三禅定トレイル(リベンジ)〜日本三霊山 白山・立山・富士山を走る巡礼旅〜epi.11『旅は自由だ!』
2023年8月11日〜18日の8日間をかけて日本三霊山を巡る巡礼の山旅、旅ランをしてきました。
今回その旅の記録(エピソード11)です。
8/16(DAY6) 松本城~諏訪湖~道の駅白州~午頭島公園
『おはようございます。
三禅定トレイル6日目
松本から当初は美ヶ原、八ヶ岳へ進む予定でしたがルート変更します。
正直、美ヶ原、八ヶ岳へ登る意味がよくわからなくなりました。
本音を言います…
1日でも早く帰りたくなりました。
家族に会いたくなりました。
ロードで富士山を目指します!』
三禅定トレイル6日目のスタート時にインスタに投稿した文章だ。
内容はその通りなのだが、5日目の北アルプスを越えていく中で、僕はその先の美ヶ原・八ヶ岳へ登る意味を見失っていた。
「せっかくの山旅なのだから、なるべく山をつないでいった方が面白い」
計画当初はそう思ってルートを作成した。
八ヶ岳を下山してから南アルプスに登るというルートも検討したがそうするとあまりに日数がかかってしまう。
なので、八ヶ岳から富士山まではロードでと思っていた訳である。
ただ前文にある通り、
三禅定は白山、立山、富士山を登ることをいうのでその他の山は登る必要はない。
だから
「美ヶ原・八ヶ岳はなんで登る必要があるんだろう?それよりも早くゴールしたい!」
と思ってしまったわけだ。
正直ルート変更を本当にするか悩んだ。家族にも相談した。
僕「いやーちょっと相談があるんだけど、、、」
妻「どうした?やめる?」
僕「松本から八ヶ岳登る予定にしてたんだけど、登る意味がわからなくなってしまって、早くゴールして休みたいし、家族とも会いたいし、、と思ってしまって。」
妻「そうなん。いいんじゃない。ロードでいけば」
僕「いいかな。ありがとう。じゃあロードで富士山を目指すね。」
そんな会話をした。また応援してくれる友人のLINEでのやりとりで、ルート変更を伝えると、
友1「スタート時から変わらず柔軟に対応できてるやん!ロードも長丁場やし、マイペース維持して」
友2「うんうん。三禅定が目的だもんな。マイペースで頑張って!」
と嬉しい返答をもらえた。
今回のルート変更に関しては色々意見があると思うが、僕自身はルート変更をしたことに悔いはない。
旅は自由であっていい。
行き先が変わってもいい、途中で休んでもいい、
途中でやめてもいい、
そう。旅は自由なのだ。
はき違って欲しくないが、好き勝手になんでもやっていいという意味ではない。
自由ということはその反面責任もあわせて伴う。
自己責任という言葉は山ではよく使われる。
自分を誇張させて見せる必要もないし、等身大で、まっすぐに、自分に正直に進む。
普段の社会ではそれが難しかったりするけど、
旅の時だけはそうでありたい。
僕はそう思っている。(普段も本音でありたいとは思っている)
松本城をスタートし国道20号をメインに進む。
最初の難関は塩尻峠だ。いわゆる峠道を越えていく。
「走る時に何を考えていますか?」
長時間走っている人がよく聞かれる質問だ。
峠を登っていく際に僕はミュージックを流していた。正確には大好きなミスチルの曲を聴きながら歌ってパワーをもらっていた。
歌の力ってすごいな!とこういう時に改めて思う。
名曲は時代を越え、言葉を越えていくというけど、
時に歌は人生の支えになり、指針になり、共感を生み、力を与える存在だ。
「あれっ?山旅、走り旅の話しじゃなかたっけ?」
というツッコミはなしで、、、まさにその時に感じた体験であった。
100キロや100マイルを越えるようなレースなどは時に旅や人生に置き換えられるけど、本当に単純に終わることはなく、山あり谷あり、時に壁にぶつかりそうになりながら前へと進む。
そんな時に背中を押してくれる歌の存在は大きい。
今回も歌の力をもらい、峠をこえることができた。
ここからは諏訪湖に向かって進む。
諏訪湖の外周にはサイクリングロードが設けられていて全周16kmある。
現在改修工事をしているようで、一部が工事中で通れなくなっていた。
途中特産の寒天で作ったあんみつを食べながら旅ランを楽しみつつ、前へ進んだ。
ロードを進むと寄り道したくなるスポットが多数出てくるので、予想以上に時間を使ってしまう。
それが旅ランの良いところでもあり、時間がない旅では悩ましいところだ。
茅野市を過ぎていくと国道20号は町から山間へと風景を変えていく。
「道の駅信州蔦木宿」では静岡市からHさんが応援にかけつけてくれていた。実は僕自身Facebookではつながっていたのだが初対面となる。
わざわざありがとうございました!
その後、白州(北杜市)を進んで今日は韮崎市に入るあたりの公園で野宿をすることにした。
標高の低い公園なので蚊だらけのなか寝床についた。
〜No.12へつづく