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Bar Bluewoodさんで久々に推しの『概念』を、呑んだ。

※あてんしょんぷりーず※
映画『ベイビーわるきゅーれ』シリーズ、及びまひろさんの中の人に頭を灼かれた挙げ句変な沼り方をしてしまったあほのオタクによる怪文書です。表には出していませんがカプ厨でもあります。嫌な予感がした方は閲覧をお控えください。

無いのなら
作ってみせよう
おれの推し

『限界オタクかく語りき』民明書房


あるいは別名、『いつも心にハリボテエレジー』。

そんな精神で世知辛い世の中を生きるオタク、それがおれ、ibukiである。
元からの魔王JRのオタクに加えて、ベビわるのオタクも再燃したおれ。突如として訪れた推しの供給が毎週のようにやってくるという異常事態に、おれは半分キャパオーバーになりながらも,毎週毎週ちさまひの新たなる供給に踊らされていた。

公式がおれたちオタクの妄想を軽々超えるやつ、である。公式本当にいい加減にしてくれおれたちの情緒はもはやめちゃくちゃです。(ありがとうございます)
毎週水曜日は覚悟を決めて、それこそ一世一代の死合に臨むような状態で、『何があってもいいように』迎えていたおれには。未だに水曜日というのは、覚悟を決めるべき時なのだと、そんな意識が根付いている。

そんなおれだからこそ、今回おれが下した二つの決断は、おれの本気の『好き』の証明だと。そう思ってしまうおれがいる。

ひとつは、いつもお世話になっている新星急報社さんで。おれの推しカプでも推しでもなく、彼女たちが生きて生き抜いて、あの『素晴らしき日々』を嵐のごとく駆け抜けたという証左──『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』という映画そのもののイメージで、アクセサリーを作ってもらうこと。
もう一つは、おれがかつて行った限界オタクの推し活の一環──すなわち深川まひろというおれの推しの概念を、おれの舌で味わうという。いわゆる『概念カクテル』作りである。

おれ『オレはやるぜオレはやるぜ』
おれ『そうかやるのか』
おれ『やるならやらねば』

かくして、機は熟したというよりも。このタイミングを逃したらいつ作るんだ、という半ば強迫観念じみた思いに駆られ。ベビわる三部作ハシゴ上映のチケットを買ったその当日に、久しぶりの地元、大阪は天満における推しカクテルの聖地──『Bar Bluewood』さんの扉を叩いたのであった。

↓前回の東京の系列店にて。推しのコスプレをしてもらったという、あまりにもあほな経験の記録である。これ以降『推しカクテル』作りは暫くやれていなかった。

おれの前回の怪文書を読んでる人はそれとなく知っていると思うが、Bluewoodさんとその系列店はイメージカクテル注文前に、ワンドリンクのオーダーが必要となるシステムである。潤也さんと兄貴で推しカクテルを作っていた頃は、おれは毎回そのワンオーダーを、『グリーン・アラスカ』という無茶振りで注文していた。材料費もアルコール度数も高いという無茶振りである。しかたないねそれがジェネリック潤也さんであったんだもの。

グリーン・アラスカと潤也さん。かわいいね。

かくして、今回はジェネリック概念カクテルなどというものも存在しない状態で挑むこととなったおれが、今回のファーストドリンクにて頼んだのは。
公式から名言された、おれの推しの誕生日。まひろさんにもちさとさんにも決して、『忘れえぬ日』となったはずの日、9月16日というその日に関連しているカクテル。9月16日の誕生日酒として呼ばれるカクテル、『ダーティーマザー』を、おれは彼女を傍らに置きながら注文していた。

ダーティーマザーと、本日の主役。

ダーティーマザー。『汚れた母』という名前の由来は、はっきりしていないというのが今日の見解である。コーヒーリキュール(Bluewoodさんはカルーアだった)とブランデーで作られた色が、茶色いからその名前をつけられたという説はよく見かける。もしそうであるならば血と泥に塗れたまひろさんの精悍なかんばせも、その『ダーティーマザー』のうつくしさや印象を形作るものになるのではないかと。おれはそう思って仕方がない。
いや本当に美しいんだ血に塗れた深川まひろは。美しさと気高さと荒々しさと儚さの全てが同居しているような、そんな近寄りがたさと艶めかしさが同時に存在する、圧倒的にして唯一無二の『美』を、おれは朱に濡れる彼女からどうしても感じてしまう。言っておくがおれは全然普通である。(ノルマ達成)

