「いぶきふれあいまつり」でふれあいたい
〜わたしたちが綴るいぶきの物語〜vol3.
未来編
edited by 井上浩美
(未来編には私たちの夢や願いも織り込まれています。これから生まれてくるコトについては、一緒に楽しみにしながら読んでいただければ幸いです。編集部より)
いぶき福祉会は毎年、「いぶきふれあいまつり」を開催している。このまつりは、元々は地域の人との交流を目的に始まったもので、その志は「ふれあいまつり」という名称にも込められている。ところが、近年その目的に適った内容になっているか疑問の声も出ていた。
というのも、人気のあった衣料品バザーがなくなってしまい、会場にいる人といえば、いぶきの利用者かその付き添いのボランティア、保護者か元職員ばかりで、実際、地域の人とのふれあいの場になっているのかどうかわからないような現状だったからである。
「これでは身内ばかりの自己満足のイベントになってしまう」
そう考えたまつり実行委員会のメンバーは、今年のまつりに大改革を起こすことにした。
例年固定化されていた出店に、新しく地域の人たちに加わってもらい、一緒にまつりを盛り上げてもらう大作戦の決行。島小のスポーツ少年団、児童会、婦人会、消防団、水防団など、地域で活動する、ありとあらゆる団体に声をかけたのである。もちろんすべての団体が最初から協力的というわけではなかった。ただでさえ忙しいのに余計なことを…と言われることもあった。
しかし、“20年以上活動してきたこの地域が好きだから”、“この地域の人たちとつながりたいんだ”という気持ちを丁寧に伝えると、最終的には納得してくれる人が多くいた。当日は専務理事のコネクションで、さだまさしも来てくれて、ステージは大盛り上がり。来場者数は5000人を超え、最後は会場のみんなで北の国からのテーマを大合唱して感動の嵐のうちにまつりは幕を閉じた。
後日、まつりの時に関わった方が、散歩をしているいぶきの仲間を見かけて声をかけてくれたり、近所の方が野菜を買いに来てくれたり、小学生が遊びに来てくれたりするようになった。みんな来年のまつりを楽しみにしてくれている。
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