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駆け足広島観光

1日でどこまで行けるかな?

ホテルの周り

さて、一夜明けて稲荷町の宿でふと気がついたことがありまして…。
「稲荷町」というからにはどこかに稲荷神社があるはず…。と
ところが、Google先生やiPhoneのマップを見ても「稲荷神社」の文字がないのです。
そう題名のところの写真にあるように、「稲荷」ではなく「稲生」と書いて「いなり」と読む例の変則稲荷だったのです。周囲にお寺がたくさんあるので、稲荷町も門前町として機能していたのでしょうが、肝心の稲生神社が見当たらない。
チェックアウトしてしばらく歩き回ることになりました。

IBMと富士フイルムが同居してる
他にも見たことある企業が…

街中を歩いていると不思議なものが目に入りやすい性分なようで、写真のようにIBMと富士フィルムが同居したビルを発見。
これは広島に観光に来ている外国の方も不思議な風景に見えたようでスマホで写真を撮っていっていました。
肝心の稲荷神社は…

ビルの上

こんなところに…。
ビルの上ですよ。

初午祭昨日だったんですね

訪問した日が20日だったので残念。初午祭は昨日だったようです。
初午祭といえば稲荷神社のお祭りで、神奈川県の白笹稲荷では先月に行われているはずですから、この稲生神社では月遅れで行うようです。

この幟なんか違和感が
おぉ?

ふと顔を挙げると神社の幟が。この幟、寄進された方の名前がすごかったんですよ。写真の通り水木しげる先生、京極夏彦先生、荒俣宏先生。これらのお歴々が一枚の大きな幟を寄進されているとは。
ただの稲荷神社にかのご歴々が会するわけがない…と思っていたら、

ご由緒書き

なるほど、これは先生たちが旅に出る前に寄ったのでしょう。
さて、見学させていただきましょう。

ご由緒書き?

これを読む限りだと、稲生神社が稲生太夫の神社で「稲荷」は後で勧進したのかも?

ありがちな大きな絵馬

大きな絵馬。辰年にちなんで龍が描かれています。

むしり取った衣笠(笑)

拝殿に上がり参拝。顔を上げると「衣笠祥雄氏」の名前が。提灯を寄進していたんですね。
衣笠氏といえば広島カープの鉄人のこと。日本のプロ野球の連続試合出場記録保持者で、晩年まで野球解説者をされていた方です。
ちなみにネタとしている「むしり取った衣笠」はかつて週刊少年サンデーに連載されていた「究極超人あ〜る」の中で使われたネタ「昔取った杵柄、むしり取った衣笠」です。

反対側を見ると再びの御三方

反対側の柱には再び水木先生、荒俣先生、京極先生のお名前が並んだ提灯が。
先ほどの幟と提灯は水木しげる先生が逝去されてもしばらくはそのままにして下さるらしいです。

広島市電

広島市電は観光の足だけではないのだ

稲生神社がウカノミタマこと保食神の系統ではないとはいえ稲荷神社にだけ参拝しても片参りになってしまうので、厳島神社にも行かないといけませんね。(ウカノミタマの母神が厳島神社の市杵島神さまなので)
ということで、移動開始。
ただ、昨晩投宿した時には市内観光するかどうか悩んでいたので、瀬野駅で18きっぷを買っていました。朝、早起きできていたら東進して岡山方面に抜けようと思っていましたが、稲生神社を参拝したのでこのまま市内散策に切り替えることにします。
さて、広島市電は市電と呼んでますが、私鉄の「広島電鉄」が運営する路面電車です。
原爆の被害を受けたときも走っていたことで有名なあの路面電車です。
現在、その路面電車は広島駅の再開発事業により、原爆の被害を受けたとき以来の改編を行っています。
広島駅の南口の地上部分にある市電の電車ターミナルから、旧メインストリートを走って市内各地に向かって走っていたのですが、広島駅前の再開発で駅ビルにペデストリアンデッキが設置され、そこに電車ターミナルが引っ越すとのことで、市電が高架化されるというのです。
高架化された市電は先述の旧メインストリートにでることができなくなるので、駅前大通りをそのまま稲荷町交差点まで直線で走ってくるとのこと。

