見出し画像

駆け足広島旅その2

さて、宮島に到着しフェリーターミナルを出ると一段と雨足が強くなってきました。

写ってはいないかもしれませんが、松の向こう側に見える鳥居が煙って見えています。

先ほどフェリーから見た厳島神社の大鳥居。島側から見るとこんな感じ。フェリーでも説明がありましたけど、この構造物は海底に杭打ちされているわけではなく海底の地面に置いてあるだけなのだそうです。こんな大きな構造物が絶妙なバランスで…。それもコンピュータのない時代に作られたもので…。

厳島神社の御由緒書

さて、厳島神社へ行きましょう。厳島神社はこの島自体が神域ということで信仰されてきた土地のようです。
神様は宗像三女神。市杵島姫命が筆頭の神様のようですが、市杵島姫命様といえば弁天様ですね。
宗像大社の神様なんですが安芸の宮島の神様でもあるんですね。
それでは先に進みましょう。

ばさっばさってやるやつ

拝観料を支払って奥へ進むと手水所の代わりに紙垂のついた払い串が。
コロナ禍で各神社でも見られるようになりましたけど、ここはコレが標準っぽいですね。

続いては拝殿

入ってすぐのところに拝殿がありますが、こちらは客神社(まろうど)。主神の三女神ではないけどお偉い神様の拝殿ということになります。
ここに祀られている神様の中に、天穂日命や熊野櫲樟日命などの神様が祀られています。(天穂…天穂のサクナ姫となんか関わりあるのかな?)もう一方の熊野櫲樟日命様は熊野大社の神様とか。
平家の崇敬を受けてたくさんの神様が来られているのかな。(平清盛が有名だと思いますがそのまま平清盛が祭神になった神社もこの島にあります)

そうだ、今日は春分の日でした

客神社と呼ばれるこの建物は渡り廊下で他の建物とつながっています。本来であればここに3月の行事が一覧になっているのでしょうけど、訪問した日が春分の日ということもあって、今日行われる祭事だけが記載されていました。

サギかな?

客神社から本殿?に向かう途中で少しだけ天気が回復。先ほどまでの嵐は終わりかな?と思っていたら足元に鳥が。動きが緩慢な鳥さんというと、動物園に居るハシビロコウなんでしょうけど、ここではサギ?がまるで日本画のようにほとんど体制を変えず「ほら早く写真撮りなさいよ」と言わんばかりに立っています。(実際には先ほどまでの嵐でぬれた体を乾かしているんだと思いますが)

鏡池

さて、この場所は鏡池というらしく今は地面が見えていますが、HPでは水面が凪いでいると鏡のように建物が写るのだとか。今は干潮なのか、嵐だから水を抜いたのか…。

補修工事の真っ最中

とにかく、海に面した神社ですから台風の被害を受けたりすることが多いようで、写真の通り足場が至る所に組んであります。
ウィキペディアによると、災害を受けてもすぐに修復できるような構造になっているのだそうで。


本殿のご由緒

途中、朝座屋と呼ばれる今の会社でいうところの職員の朝礼、終礼を行う建物を通ってきたのですが、観光ガイドさんの話によると今でも会議室として使われているとか?

賽銭箱を撮り損ねましたが客神社のとほぼ同じつくり。
先ほどまでここで祈祷が行われていました。

拝殿に到着すると、ちょうど祈祷が行われていたようで太鼓の音と祝詞の声が聞こえてきました。
観光地とはいえ、広島の市民の方の神様でもあるので初参りや厄除けなどの普段の祈祷も受け入れているのでしょう。ただ、個人的には皆さんに見られるのはちょっと恥ずかしいなぁ。

こちら側が祓い殿?

後ろを振り向くと拝殿よりも広い空間があります。HPの案内図を見ると祓殿となっています。
この広さを見るに、拝殿側に平清盛などの総大将が居てこちら側に武将や武士がずらっと並んで神職の祈祷を受ける感じになるんですかね。

平舞台の灯ろう青銅で出来てるみたい
平舞台に居る狛犬
狛犬の阿吽ってどちらがわでしたっけ?

祓い殿の海側には平舞台があるのですが、ここから鳥居を撮ろうとするお客さんの多いこと。雨がまた降ってきたので大混雑。傘のすきまから写真を撮るので大変です。
彼らを撮っていて気が付いたのですが、狛犬がこちらに居て先ほど我々観光客が入ってきた所には手水所も狛犬も無かった。ということはこちら側が本来の玄関にあたるのでは?

大きな鳥居もあっちですしね

HPを見ると大鳥居が海の中にあり平舞台からの矢印が「大鳥居にいたる」
となっていますから、昔の宮島口からの高貴な人の渡船はこの平舞台に接岸していたのでしょう。

奉納品ヒガシマル醤油
奉納品キッコーマン

神社にありがちの奉納品置き場。まぁ、奉納品といっても現物はわずかでほとんど寄付金なんでしょうけど…。
豊穣の結果を奉納する至極当然ですね。


観光客のみなさんは醤油や出汁なんかよりもお酒の樽の写真を撮っていました。
昨日の広島の街で飲んだ酒があるのでしょうか?外国の方も
「Oh,Senpuku」だの「Kiyomori」だの言って一眼レフカメラで撮ってましたね。


大国神社

さて、奉納品が並べられていたのには訳がありました。ここは大国神社。大国主命(オオクニヌシノミコト)をお祭りしている拝殿です。ここに併設されるように保食神(ウケモチノカミ)≒うかさまが祀られています。
ここに奉納品を納めてから本殿で祈祷が行われていたようです。

太鼓橋のような反った橋
勅使が渡った橋のために勅使橋ともいうらしいです。

出口付近にある木製の橋。昔の橋のため太鼓橋です。
現代人は右手にある現代の技術で出来た橋を渡り出場します。
ただ、ここには係員がいないためか大陸系のアジア人の方が出口から入ってこようとする様子が見られていました。

ここでも弘法大師さまです
厳島神社と大願寺は昔はワンセットでした。

さて出口から外を見ると弘法大師さんの顔抜き看板が…。空海さんは本当に日本全国歩かれているんですね。ということはお寺があるということ。ここのお寺は大願寺といい厳島神社と空海のゆかりのお寺で神仏習合時代にはここは市杵島姫と弁財天を習合していたとのことです。

安芸の宮島と奈良の春日大社の名物は鹿

ところで、宮島の名物の鹿に会ってないけど?と思っていたアナタ。今回の嵐でみんな橋の下や建物の中に避難していたようです。

宮島ロープウェー

宮島にはロープウェイがあったのだー。
前日に瀬野でスカイレールに乗ってますが、ここで新しい乗り物に乗る気力は起きず宮島駅こと桟橋に戻ることにします。

通り道にも神社が…。

帰り道の途中にも神社が何軒か…。ここには猿田彦命様が居るので手を合わせて帰ることにします。
続く