
末期ガンの母は、子供のために延命を望まなかった
№195 今回紹介するお話
今回紹介するのは、2006年にニュースとなり、日本テレビ「ザ!世界仰天ニュース」でも放送されたという台湾版「一杯のかけそば」のお話です。
このお話の元となったニュース記事、そしてこのお話を元にしたYouTube動画がありましたので、併せて紹介していきます。
記事内容
まずは、記事の内容をかいつまんで下記致します。
魏さん一家は食べることさえままならない農業従事者のお父さんとお母さんそして五人の子どもの7人暮らし。
そんな時、腰が痛くて我慢をしていたお母さんが激痛に襲われ入院、
診断の結果、子宮頸がんで進行していて、緊急手術をしました。
子どもたちに見舞いに来てもらうと、少し元気を取りもどすお母さんですが、家と病院は離れていてバス代すら払えません。お父さんも子どもたちは食べるのを節約してお金を貯めてお見舞いに行っていました。
お母さんは、子どもたちがお腹をすかしているのではないかと自分に出された食事を子どもに食べるようにいいますが、子どもたちは「食べている」と遠慮します。
見かねた看護師が1杯のワンタンめんをあげたところ5人のうち3人の子供たちが分け合ってめんだけを食べ、ワンタンには手をつけず、「ワンタンはお母さんに食べさせたい」と話したといいます。この光景を見ていた看護師は感動し、言葉を詰まらせたました。
看護師はこの事を周囲に話し、それがメディアに取り上げられ、多くのお見舞金が送られてきました。
しかし、お母さんはがんが末期であったため、延命治療は望まず、集まったお金は子供たちの将来に役立てて欲しいと望み、息を引き取ったそうです。
ニュース記事
台湾:「1杯のかけそば」に似た実話、感動広がり寄付殺到
◇子供がめん分け合い「ワンタンは母に」
【台北・庄司哲也】貧しい子供たちが、1杯のめんを分け合って食べ、残りは病気の母親にあげた--。台湾の中央通信が今月2日に報道した台湾中部南投県の親子の家族愛が台湾社会に感動を与えている。日本の「一杯のかけそば」の物語に似た実話で、台湾では「1杯の陽春めん(具なしめん)」と呼ばれ、話題になっている。
中央通信によると、南投県の家族は夫婦と4男1女。父親はアルバイトで生計を立てていたが仕事は少なく、一家は生活保護を受けていた。さらに46歳の母親はがんを患い、中部の台中市で入院生活を送ることになり、家計はより厳しくなった。貧しさで子供たちは3度の食事が出来ない状態だったという。
「1杯のめん」は、母親の入院先の病室での出来事。食事を欠いている子供たちのために看護師が1杯のワンタンめんをあげたところ、5人のうち3人の子供たちが分け合ってめんだけを食べ、ワンタンには手をつけなかった。子供たちは「ワンタンはお母さんに食べさせたい」と話したという。この光景を見ていた看護師は感動し、言葉を詰まらせた。
中央通信が親子を「母親ががんの5人の子供たち、3食はないが力強く生きる」の見出しで紹介するなど、台湾メディアが一斉に報道。陳水扁総統も激励のメッセージを寄せた。「親子のために」と、多くの寄付金が集まっている。
毎日新聞 2006年3月10日 東京夕刊
<一杯のかけそば>台湾版の母親が死亡 陳総統も哀悼の意
3月初めに報道された日本の「一杯のかけそば」の物語に似た実話で、台湾社会に感動を呼んだ子供たちの母親が21日、死亡した。息を引き取る直前まで子供たち5人の将来を案じていたという。陳水扁総統も同日、「哀悼の意」を発表した。母親は亡くなる直前、子供たちの父親に「ありがとう。先に逝きます」と話しかけた。
(毎日新聞) - 4月21日21時3分更新
台湾版「一杯のかけそば」から10年 長男「みんな元気です」
(南投 30日 中央社)1杯のめんをきょうだいと分け合って食べ、残ったワンタンを病床の母親にあげると話す健気な子供たちの姿が台湾社会で感動を呼び、日本でも「台湾版一杯のかけそば」として話題になってから今年で10年が過ぎた。長男の魏冠宇さんと長女の魏雪テイさんは現在軍人として独立。
「きょうだいみんな元気です」と現況を報告している。(テイ=女へんに亭)
南投県竹山鎮で暮らしていた魏さん一家は夫婦と4男1女の7人家族。生活保護を受けながらも全員で力を合わせ前向きに暮らしていたが、妻の呉慧萍さんががんを患うと生活は一変。子供たちは食事を満足に食べるお金もない中、中山医学大学付属病院(台中市)に入院した呉さんのため、洗濯や入浴など、身の回りの世話に奮闘した。
ある日、子供たちを心配した病院関係者が屋台でワンタンめんを購入すると、5人のうち3人がめんだけを食べ、残りのワンタンを両親にあげるといって手をつけなかった。この出来事が2006年3月に報じられると、全台湾から多額の寄付金が寄せられたほか、当時の陳水扁総統が激励のため見舞いに訪れた。
呉さんはその後4月末に帰らぬ人となったが、子供たちは多くの支援を受けすくすくと成長。末っ子の4男はバスケットボールに励み、今では学校の代表選手として試合に参加することもあるという。
事情を知る飲食店では今でもきょうだいからお金を受け取ろうとしないところも。だが、冠宇さんはこう語る。「もう心配しないでください。幸せを祈ってくれるだけでいいです」。
中央社フォーカス台湾 2016年05月30日(月)19:50
YouTube
このお話を元に作られた動画がありましたので、一部を紹介します。
※ご紹介する以外にも動画はあるようです。
(2ch)ひまつぶしチャンネル『LAN』様
さいごに
私のnote記事は営利を目的とはしておりません。
単純に涙した話を皆さんと一緒に共有したいと思い記事にしています。
しかしながら「著作権」などの問題がある場合は削除致しますのでお知らせください。
なお、掲載している画像は いらすとや 様、イラストAC様から頂きました。
最後までゆっくりお付き合いいただきありがとうございます。
いいなと思ったら応援しよう!