まひろさんがボロボロになるほど、ちさとさんの美しさも際立つ、それがちさまひの美味しいところだと思うおれ。

そんなこんなで、時は流れ。ダーティーマザーのまろい甘さと、それでも感じるしっかりとしたアルコールの存在感に。もはや誕生日カクテルの時点で、ここにまひろさんが『いる』んだよなぁと感じながらも。一生懸命に今回のメモのため、スマートフォンを弄くっていたおれの目の前に。

その待ちわびていた、おれの推しの概念は、現れた。

深川まひろ、着弾す。

今ここに。
おれがここまでも魂と性癖を狂わされる羽目となってしまった。深川まひろという存在の、生存証明は、刻まれた。



カクテルの色として取り入れてほしかったものは、まひろさんの秋の稲穂のごとき黄金の黄色、そしておれの愛しのさおりさんの瞳の色である『黒』であった。というよりもカクテルに取り入れてほしい数々のイメージは、場面は、店に入るよりも以前からおれの頭の中で止まることを、知らなかった。
だからおれも、二十分にも満たない時間でその色のみならず。おれの中の『おれが好きなちさまひ』のイメージを、思う存分にオーダーシートという、狭い記述欄に記載していた。恐らく今回もおれのオーダーシートは、誰が見ても怪文書にしか映らないだろう。

その結果は、今回も見事に結実したのだと。
おれはバーテンダーさんの説明を聞きながら、今回も存分に、悶絶する羽目となったのである。


どうせなら全員で撮りたいですよね、という。

ブルーウッドさん系列店ではグラスから概念が始まるのはご承知のことだと思うので割愛するとして。今回まひろさんの概念で使われたのは底の丸いグラス。口の方が僅かに窄まったデザインになっており、『コミュ障で、ちさと以外の他者と関わることが苦手』なまひろさんのイメージ、『口が閉じ気味』な姿からイメージしたグラスとのことで。

おれ「(この時点でだいぶやべーのだが??)」


初手からおれの情緒は限界だった。(あほ)

上部の黄色の部分に使われているものはトニックウォーター。ジントニックでもおなじみ、カクテルを作る際にはよくその姿を見せる名手である。
どことなくほろ苦く、甘いお酒に対してすっとした香りを添えるその味で、まひろさんの『不器用さ』を表現するという。初手からおれというオタクの頭を殴りつけてくる解釈に、加えて今回もBluewoodさんは容赦しなかった。

バーテンダーさん『この上部ですが、加えて』

バーテンダーさん『インドラブピンクジンという、ジンも使用しております』

おれ『はへ……???(あっこれ情緒にヤバそうな予感する)』


インドラブ、とはアフリカの言葉で『象』を指す単語であり。植物の香りをふんだんに利用して作られるジンの中でも、現地の象が好んで食するという『ウチワサボテン』の味をベースに作られたジン、とのことである。
ほろ苦さがありながら香りはとても柔らかく、親しみやすく。とても口にした時の味も飲みやすく親しみやすい味わいで、まひろさんが『不器用ながら社会に適応しようと頑張っている』様を表現してるとのことで。
まぁこの時点でおれの情緒は「ア(爆発)」となるわけで。不器用なりに苦闘するまひろさんカワイイカワイイネ……(あほ)

それでも、ただのカワイイカワイイ女の子で終わらないのが、おれたちのまひろさんであるわけで。

バーテンダーさん『後味にはきりっとしたアルコール感が残ります』

バーテンダーさん『殺し屋としての美しさ、獰猛さ、強さをイメージしました』

バーテンダーさん『度数も43度と高めのお酒です(にっこり)』


度数43度。(つよい)
まひろさんの可愛くて愛おしくてやべーやつっぷりを、すべてにおいて証明するようなその数字に。おれは心の中で「ああぁぁぁぁぁ!!!!わぁぁあああああ!!!!(発狂)」と、高速ヘドバンを繰り返しておりました。

