TGワーウルフの3枚採用について

TGワーウルフを3枚採用している理由は結論としてはTGストライカー＋TGワーウルフ＋ガジェットの3枚による仕掛けと延命、貪欲な壺の円滑利用が強力であると考えており、その確率を上げたいからである。
もちろん、TGワーウルフ3枚採用することでTGワーウルフを2枚引いてしまう確率は上がるが、TGモンスターは破壊し墓地に送られることで別のTGモンスターをサーチする効果を持っているため、たとえTGワーウルフを2枚を引いてしまったとしてもフィールドで破壊されることでTGのサーチ効果を発動させることにより、TGストライカーとTGワーウルフのセットに変換することができる。
もっとも、TGサーチ効果を発動させることで、TGストライカーとTGワーウルフのセットを揃えることはできることならば避けたい。最初からTGストライカー、TGワーウルフのセットをもっている場合と比較すると、フィールドで破壊される必要があるため、相手に戦闘破壊してもらうか、自爆特攻を行う場合には相手の場に的になるモンスターが必要になったり、次元幽閉のような除外除去を受けないなどの追加の条件を満たす必要があるし、少なくとも1ターンのタイムラグが生じることは避けられないからである。
TGの採用枚数がよくあるTGストライカー3枚、TGワーウルフ2枚、TGラッシュ・ライノ1枚ではなく、TGストライカー3枚、TGワーウルフ3枚なのはそこにある。たしかにTGラッシュ・ライノはTGストライカーにもTGワーウルフにも変換できる可能性があるが、TGラッシュ・ライノに召喚権を使う必要があるし、サーチ効果を起動するための条件を考えるとできることならサーチ効果を使わずにTGストライカーとTGワーウルフのセットをもっておきたいのである。※
(TGストライカー3枚、TGワーウルフ2枚、TGラッシュ・ライノ1枚と比較すれば当然)TGストライカー3枚、TGワーウルフ3枚の方がTGストライカーとTGワーウルフのセットをサーチ効果を使用せずに揃えやすい。

※TGワーウルフを3枚採用した上で、TGラッシュ・ライノを1枚程度採用することも考えられるが、TGラッシュ・ライノは奈落の落とし穴や次元幽閉が重いこともあって採用していない。TGラッシュ・ライノをセットすれば奈落の落とし穴や次元幽閉を避けられるが、それはケアができるというだけで、TGラッシュ・ライノを採用する積極的な理由にはなり得ない。TGラッシュ・ライノの役割は2000以下のモンスターを戦闘破壊することであり、その役割を遂行するため、奈落の落とし穴、次元幽閉を踏むリスクがつきまとう。

では、TGストライカー＋TGワーウルフ＋ガジェットの3枚による仕掛けと延命、貪欲な壺の円滑利用がどう強力なのか。主にTGストライカー＋ガジェットとの対比から記載する。

そもそもTGガジェットにおけるTG ワーウルフの重要な役割は以下の通りである。

①TG ストライカー＋TG ワーウルフ＋ガジェットのシンクロによる氷結界の龍トリシューラ

②TGワーウルフを壁にした延命

③貪欲な壺の円滑な発動

他にも特殊召喚効果を利用して相手ライフポイントを削る役割などもあるが、重要なのは上記の3つである。

①氷結界の龍トリシューラについて
2011年3月制限は大嵐が禁止であるため、魔法・罠を複数セットすることのリスクが低く、セットして妨害として利用する魔法・罠が特に強力な環境になっている。
そのため、カウンター以外の罠の発動を無効にするナチュル・パルキオンもまた強力な環境であるが、ナチュル・パルキオンは発動済みの永続罠や速攻魔法を無効にすることができない。氷結界の龍トリシューラは手札・場・墓地の3箇所から選んで除外することができるから、パワーが高く、ナチュル・パルキオンでは対処不能であった速攻魔法や発動済みの永続罠にも対処することができる可能性があり、対応範囲が広がる。
例えば、TGストライカー＋TGワーウルフ＋ガジェットと並べたときに、相手のフィールドにE・HERO アナザー・ネオス＋増援＋デュアルスパーク＋サイクロンがある場合、ナチュル・パルキオンでは脅威にならないが(デュアルスパークが通れば1枚消費でナチュル・パルキオンを処理できる)、氷結界の龍トリシューラは十分な脅威になる。そして相手がTGストライカーに対してデュアルスパークを発動してきた場合、残った2枚の伏せカードには神の警告や神の宣告などの召喚無効は十中八九ないと予想することができる。
しかも、フィールドで破壊されたTGストライカー、TGワーウルフはそれぞれがTGワーウルフ、TGストライカーをサーチするから、すべて破壊された場合には次のターンにも同じ仕掛け行うことが出来る(もしくはTGワーウルフがフィールドに残ることによって相手がライフポイントを削るスピードを遅くすることができる)。
また、ジャンドや暗黒界のようにナチュル・パルキオンが刺さりにくいデッキに対しても万能な氷結界の龍トリシューラを特殊召喚できるので、(TGワーウルフの少ないTGガジェットに比べて)有利に戦うことができる。
このようにナチュル・パルキオンに加えて氷結界の龍トリシューラを特殊召喚をできるようになることで、別のゲームを決定付ける強力なモンスターを特殊召喚する選択肢が生まれ、TGストライカー＋TGワーウルフ＋ガジェットと並べたときの相手の対応によって伏せの内容を更にカードを絞り込むことができる。また、氷結界の龍トリシューラによってナチュル・パルキオンが有効ではないデッキに対する勝率を上げることができる。

