の先進事例を掘り下げて解説します。
ヨーロッパの事例
ヨーロッパは、循環型経済を推進する政策が進んでおり、ケミカルリサイクルの技術開発が積極的に行われています。
BASF(ドイツ):ChemCyclingプロジェクト
BASFは、ガス化技術を活用したケミカルリサイクルの先駆者です。このプロジェクトでは、混合プラスチックを高温で分解して生成されるシンガスを原料として再利用し、新たなプラスチック製品を製造しています。以下の成果を挙げています:
廃棄物の削減:廃プラスチックをバージン原料と同等の品質で再利用可能。
パートナー企業との連携:地域のリサイクル企業や消費財メーカーと協力し、廃棄物管理を統合的に実施。
Carbios(フランス)
フランスのスタートアップCarbiosは、酵素分解技術を活用したPETリサイクル技術を開発しました。この技術は、バイオ酵素を用いてPET廃棄物をモノマーに分解するプロセスで、以下の特徴があります:
低温・低エネルギー:化学的な加水分解と比べ、環境負荷が低い。
高純度の生成物:新しいPET製品への再利用が可能。
北米の事例
北米では、ケミカルリサイクルが商業規模で稼働しており、廃棄物削減に寄与しています。
Brightmark(アメリカ)
Brightmarkは、熱分解技術を用いたケミカルリサイクル施設を運営しています。インディアナ州にある施設では、年間約10万トンの廃プラスチックを処理し、燃料や化学品を生産しています。
収益モデル:燃料販売や炭化水素化合物の供給で収益を確保。
環境貢献:廃棄物埋立削減とCO2排出量削減。
EastmanChemical(アメリカ)
イーストマン・ケミカル社は、分解技術を用いて衣類廃棄物をリサイクルするプロジェクトを進めています。同社の化学的解重合技術により、衣類のポリエステル成分をモノマーに戻し、再利用しています。
アジアの事例
アジアでは、リサイクル技術が環境政策や資源管理と結びつき、ユニークな進展を遂げています。
JEPLAN(日本)
日本のJEPLANは、「ボトルtoボトル」技術を活用して、PETボトルをモノマーに分解し、新たな飲料ボトルに再利用するプロジェクトを推進しています。
パートナーシップ:大手飲料メーカーと提携し、回収と再利用のサイクルを構築。
環境インパクト:CO2削減効果が高く、社会的評価を得ています。
SKイノベーション(韓国)
韓国では、SKイノベーションが熱分解技術を活用して廃プラスチックから燃料を生成するプロジェクトを展開しています。同社は、廃棄物処理施設を全国展開し、収益化を図っています。
1.5ケミカルリサイクルの課題
ケミカルリサイクルは多くの可能性を秘めていますが、実用化や普及にはさまざまな課題があります。
技術的課題
エネルギー消費
ケミカルリサイクルの多くの技術(例:熱分解、ガス化)は高温プロセスを必要とし、エネルギーコストが高いという課題があります。これに対する解決策として、以下の取り組みが進んでいます:
再生可能エネルギーの活用:太陽光や風力をプロセスのエネルギー源として使用。
プロセスの効率化:触媒技術の改良により、低温での反応を可能にする研究が進行中。
廃棄物の分別
プラスチックの種類や汚染の程度が多様であるため、事前の分別が不十分だと効率が低下します。この課題を克服するため、以下の取り組みが提案されています:
AIによる分別自動化:廃棄物の種類を識別し、自動的に分別する技術。
リサイクル対応製品設計:製品段階でのデザイン変更により、分解しやすい材料を使用。
経済的課題
初期投資の高さ
ケミカルリサイクルプラントの建設には多額の資金が必要です。特に、先進的な技術を用いた施設では初期コストが課題となります。
解決策:政府補助金や民間投資の促進。例えば、EUでは「GreenDeal」に基づきリサイクル技術への助成が行われています。
市場競争力
再生プラスチックの価格がバージン原料より高い場合、市場での採用が進みにくいという問題があります。これに対しては、次のような取り組みが必要です。
規制による支援:バージン原料の課税やリサイクル製品の義務化。
スケールメリット:生産量を増やすことでコストを削減。
社会的課題
認知度の低さ
ケミカルリサイクルの技術や環境効果についての一般的な認知度が低いことが普及の妨げとなっています。
教育と啓発活動:消費者や企業への情報発信を強化。
成功事例の共有:実際の成功事例を通じて社会的理解を促進。
リサイクルインフラの不足
新興国や途上国では、分別収集やリサイクルのインフラが整備されておらず、ケミカルリサイクルを導入するための基盤が不足しています。
