50歳でアメリカの大学生になってみたら②〜二日目は地獄?〜
初日の緊張が解けないまま、翌日もキャンパスへと向かいました。
朝一番のクラスは、英語(英作文)のクラス。
英作文のクラスは、コミュニティカレッジを卒業するにしても、四年生の大学に編入することになっても受講必須なので、さっさと済ませてしまおうと思ったのですが、なんと初日から教授が欠席という… なんとも言えないスタートでした。
授業開始時刻から15分ぐらい経って、代わりの教授がやってきて、自己紹介をすることになったのだけれど、今回はクラス全員にではなく、近くに座っている人と話す自己紹介で、私は隣に座っていた高校卒業したばかりの男の子と話すことに… シャイだけれど、とても学習意欲のある人でした。
本当は四年生の大学に行きたいけれど、授業料の関係でカレッジから四年生を目指すとのこと。
下を向きながら、もじもじとしてはいるものの、情熱的で好感を持てる子でした。
そして自己紹介の後は、なんと課題は「詩」の読解!
まず与えられた詩に書いてある単語がわからない!!
作者が何を言いたいのかなんて、もっとわからない…
帰りたい。
隣に座っていたシャイな男の子が、勢いよく手を挙げ、その詩の読解を始めたのです。
うわー!
自己紹介の時のもじもじした姿はそこになく、生き生きと海で泳ぐ魚のようにハッキリと大きな声で話しているではありませんか!
しかも的確な読解で、代行の教授は大絶賛!
こういう意欲のある人たちのエネルギーを感じるのが私は大好き!
帰りたい気持ちはどこへやら笑
その後、数人のクラスメートが自分の意見を述べて、クラスは終了した。
正直なところ、私はあの詩を読むことすらできなかった。
このクラスは私の英語力ではついていけない。
なんだか悲しくなって落ち込み始めました。
次の授業が始まる前に、トイレに行き、鏡に写った自分の顔がとても年老いている感じがして、さらに悲しくなり、トボトボと次の教室へ向かいました。
次は化学のクラス。
このクラスは、生物専攻の私には必須なのです。
※アメリカの高校で化学を専攻していたり、日本の高校でも化学を勉強したと証明できれば、このクラスは飛ばすことができます。私が取得したGEDは、高校卒業と同等の学力があると言っても、化学を専攻し勉強したレベルではないとのことで、このクラスが必須。
授業が始まり、教授が話し始めたのですが、聞こえない!
なんて小さい声なの!
しかもところどころ冗談を交えているようで、クラスメートが笑ってる。
冗談の部分は、さらに声が小さくボソッと呟く感じになるので、よくみんな聞えるなぁって感じでした。
自己紹介が始まり、何やらみんな「she/her」「he/him」と言ってるように聞える。どういうこと?
今まで三つのクラスで自己紹介してきたけれど、そんなのは初めてで動揺しまくり… しかし聞く勇気もなく、自分の番がきました。
もちろん何も付けずに普通に自己紹介したけれど、昨日からずっと緊張しっぱなしだったせいか、疲れてしまっていたのと、教授の声が小さいのとで、正直そのほかのことは何も覚えていないのです。
※(She/her)(He/him)は、自分を彼女と呼んでください。彼と呼んでください。ということだったようです。
カレッジ二日目も無事(?)授業が終わり、へとへとで帰宅して、まず最初に夫に放った言葉は、「ドロップするとどうなるの?」でした。
つづく