②TGワーウルフを壁にした延命、③貪欲な壺の円滑な発動
②、③は密接に関連している。TGストライカー＋TGワーウルフ＋ガジェットと並べると3枚のモンスターが並ぶから、対戦相手のモンスターの攻撃からかなりのライフポイントを守ることができる(例えば、真六武衆－シエン、六武衆の師範、真六武衆－キザンであればガジェットがイエロー・ガジェットだとしても3枚の壁で6700のダメージを1300のダメージに軽減することができる)。しかもこの動きはガジェットを後続をサーチし、TGモンスターがそれぞれ別のTGモンスターをサーチすることから、アドバンテージを失わない。六武衆のような手札消費が激しい急戦型のデッキや代行天使のようなリソース勝負に弱いデッキはTGストライカー＋TGワーウルフ＋ガジェットで壁を作って延命を行ったのちにカウンターを行うことが有効である。しかも、TGストライカーはTGワーウルフ、TGワーウルフはTGストライカーをサーチするから、すべて破壊されると次のターンも同じようにTGストライカー＋TGワーウルフ＋ガジェットと3枚のモンスターによる壁を作り出すことができる。※
これがTGストライカー＋ガジェットでは、TGストライカーのサーチ先はTGワーウルフ(もしくはTGラッシュ・ライノ)になるから、相手がレベル4以下のモンスターを特殊召喚したり、他にレベル4以下のモンスターを特殊召喚する手段を持たなければ、次のターンは通常召喚による1枚のモンスターによる壁しか作り出すことができない。

※実際には、TGストライカーとガジェットのみが破壊されてTGワーウルフはフィールドに残されることも多いだろうが、それでも次のターンはTGワーウルフとガジェットによる2枚のモンスターによる壁を作り出すことができるので、TGストライカー＋ガジェットと比較すると2ターンでモンスター2枚分多くの壁を作り出すことができる。

Ex
TGストライカー＋TGワーウルフ＋ガジェット(5枚)
1ターン目：TGストライカー＋TGワーウルフ＋ガジェット
2ターン目：TGワーウルフ＋ガジェット

TGストライカー＋ガジェット(3枚)
1ターン目：TGストライカー＋ガジェット
2ターン目：TGワーウルフ

また、TGストライカー＋TGワーウルフ＋ガジェットをすべて壁にしてターンを返すだけでなく、ナチュル・パルキオンなどのレベル6のシンクロモンスターで仕掛けを行う場合においてもTGワーウルフは優秀で、ナチュル・パルキオンが神の警告などのカウンター罠で除去されてしまったとしてもTGワーウルフが1枚の壁として機能し、しかも破壊されればTGストライカーをサーチしてくるから、次のターンもレベル6のシンクロモンスターによる仕掛けを行うことができる。このようにレベル6のシンクロモンスターによる仕掛けを行う場合においてもTGワーウルフを特殊召喚しておくことで、相手の妨害を受けたときの壁と後続をサーチするという点からもTGワーウルフは優秀である。

貪欲な壺の円滑な発動という点からもTGストライカー＋TGワーウルフ＋ガジェットは強力である。
例えば、レベル6のシンクロモンスターによる仕掛けを行う場合、仮にナチュル・パルキオンが神の警告により除去され、次の相手ターンでTGワーウルフが破壊されたとすると、次の自分のターンにレベル6のシンクロモンスターが奈落の落とし穴などの除外除去を受けたとしても貪欲な壺を発動することができる。

Ex
TGストライカー＋TGワーウルフ＋ガジェットとTGストライカー＋ガジェットの比較

ナチュル・パルキオンが神の警告、大地の騎士ガイアナイトが奈落の落とし穴を受け、フィールドに残ったTGワーウルフは次のターンに戦闘破壊されると想定

TGストライカー＋TGワーウルフ＋ガジェット
1ターン目：フィールド TGワーウルフ　墓地 TGストライカー、ガジェット、ナチュル・パルキオン(モンスター3枚)
2ターン目：フィールド なし　墓地  TGストライカー、ガジェット、ナチュル・パルキオン、TGワーウルフ、TGストライカー、ガジェット(モンスター6枚)

TGストライカー＋ガジェット
1ターン目：フィールド なし　墓地 TGストライカー、ガジェット、ナチュル・パルキオン(モンスター3枚)
2ターン目：フィールド ガジェット　墓地 TGストライカー、ガジェット、ナチュル・パルキオン(モンスター3枚)

TGワーウルフそれ自体が墓地のモンスター1枚分になり、しかもチューナーであるTGストライカーをサーチできるため、TGストライカー＋ガジェットにTGワーウルフを加えると貪欲な壺が円滑に発動できるようになるのは当然である。
これは、TGストライカー＋TGワーウルフ＋ガジェットの3枚を壁にして延命する場合でもTGストライカー＋ガジェットの2枚を壁にして延命する動きと比較すれば貪欲な壺の発動条件を満たすために必要なターン数は当然短くできる。
このようにTGストライカー＋TGワーウルフ＋ガジェットの3枚によって貪欲な壺を円滑に発動することできるようになる。
TGストライカー＋TGワーウルフ＋ガジェットが揃うとこれまでの経験上2ターンで貪欲な壺を発動できることが多い。

もちろん、TGワーウルフを壁にして延命し、貪欲な壺を円滑に発動するという動きは、次の相手のターンにライオウによって戦闘破壊されることでアドバンテージを失うというリスクを抱えている。
ただ、寒波亭ルールの主要なデッキでライオウをメインに採用している可能性が高いデッキはヒーロービートとラギアくらいであり、特別使用率が高いデッキでもないし、仮にライオウを召喚されたとしてもTGガジェット側の除去で対処できる場合もある。
ライオウに弱くなったとしても他のデッキに強くなり、使用率等も踏まえた総合的な勝率を高められれば問題ないと考えていることから、TGガジェットのパワーをより高めることができるよう、TGワーウルフを3枚採用している。