50歳でアメリカの大学生になってみたら⑤〜辛くても続けている理由〜
英語の壁に、コンピューターの壁が立ちはだかる中、どうして今もカレッジで勉強を続けているかについて、お話ししたいなと思います。
私は辛くなると自分に
いつ辞めてもいいんだよ。
辛いなら辞めていいんだよ。
カレッジに通う必要はないんだから…
カレッジに通わなくても、十分幸せなんだから…
と言っています。
それでも、いつも答えは「続けたい。」
最大の理由は、楽しい。
どんなに辛くても、カレッジでの学びは楽しくて、得た知識や経験で、視野が広がるし、もっと言えば過去の出来事さえもが輝き出し、未来が明るく見えるからなのです。
この感覚は、GED(アメリカの高校卒業と同等の学力があることを証明する資格)の勉強を始めた時から感じていました。
中学、高校の勉強をやり直すことで、十代の頃、学校の勉強が嫌いだった私にはすべてが新鮮で、大袈裟ですが「私は地球に生きている!」と感じるのです。笑
辛い時もあるけれど、いつも楽しさの方が勝る。だから続けられているのだと思います。
二つ目の理由は、英語
私は結婚しアメリカへと引っ越してきました。
夫は私より10歳年上で、日本語は話せません。
(数年前から日本語の勉強はしていますが)
私たちには子供がいません。
数年前、夫が大量のミツバチに刺され、アレルギー反応を起こし、緊急救命室に運ばれたり、コロナに罹り全く動けなかった時など、お医者さんや看護師さんたちの意思疎通がなかなか出来なかった経験があり、英語力をもっと上げないと思っていたのです。
というのも普段は、英語に触れない日々だから…
私たちが住んでいるのは田舎町で、普段は家か庭で過ごしています。夫も自宅で仕事をしているし、私は家事と動物たちと植物の世話をしながら、田舎暮らしを楽しんでいます。
それは私の理想の暮らしでしたが、実際に年を重ねた時、夫にまた何か起きた時、私がちゃんと舵を握って対処したいと思うようになりました。
英語力だけでなく、他の知識も得たい
もう一つは、死ぬまで、アメリカで仕事をし続けたいと思うようになったことです。
今はラベンダー農家をしていて、サプリメント的な収入がありますが、正直なところ収穫や剪定作業は、足腰にきます。長く続けられるかは未知で、将来は誰かを雇うことも考えなければ…
そんな中、どんな老後が理想かなぁと想像し始めました。
私は、日本にいた時、心理学の勉強に夢中になり心理カウンセラーになりましたが、正直、人の行動心理の勉強が面白くてずっと勉強し続けたい。研究したいと思っていました。
ラベンダーについても、どんな品種があって、それぞれどんな特徴があって、香り豊かな精油を作るためにはどうしたらを調べたり、実験したり…
そんなことが楽しいのです。
だから、理想の老後は、何かを研究し続けたい。そして収入を得続けたい。と思うようになりました。
まだまだ未知なことがこの世界にはあり、そのことを勉強し研究していき、収入もあったら素敵だなぁと…
最新技術を習得し続ける
前回、コンピューターの壁について書きましたが、エッセイ(論文)を書く時にAIを使っていいと言う許可が出たり(丸々すべてAIはNGですが)、zoomなどを使って教授に質問したり、数学で使う電卓はグラフやデータ処理もできるものを使用していたりします。
そういう技術を、シニアになっても使えて快適に暮らしたいのです。
私の両親の世代は、スマートフォンを持っていない人もいて、母は持っていますが、市が発行する商品券がデジタル商品券になった時、母が悪戦苦労していました。父はスマホを持っていないので、このデジタル商品券は使えない…そのような二人の姿を見ていると、最新のものを使いこなせして、最後までこの地球での生活を楽しみたい。そう思うようになりました。
そのために、ある意味カレッジで新しいものを触れる機会があると言うことは私の理想なわけです。
学歴
最後は、正直に言うと学歴があったらカッコいいなという承認欲求です。
カレッジで勉強し始めた時は、カレッジを卒業するのが精一杯かなと思っていたのですが、一年通ってみて思うことは、四年生の大学に編入したい!編入できる学力が私にはあると思えてきたのです。
四年生の大学に編入した方が望む職に就ける可能性はぐんと高まるし、何よりアメリカの大学卒業したって言えるのが素敵!
5つの理由を書きましたが、大変でも課題に追われていても、何よりも勉強できることが楽しくて幸せと感じるから、これが一番です。
もし楽しくて幸せを感じなかったら、辞めていると思います。
新しい知識を学べる幸せは、私にとってなぜ地球に生まれてきたのかを実感できることだから。
つづく