国際協力:国際的な技術移転や資金支援の枠組みを構築。
地域モデルの構築:地域ごとの分別収集システムを試験的に運用。
1.6ケミカルリサイクルが目指す未来
プラスチック廃棄物問題が地球規模で深刻化する中、ケミカルリサイクルは、未来の持続可能な社会の基盤を支える希望の技術として注目されています。この章では、ケミカルリサイクルが描く未来のビジョンを詳しく解説します。
循環型社会の実現に向けて
私たちはこれまで「使い捨て社会」を当たり前としてきました。便利さを優先する中で、年間3億5千万トンを超えるプラスチックが生産され、その多くが埋立地や自然環境に流れ込みました。しかし、ケミカルリサイクルは、この使い捨ての価値観を根本から変革し、「循環型社会」への道を切り開きます。
廃棄物を資源に変える視点の転換
ケミカルリサイクルは、「廃棄物=価値のないもの」という固定観念を打破します。汚染されたプラスチックや混合廃棄物でさえ、原材料として再生し、新たな製品を生み出せるのです。これは、リサイクルが単なる廃棄物処理ではなく、価値創造のプロセスであることを示しています。
製品ライフサイクルの革新
ケミカルリサイクルは、製品の「生産→使用→廃棄」という一方向の流れを、「循環」に変える可能性を秘めています。これにより、製品設計の段階からリサイクルを前提としたアプローチが進み、素材や製品の「長寿命化」「再利用」が当たり前の社会が構築されるでしょう。
環境負荷を軽減する未来
ケミカルリサイクルは、環境負荷を大幅に軽減するポテンシャルを持っています。
CO2排出の削減
バージン原料の生産には大量のエネルギーが必要であり、その過程で大量のCO2が排出されます。一方、ケミカルリサイクルは廃棄物を直接再資源化するため、化石燃料の使用を抑え、CO2排出量を40~60%削減できる可能性があります。
海洋プラスチック問題の解決
毎年1,100万トンのプラスチックが海洋に流れ込んでいると言われています。ケミカルリサイクル技術が普及すれば、これらの廃棄物を回収して再利用する仕組みを整備し、海洋汚染を食い止めることが可能です。
埋立地の削減
世界中で埋立地が逼迫している中、ケミカルリサイクルは埋立依存を大幅に削減し、土地利用の効率化にも貢献します。
経済と社会へのインパクト
ケミカルリサイクルは、環境だけでなく、経済や社会にも革新的な影響を与えます。
新たな雇用の創出
リサイクルプラントの設置や運営には、さまざまなスキルを持つ人材が必要です。これにより、地方経済の活性化や新興国での雇用創出が期待されます。
グリーンイノベーションの推進
ケミカルリサイクル技術の発展は、化学産業を中心としたイノベーションを加速させます。特に、触媒技術や分解プロセスの効率化が進むことで、新たな産業分野の創出が可能です。
製品価値の向上
リサイクル原料を用いた製品は、環境に配慮した「エシカル商品」としての付加価値を持ち、消費者の選択肢としてますます重要になるでしょう。
グローバルな連携による未来のデザイン
ケミカルリサイクルが持続可能な社会を構築するには、技術開発だけでなく、国際的な連携と協力が欠かせません。
国際協力の必要性
ケミカルリサイクルの導入には、技術移転、インフラ整備、政策支援が必要です。特に新興国では、国際的な支援を通じて分別収集やリサイクル施設の普及を進めることが求められます。
地域モデルの構築
各地域の特性に応じたリサイクルモデルを構築することで、地元の資源を最大限活用し、輸送コストや環境負荷を削減することが可能です。
SDGs達成への貢献
ケミカルリサイクルは、持続可能な生産と消費(SDGs目標12)や気候変動対策(目標13)に直接的に貢献する技術です。これにより、企業や国がSDGs目標を達成するための具体的な手段を提供します。
想いを込めた未来へのメッセージ
ケミカルリサイクルは、「未来のための投資」であり、「次世代への贈り物」です。この技術を通じて、私たちは単なる問題解決を超え、新たな価値創造のステージへと進むことができます。
廃棄物を「捨てるもの」ではなく、「未来をつくるもの」として捉え直す。この意識の変革が広がれば、私たちが直面する環境問題はきっと解決への道筋が見えてくるはずです。
未来を見据えた技術革新と国際的な連携、そして私たち一人ひとりの行動が合わさることで、ケミカルリサイクルは次世代を支える重要な柱となるでしょう。この希望を胸に、ケミカルリサイクルの普及に向けたさらなる挑戦を続けていきます。
次回以降は、ケミカルリサイクル技術やソリューションについてまとえてみます。