花冷えの雨_四季のことばって素敵じゃない?1
【花冷え】桜が咲くころの、一時的な冷え込み。(コトバンクより)
新年度というのは、なにかを始めるのにちょうど良いタイミング第2位というような気がする。(第1位はやっぱり年始かな)
そんなわけで新たな試み。四季のことばに合わせて少しエッセイらしきものを書いてみたい。ことばがとっちらかってるだけかもしれない。
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今日の朝、外に出たとき、(服、間違ったかも)と思った。雨なのは知っていた。天気予報も確認した。だけどこんなに寒いなんて思わなかった。
今日から4月。暦は何も間違っていない。
え、冬、おかえり?? 春はまだ引きこもってるの??
そういえばこの間、3月末だというのに東の方では雪が降っていた。でもその前はすごく暖かった気がする。あれ?
「さむい、さむい」と思いながらいつもの道を歩く。こういうの、なんて言うんだっけ。
ーーあ、これが、「花冷え」か。
花冷え、はなびえ、ハナビエ、と口の中で音を転がしてみる。日本の響きがする。
この「花」というのは桜のことで、特に古文の世界なんかでは当たり前の感覚らしい。暗黙の了解ってやつ? なんだかそんなところまで日本人らしくてほっこりしてしまう。
ちなみにさらに随分と昔には、「花」は梅のことだったらしい。なるほど、日本史と和歌の世界だ。
咲きかけた桜の花もさむいって思っちゃうほど冷え込むから花冷えなのかなぁ、とか。
結局さむいのにはかわりがないけど、こんなことばがあるということはずっと昔の人たちも今日みたいな日を過ごしてきたんだろうな、とか。
ことばを考えると、確かに昔から今までが繋がっているような気がしてくる、そんな朝だった。
この雨で「花」が散ってしまいませんように。
今年はお花見は出来なさそうだけれど、どこかで満開が見られたらいいなあ。
(お花見しながらお酒飲みたかった)
なんとなくしそこねている衣替えは、果たしていつが良いのだろう。
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今日のことばは
【花冷え】
桜が咲くころの、一時的な冷え込み。
ついでに、
日本酒の冷酒の温度(10℃)のこと
でした!