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美味しい肉

年だからか、牛肉2切れ以上食べられないよね。
焼肉屋に行ってもホルモンばかりしか食べないよ。
タレがあのお店は美味しよね。タレでご飯が食べられるほどだよね。
焼肉屋に行った次の日は胃が重くてね…

焼肉ぽんちゃんを始めて色んなお客様と話す機会ができました。
皆さん似たような和牛に対するマイナスイメージを抱かれています。
食べたいのに食べれない。

それと意外だったのが、
30代〜小さな子ども達の多くが脂身が全くと言っていいほど苦手だということ。
もちろん、ぽんちゃんにいらした方限定での話で分母が小さいのですが
これには驚きました。
若い頃は脂身どれだけ食べても大丈夫だったのになぁ〜と言う40〜50代。
脂身も赤身もなんでも大丈夫な方の多い50後半〜70代の方々。

和牛が変わったのか、食べる人間の体質が変わったのか。
それとも両方なのか。

少なくとも和牛は変わりました。
改良に改良を重ね、よりサシが入り増体もよくなりました。子どものころに食べていた和牛とは違うものになっています。

近年和牛の種牛は更新も早く、流行り廃りが激しくなっています。
多くの繁殖農家(子牛生産農家)はどんな子牛を作ったらよいのか頭を抱えています。

農家が忘れがちなのが、和牛は食べ物となるということです。
食べ物である以上、美味しくたくさん食べられる肉になれば正解なのでは、と思います。

お客様のお話を振り返ると、少なくとも和牛はたくさん食べられません。
そして美味しいのはタレなの?肝心のお肉の味は?

今だ和牛の評価基準はA5が最上で、取引価格も最高値です。
その結果が2切れしか食べられないお肉、タレが美味しい焼肉です。
和牛農家ですら和牛なんて食べないよと言っている現状なのに、なぜ変わらないのでしょう。
作り手が美味しいと思えるものを作り、それで生活ができるようになると言うのは本当に難しいです。
もう少し自由度のある畜産の世界になると、いいのになと思う日々です。



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