50歳でアメリカの大学生になってみたら⑬〜大学で高校の内容が学べるの?!〜
コミュニティカレッジの仕組みは、とてもユニークに感じています。
日本の大学(短大も含めて)で勉強するには、
それまでに、その大学が求める学力をつけて、入試に合格することですが、
アメリカのコミュニティカレッジは、通常18歳以上であれば誰でも入学可能です。(私の通っているカレッジは、高卒もしくは同等レベルが必要)
例えば、私のようにGED(高校卒業と同等の学力があると証明する資格)を取得して、コミュニティカレッジに入学しても、大学レベルのクラスをすぐに受講できません。
「GEDは高校卒業と同等の学力があると見なされるんじゃないの?」と思うかもしれませんが、実は、高校の必要最低限のレベルだからだそうです。
(※私のカレッジが高卒以上なのは、GEDクラスがないからだと推測します。)
GEDの数学は中学レベル、それでも高校卒業と同等レベル
GEDのテスト問題は、必要最低限のレベルと言いましたが、実際にどんな感じなのかと言うと、
数学は、多項式、一次方程式、図形の面積などがメインでした。
日本だと中学レベルかな?
理科(サイエンス)は、化学、生物、物理、天文学の重要な部分が出題されました。(分子や原子、細胞、人体、遺伝、生態系、天気、惑星、化学反応など)
理科も中学レベルかな?(深いことは出題されなかったので)
しかし大学レベルの数学、化学、生物、物理は、一気に日本の大学と同じようなレベルになります。
ギャップ埋めるためのクラスが存在する
ただ単に「高校卒業しました!」「GED取得しました!」などと言っても、知識量と理解レベルは様々なのです。
そして、大学レベルのクラスについていくために、高校レベルのクラスが多々存在するわけです。
今回私が受講した数学のクラスは、まさにそのギャップを埋めるクラスでした。
Precalculusという微分積分学の準備クラスで、多分、日本の高校レベルの微積の内容だと思います。
(高校時代の記憶がほとんどないため、正確なことは言えませんが、授業を受けていて、聞いたことがある部分と知らないことが混ざっている感じでした。)
実は、このPrecalculusを受けるための代数幾何のクラスもあります。
数学は、カレッジ卒業や四年生編入に必ず1クラスは取らないといけないので、数学が苦手な学生は、そういったクラスを取っています。
(注:単位にならないクラスもあります)
大学レベルのクラスを取るには証明が必要?
最初にスクールカウンセリングを受けた時、卒業や編入には三、四年かかると言われて絶句しました。笑
(二年だと思い込んでいたので)
そのカウンセリング中、「このクラスを飛ばして上のクラス(大学レベル)に行くことはできませんか?」と尋ねました。
そうしたら「卒業した高校で証明できるものがあれば…」と言われました。
その時は、がっかりしましたが、いわゆる高校レベルのクラスを受講して本当に良かったと思っています。
忘れていることや知らないことが出てきて、それをしっかり学べて土台ができたことは、私の最終的な目標に向かって着実に進めるからです。
もし飛ばしていたら、きっとわからないことだらけで、とても大変だったと思いいます。
自分のために着実に
早く四年生の大学に編入したいという思いもありますが、人生の中の一、二年、少し遠回りしたと感じても、一歩一歩着実に進んでいこうと思えています。
そのほうが、勉強が楽しいし、優等生になれて、さらに人生楽しいから…
つづく