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英語嫌いだった私がアメリカで社会人大学生になるまで②

前回の続きです。

さて、GEDクラスの初日。

最初は自己紹介。
聞いていると、今回初めてGEDクラスと受ける人もいるけれど、すでに数回受講している人もいた。
アメリカで生まれ育った母国語が英語の人たちが半分。
私のような移民で母国語が英語ではない人が半分と言ったところ。
私は、それなりに自己紹介が出来て満足していた。

そして授業がスタート。
最初は理科。
いきなり化学。
順番に教科書の文章を読むことになっているらしい。

全くわからない。
読んでいる人が訛りのある英語だからとかではなく、見たことのない、聞いたこともない英単語ばかりで、何について話しているのかさえわからない。

私の番が来た。
読めない。
日本語の場合、ふりがながあれば難しい単語(漢字)でも読めるけれど、英語のわからない単語は、どう発音するのかさえわからない。

口篭っていると先生が教えてくれる。
全身の血液が上へ上へと上がってきて、きっと顔が真っ赤になっていたに違いない。

さらに私は問題文を読んだので、その答えを考えて、答えなければならなかった。

問題文の意味がわからないので、答えなんてわかるはずもなく、黙っていたら、先生が答えを言った。

私は「難しくて意味がわからない」と言うことも、
「答えはわかりません」と言うことさえも出来なかった。

帰りの車の中で、悔しくて悲しくて涙ぐんだ。

それからと言うもの、分厚い教科書を読みまくり、わからない単語は全て調べて暗記するようにした。

勉強のおもしろいところは、やればやっただけ成果が出ると言うところ。

週二日のクラスだったけれど、ほぼ毎日勉強していた。

英語で学ぶ、数学、理科、社会はおもしろくて、楽しくて、夢中だった。

英語だけは、難しくて… なぜなら英米文学だけでなく、他の国の本が英訳されて問題が出る。
例えば、日本文学からは「東海道中膝栗毛」。喜多さん、弥次さんの話は、もともと知っていたので、その問題はよく解けた。
でも、他の国の文学は難しい。なぜなら背景が全く掴めないから…

ただただ高校の勉強をやり直したくて受講したGEDのクラスだったのに、転機が訪れた。

私が通っていたGEDクラスはアダルトスクール内にあり、アダルトスクールとは州が運営すると、前のブログで書いたけれど、厳密にいうと州からの支援を受けて運営しているらしく、定期的にテストが行われ、生徒たちがどれだけ成績が向上したかによって、州からの援助金が決まる仕組みだそう。

私が通っていた学校では、約2ヶ月に一回テストがあり、GEDクラスの私たちは、英語と数学のテストを受ける。

GEDクラスが始まって、初めてのテストで、なんと私は数学で満点を取ってしまったのです。
(レベルとして中学2年生レベルかなと感じています。)
姪と一緒に勉強したり、数学は特に楽しくて毎日勉強していたこともあったので、その結果かなと思うけれど…

それ以降、GEDの先生がGEDのテストを受けるように促してくる。

私は、それまでGEDのテスト受けるつもりはなかったのだけれど、GEDを取得した人が増えれば、この学校に支援金が増えることを知っていたし、ESLクラスも無料で受けさせてもらえて、さらにこのGEDクラスも無料で受けていた私は、恩返し的に受けようと決意した。

GEDの資格は、4教科全て合格すること。
4教科とは、英語、数学、理科、社会。
全て同時に受ける人は、まずいない。
1教科づつ受けることが多い。

私も1教科づつ受けていった。

また、いつか、GEDのテストがどんな感じだったか書こうと思っているけれど、結構、厳しいルールの中でのテストだった。

そして私は、すべての教科合格し、数学に関しては、学校の歴史上、一番高い点数で先生たちが大変喜んでいた。
(私も嬉しかった!)

悲しいのは、GED合格の翌日から、そのクラスには通えないと言うこと。

先生とクラスメートにサヨナラを言って、教室を後にした。

先生は、私がギリギリの英語力でGEDのクラスを受講したこと知っているから、英語の合格は厳しいと思っていたらしい。
それでも一発で合格したことを知ったら、猛烈にコミュニティカレッジに行くことを勧めてきた。

私もここで学びを止めたくなくて、カレッジに行くことに決めた。

外国人ではあるけれどTOEFLとかはいらない。
なぜならGEDを取得したから。
アメリカでの高校卒業と同等の学力があると認められたので、カレッジのESLに通う必要もない。

そして私は家から一番近いコミュニティカレッジに申し込んだ。

これが私のカレッジに行くことになった流れで、
想像もしていなかったけれど、なんだか自分の将来が明るいと感じられる素敵な流れでワクワクしているのです。

人生っておもしろい。




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