ダイナミック・ケイパビリティ(企業変革力)を向上させるためにはデジタルツインを駆使したスマートファクトリーの構築が重要
企業変革力(ダイナミック・ケイパビリティ)
わたしたちは、バブル崩壊、リーマンショック、数々の大震災などに見舞われた。それらを乗り越えるために産業界はIoTを導入して急速に発展してきた。
そこで経済産業省は「ものづくり白書」にて製造業の在り方を示してきた(2018年版、2019年版にまとめ)。しかし世界的感染症による「高まった不確実性」の時代への対処が求められるようになった。不確実性が増した環境下で製造業には企業変革力(ダイナミック・ケイパビリティ)が求められるようになってきました。
ダイナミック・ケイパビリティを向上させるためには、今まで進めていたIoTの更なる進化に加え、『デジタルツイン』の概念を取り入れることが大事になってきました。
デジタルツイン
『スマートファクトリー』とは、IoTの技術を導入する『現実空間』とAIなどでシミュレーションする『仮想空間』が相互に作用し、継続的発展の実現に向けてデジタルデータを活用する、新たなスタイルの工場といっていいのではないでしょうか?
IoT技術を用いて取得したデジタルデータをAI/BIを活用して生産に関わるプロセスの改革を図ると同時に品質や生産性の向上を実現します。
5GやWeb 3.0の必要性
そして今からのスマートファクトリーは、5G・6GやWeb 3.0といった技術の導入を視野に入れることで、スピード感・セキュリティー強化を強めて、企業の信頼性を高めていくことになるでしょう
5GとWeb 3.0の組合せによる効果について、詳細は別記事でまとめますが『デジタルツイン』の必要条件になっていく5GやWeb 3.0は製造現場で次のような効果をもたらしていきます。
工場内のネットワークケーブル廃止(断線回避、レイアウト自由度アップ・敷設工事費用削減)
生産設備の遠隔操作・制御の実現(省人化、危険作業削減、生産状況の共有)
仮想空間と現実空間での生産性最適処理の高速化(データの高速処理)
無軌道AGV≒AMRの複数同時制御の実現(ピックアップ作業付き自動搬送の多機能化)