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おやごころ ~ episode004 ~

名前にこめた思い

我が家の本家には名づけの辞書があり、代々その辞書から命名してきました。私も長男もその辞書からの命名です。その中から選んだ【祐】の文字。
その意味は「優しい」。人に対し優しい子になってほしい、助ける人になってほしいと名づけました。親ばかかもしれませんが、まさにその内容どおりの子どもに成長したと思います。

スイミングスクール

親父として

【祐】のことは普段は家内任せかな?と思いますが、ここぞという時には、「親父として」関わってきました。小学校入学時、地元の小学校に特殊学級(現:特別支援学級)がなかったので教育委員会に直談判。なかなか思うようにすすまず苛立たしく、つくづく障害者に対する壁の高さを痛感しました。福祉に対する世の中の仕組みがわかり、いざという時には親父の出番が大事だと知りました。

ライフワークは水泳

野球にピアノに水泳と、我が家で最も多趣味な【祐】。今のライフワークは週に2回の水泳です。現在は、岐阜GUSHスイミングチームに籍を置き、本人はもちろん、家族でお付き合いさせていただいています。日本国内の各大会へ参加させていただき、成績は...ですが、チームメイトの私設応援団長として楽しんでいます。【祐】の高い運動能力を生かせていないことが現在の悩みですが、水泳ができる体力があることに感謝し、いつまでも水泳ができるようにしてやることが親の務めと家内と話しています。

ピアノ発表会

成人を迎えて

運動能力は人一倍あるのに他人と争わず、応援を人一倍元気に実行する【祐】。家内に言わせると、「まさにお父さんの子ども」と言います。私もそうかな?と思ったりします。まさに親ばかです。
そんな【祐】もいぶきへ通所するようになり、ずいぶん大人になりました。近頃は、気に入らないことは「いや」と意思表示します。日一日と大人になる我が子を見るたび、逆に年齢を重ねるのが私達だと思います。
長男と【祐】、2人の男の子が無事に成人しました。長男は【祐】の面倒は自分が見ると言ってくれます。親としてありがたいと思います。しかし、長男には長男の人生があり、重荷にならなければなと思うのが親です。日本という国が、岐阜という県が、岐阜という市が、障害者を守ってくれることを期待はしますが、不安定なことも多いです。「安心して障害者が暮らしていけることを希望する」、すべての親さんの望みではないでしょうか。

これは2014年7月20日、いぶき福祉会が始まって7,318日後に発行された通信「夢よもっとひろがれ」に寄せられたお父さんのおもいを再編したものです。

ここまで成長した喜びと、まだまだ残る不安。【祐】さんとご両親、ご兄弟、ご家族が少しでも安心し、幸福せに過ごせるよう、「親なき後」に向き合っていきたいのです。

*「夢よもっとひろがれ」では「シリーズ 私と息子(娘)といぶきと」と題して、お父さんたちがリレー形式でおもいを原稿にしてくれていました。今後も少しずつ紹介していきます。

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