稲荷町交差点の工事現場

駅前通りを一直線に走ってきた路面電車はこの稲荷町交差点で各行先方面に分かれていくことになるのだとか。(これまでただの電停だったところが一大ターミナルに)
写真の正面に見えているのが現地工事事務所。広島電鉄の工務部と建設会社の現地事務所が入ってます。出入り口のところには広島電鉄が計画している新しい線路がどのように通るかなどの計画図、イメージ図が掲示されていました。
それでは一旦、旧線になってしまう線に乗って広島駅に戻りましょう。

広島駅

降車場から宮島行の電車の乗り場へ移動します。

三両編成の電車の車椅子スペース

さて、車中ではほとんど写真を撮っていませんが、なんでもなさそうなこの場所で写真を撮ったのは、電停の前にバス停があるから。この駅は廿日市市役所前。バスに平面乗り換えできる良い立地をしています。
この様な立地は最近できたLRTには当たり前かもしれませんが、旧態依然の路面電車に平面乗り換え駅があるとは…。もしかしたら今のLRTはこの路線を参考にしているのではと思われる感じです。

宮島口

市内電車だった路線は西広島駅から宮島線という専用軌道に入り、LRTの威力を発揮します。
途中からJR線と並行します。
ホテルを出る時間から結構降っていた雨も本降りとなり、宮島口駅に着いたときには結構な嵐となっていました。
宮島口からはフェリーに乗り換えるのですが、一方は私鉄系(広島電鉄傘下)ともう一方はJR系(もともとは鉄道連絡船だったものが子会社化)で、ダイヤは私鉄系は広島電鉄のダイヤに合わせて、JR系は山陽本線のダイヤに合わせてしゅっこうするのですが、今回は鉄道の方に遅れがあったようで広島電鉄のダイヤとJRのダイヤがあっておらず、今回は広島電鉄の利用なのに広島電鉄系のフェリーの出向時間に間に合わずJR系のフェリーに乗船することに。

桟橋に並ぶ人はこんなに。
人の居ない瞬間に

宮島口の桟橋は双方とも鉄道連絡船の意味合いがあってか普通のフェリーターミナルとは異なり、鉄道の改札口のような雰囲気です。
改札を入ると乗船口まで結構な行列。車がほとんど乗らないフェリーとは聞いていますが、人と車が同じ乗船口から乗ると結構時間がかかるんじゃないかな?
で、写真の通りの行列をして乗船。
さて、出港。

離岸すると宮島口が一大観光地であることがわかります。多分宮島に宿泊施設や商業施設を設置する場所が足りないからか桟橋の近くまでホテルなどの商業施設が接近していることがわかります。

外国人のお客さんが多い

デッキで携帯を構えてシャッターチャンスを狙うのは私だけではなかった様で…。

右舷(みぎげん)に見えてきたのは広島名物「カキ」の養殖場。いわゆる牡蠣いかだ。
残念ながら私は貝類が苦手なためカキはしっかり火を通した「カキフライ」でないと食べられないのですが、観光客の人々は焼きガキや生牡蠣を期待している様子。

つづいて右舷に見えてきたのが厳島神社の大鳥居。船内の案内で言っていましたが、この大鳥居は地面に刺さっているのではなく地面の上に載っているだけ。支えはあるにしてもほとんど鳥居の構造でバランスをとっているとのこと。大鳥居が見えてきたところで先ほどまで閑散としていたデッキが人であふれかえりました。

写真を撮っている間に下船です

あっという間に宮島に到着。ここも鉄道と同じような改札口を抜けると、なんだか地方の鉄道駅のような雰囲気

桟橋を降りると鉄道駅のような出札
そして改札口

改札口にいたっていは地方にある特急停車駅の様相。

反対側にある広島電鉄系の方も地方私鉄の大きな駅のような雰囲気。

宮島駅?

この様に、鉄道連絡船の駅といった雰囲気なのですが、残念ながらJRは鉄道本体から連絡船の会社を独立させてしまったので駅からフェリー会社に脱皮させようとしている様子が見られました。ちなみに地方駅の出札口のような雰囲気の窓口はみどりの窓口の指定から10年ほど前に抜けているそうです。
次に続く