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失われる自然

失われる自然
歴史的建造物

それを守ろうとすることは
しかし
それを作った者たちが
望んでいることなのだろうか

むしろ我々が今暮らしている
この街中に溢れているビルやなんかが

長い歳月をかけ、朽ちていっても
それらを残しておいてほしいとは
到底思えない

これは私がこの建物たちは
その歴史的遺産や自然の上にあるものだから
恨めしいと思っているのか
単純に外見が美しいと思えないからなのか
はたまたこの建物が意味のあるものに思えないのか
結局は後者にすべてが集約されるのかもしれない

だが時々、隆起したアスファルトの上を歩くことがある
風化した道の下には
大きな木の根がうねり
地上に出てこようとしているのだった

それを見て嬉しくなる
やはり人間は自然には敵わない

自然は確かに、密やかに
ずっとそこにいる

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