そうなんだよ深川まひろという女は。
可愛くて可愛みの塊で愛おしくて。それと同時にとてつもなく気高くて美しくて恐ろしいんだよ。おれは本気モードのまひろさんの『捕食者』の眼が大好きです。(あほ)

どこまでも美しくておそろしい、『黒』。

下部に使われているのは、『パッソア』という名前のリキュール。
お菓子でもすっかりおれたちにお馴染みになった、パッションフルーツの味のするリキュールである、のだという。

下部に黒色に着色されて沈んでいた、こちらのリキュール。

バーテンダーさん『混ぜていただくことで、全体のお味が優しく、柔らかい甘さを持つようにしました』

バーテンダーさん『ちさとさんへの大きな愛情を表現させていただいてます』

バーテンダーさん『パッションフルーツの花言葉には、『聖なる愛』というものがありまして』

バーテンダーさん『フルーティな口当たりから、まひろさんが二十歳の、等身大の女の子らしさも持っているということも、表現させていただいてます』

待って『おれ』


………なんだこれ新手の拷問か?(白目)(ありがとうございます)


しかも帰宅して調べたところ、パッションフルーツの『パッション』は情熱の意味ではなく。いわゆる『受難』の意味を持つということが判明し。おれはひとり家の机の上で、ちさまひと彼女らの物語全てを思いながら悶絶することとなったのである。

この一瞬で浴びせられた、大量のあまりにも尊すぎるまひろさんの解釈に。
おれは内心悶絶しながら、ただただ、バーテンダーさんからお出しされるあまりにも尊いまひろさん及びちさまひ概念に、殴られ続けることしかできなかった。

まひろの等身大の笑顔の先には、いつもちさとさんがいる。


気を取り直して。


見た目とか解釈でも十分に尊いしヤバいものである、というのは確定なのだが。まずは味を確かめない都、推しカクテルを『飲んだ』とは言い難い。
おれの目の前に輝く、推しカクテルそのものへと、口をつける。まずは混ぜることなく、上部のトニックウォーターとジンの混ざり合った部分を、一口。


おれ『いや確かにビターだ……』


そんなに苦くはない、寧ろ飲み口はジンの香りもあいまって甘い方なのだが、トニックウォーター由来のほろ苦さがきちんと効いている。香りはどこまでも甘く華やかで、飲み口にもきついところがあるというわけではなく。それなのにまひろさん概念をひとたび嚥下すれば、決して甘ったるくないどころか、むしろ飲み口はさわやかで切れがある。まるでその『捕食者』としての本質を見失うな、と言ってくるかのように。
下から僅かに、パッソア由来の南国めいたパッションスイーツの甘さが立ち上ってくるのは確かに事実だ。だからこそスイスイと行けてしまう。事前の解説で『ジンの部分は度数43度あります』と聞いてなければ、おそらくはチェイサーを忘れて飲んでしまいそうなそんな味。
それは確かに事実なのだが、そのすぐ後にトニックウォーター由来のほろ苦さとジンのアルコール感が、ぴしりと味を引き締めてくる感覚もある。どれだけ愛らしくて丸っこくあろうとも、深川まひろという存在が、本質的には『捕食者』であるという事実を、それとなく感じさせるようなそんな味に。おれの情緒はいとも簡単に崩壊しすることとなった。美しく気高い肉食獣としての深川まひろ概念、おれはとても大好きなのだ。

最も美しく気高く艶やかで恐ろしい、彼女の(おれ的)極致。

この時点でまひろさんは相当『まひろさん』であるものの。やはりBluewoodさんのカクテルは、混ぜないことには完成しない
意を決し、最後のまひろさんの上澄みで喉を潤して。おれはマドラーを手にとって、下部と上部をそっと、混ぜ合わせた。

前回、『黒』という色が入っていたカクテルを作った時のこと。
黒と赤を混ぜ合わせた時、赤色はあっという間に黒に呑まれ、そのキャラクターの瞳の色は消えてしまったことを思い出す。ストーリー展開的には寧ろその方が情緒によろしくない(褒め言葉)だったので、その時はよかったものの。今回はどうだろうと思いを馳せるおれの目の前で。

