「関西のRは俺たちだ！」
2024年11月16日（土）に開催する丹後大学駅伝。
「丹後で繋ぐタスキ」、本日は昨年度大会10位のシード校、龍谷大学です。
『陸上をしていてよかったことは交通費が浮くことと、短い時間の電車の乗り換えが間に合うこと！！』
そんなチャーミングな一面をもつ龍谷大学のエース、伴遼典選手の魅力に迫る。
1.走るのが好きだったわけではない
龍谷大学長距離パートのパート長を務める伴選手は滋賀県出身。陸上を始めたのは小学3年生の頃だった。両親の勧めで兄とともに陸上教室に通い始め、初めは短距離などの様々な種目を幅広くやっていたという。
そんな伴選手が長距離を始めたのは中学に入学してからのこと。長距離を始めるとめきめきと実力を伸ばし、県大会で優勝争いし、近畿大会では入賞するレベルにまで成長した。
伴選手に高校時代と大学での思い出に残っている試合をうかがった。
滋賀県立石部高校出身の伴選手。高校時代について、近畿高校駅伝大会への出場が思い出に残っているという。
中学時代に比べ高校時代では思うような結果が出せず、個人としては苦しんだ3年間だった。しかし高校3年生の時に陸上部創立以来初となる近畿高校駅伝大会への出場を決めた。
『陸上人生で一番うれしかった！』
『後輩たちが頑張ってくれて、自分自身としても高校としても初めて近畿大会に出場することができたのでとても思い出深い。』
大学に入ってからの印象に残る試合については昨年の京都産業大学記録会で初めて5000ｍで15分切りを達成したことを挙げた。5000mで15分を切ることは伴選手にとっては長年の課題であった。高校時代から目標にしていたというが、練習では切ることができても試合ではなかなか切ることができない、大きな壁だった。
そして京都産業大学記録会で14分台に突入してからは右肩上がりで調子が良く、その影響は丹後大学駅伝での好走、その1週間後の5000mでの自己ベスト更新につながった。
しかし今シーズンの伴選手は特段調子がよいというわけではないそうだ。
それでもスピード強化の成果が見られ、タイムの伸びが感じられると話してくれた。丹後大学駅伝にむけて着々と調子を上げてくるだろう。
2.3秒で繋いだタスキ
昨年度の丹後大学駅伝では総合6位を目標として掲げていた。1回生が4人、初出場が5人という若いチームで挑んだ。しかし結果は総合10位。駅伝の経験値不足が影響し、事前の予測も予測にしか過ぎなかったことがこの結果につながったと伴選手は振り返る。
それでもエースの意地を見せた。天候が大荒れとなった第6中継所の間人漁港で6区の選手を待っていた伴選手は繰り上げまで残り3秒のところでタスキを受けた。7区区間4位の好走を見せ、チームがつないできたタスキを見事につなぎ切った。
丹後大学駅伝での自身の役割について、伴選手は「橋渡し」だと考える。与えられた区間をライバル校よりも良い区間順位で走り、続く選手に良い流れをつくる。今年も伴選手の活躍が期待される。
3.チームで勝ちに行く
龍谷大学長距離パートは現在選手が14名。他の強豪校に比べると選手層が厚いとは言えない。だからこそ伴選手はチーム全員の底上げに力を入れる。飛び抜けて記録の良いエースがチームを引き上げるのではなく、チームとして、全員で、記録を上げていくことが重要だと考える。
そのため普段から試合を意識して自己ベストを狙う練習を行い、練習から勝負にこだわる雰囲気づくりを行っている。
学年の垣根なくとても仲がいいという龍谷大学。その特長は練習後やメニュー決めなどにもよい影響をもたらしているようだ。常に声を掛け合い、練習後に食事に行ったり遊びに行ったりはもちろん、メニュー決めでも下回生の意見が通りやすい雰囲気なのだそう。
『風口、大庭、門脇の2回生の3本柱に特に注目してほしい！！』
伴選手はいう。
練習に強い、試合で外さない、コンスタントにタイムを出すことができる。
そんな頼もしい2回生の3選手を擁した今年の龍谷チームが総合力で昨年を上回ることは間違いない…！
4.「関西のRといえば龍谷のR」へ
今年の丹後大学駅伝で、龍谷大学は「総合5位、打倒立命館！」を掲げる。
総合順位の目標を5位に設定した意図として伴選手は来年の全日本大学駅伝を見据える。選考会に良い位置で参加し、全日本への出場権を獲得するためにも丹後大学駅伝で5位を取ることは重要だ。
そしてもう一つの目標について。
今年の6月に行われた選考会で龍谷大学は6位だった。4位の立命館大学とは8人の合計タイムで8分差。決して追いつけないタイム差ではない。同じ滋賀県が練習場所という共通点もあり、常に超えるべきライバルとして意識している。
龍谷大学駅伝チームはひとりひとりの実力を上げ、チームの総合力で虎視眈々と関西の「R」の座を狙う。
11月16日。今年はどんなドラマが起こるのか…
龍谷大学の強みであるチーム力を存分に発揮し、飛躍の丹後大学駅伝となるのを期待したい！！