そのカクテルは、色を、変えなかった。


混ぜてかつ飲んでも黒に染まらぬ、色。

それでも、混ぜた以上下部に沈んでいたパッションフルーツリキュールの味が、それまではほろ苦さと爽やかさが支配していたカクテルの味を、塗り替える
一気に主張を増す鮮烈な甘さと、同じくリキュール由来であるゆえのアルコールの強さ。パッションフルーツの花言葉が余計に染みてくる。まさにまひろさんとちさとさんを結びつける、聖なるどころかもはや運命じみた愛のクソデカさをそのまま叩きつけられるような感覚に、おれは何度目かの三途の川を渡ることとなった。

いや本当に、これは飲む深川まひろだと。
パッションフルーツリキュールの甘さがトニックウォーターとジンと混ざり合うことで。ほろ苦さと甘さと新鮮な果実味が、まひろさんへのちさとさんへのクソデカ愛情と、まひろさん本人の持つ強さと、まひろさんの可愛さが同時におれの頭を焼いてくる感覚。カクテルを舌に乗せただけで、おれの情緒が直接的に、まひろさんにまひろボンバー(例のフィニッシュムーブ)を決められるかのような、そんな感覚がある。
さらに時間が立つにつれ甘さとパッションフルーツの香りがどんどん増していく。これは完全に無印→2ベイビー→ナイスデイズ→エブリデイの経過としか思えなくて。どんどん甘く深くなっていくちさまひの関係性。ありがとうございますとても大好きですと、無言でおれは合掌を繰り返していた。(嗚咽)


おれは今、おれの推しを飲んでいる。
おれの魂の変なところに突き刺さって、取れなくなってしまった深川まひろという推しを。おれは今確かに、全身のすべての感覚をもって、味わっている。


そんな胡乱めいた感覚に頭を焼かれながらも。
おれは目の前にお出しされたまひろさんの形を、五感のすべてに焼き付けるために、その美酒でゆっくりと喉を潤す。

Bluewoodさんといえばグラスの装飾も注目どころであり、今回のグラスを彩っていたのは、これもまひろさんには欠かせない二色──『黒』と『赤』のリボンだった。さらに留め金が『拳銃二丁』だと気づいた瞬間に、おれの情緒は何度目かの爆発四散を経験することになったのは言うまでもない。これってまひろさんとちさとさんの銃ですよねぇ……(おれはあほのオタクであった)

情緒。こわれる

Bluewoodさんのカクテル名物、いつものドレンチェリーも今回はまひろさんの『黄色』で。甘くて強烈な砂糖の味。まさに『砂糖菓子の弾丸』を口に撃ち込まれるような、そんな強烈な甘さとまひろさんカクテル自体の、爽やかさとほのかなほろ苦さがよく中和してくれる。

良かった。これを近日控える、ベビわる三部作全ハシゴの前にキメてなくて。キメてたら確実に映画館で情緒が崩壊してえらいことになってた。(白目)


そんなことを想いながら、おれは今回も。内心ではあまりの推し概念の過剰供給に息絶え絶えとなりながらも、どうにか店を出て、現し世への帰還を果たしたのであった。

忘れてもらったら困ります。

なお、飲みかけの状態になってしまっていたまひろさんの誕生日酒、もといダーティーマザーを。まひろさんカクテルを飲んだ後に残っていたことに気がついたので飲んだところ。
まひろさんカクテルの甘さと強さに慣れたはずの舌にですら、鮮烈に伝わるその甘さとアルコールのきつさに、おれは『!!!!????』と白目を剥きそうになった。イメカクじゃなくて誕生日カクテルなのに、イメカク同等下手すればそれ以上に甘くてどぎついってどういうことなんですかねぇまひろさん……(白目)

情緒『おれ』(限界になりながら)


とりあえず。
次にナイスデイズキメる時は、見る前にせめてダーティーマザーを一杯だけでも飲めたらいいなと。(映画の前の酒はよろしくない?それはそう)
そんなことを想いながら。おれは今、この文章を書いている。

推しカクテルは、やはりこの世に存在すべきではないレベルの。危険で愛おしい、世界で一番いい気分になってしまう薬物だ。



おれがそう、改めてその異様なまでの尊さと、常習性にやや危惧めいた感情を覚える傍らで。
次はちさとさんの概念カクテルを作ってもらおうと、その片方ではそう思っているおれがいた。(オタクは反省することを覚えなかった)


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