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推し香水を頼んだ。マイナー推しへのクソデカ感情が、報われた。


※注意※
以下、ドマイナー作品に狂った腐女子の発狂です。腐った発言ありますごめんなさい。調香師様本当に申し訳ございません。



ヲタクもすなる推し香水といふものを、我もしてみむとて、するなり。
(この時点でおれは相当狂っていた。そうだね全然普通じゃないね。)

というわけで神戸元町の香水アトリエ「Dance」様にて、推し香水なるものを作ってまいりました。アニメ化でもされない限りたぶん永遠に増えないであろう推しの香りを求めて、せめてにおいだけでも……においだけでも実在させて……(血涙)と限界化したオタクの行動力です。あほです。



そもそもの大前提としておれのクソマイナーな推しについて。

ブレトレを観た直後に読み返し、脳を焼かれたおれの推し。「魔王 Juvenile Remix」の安藤潤也くん。彼がおれの推しです。クソマイナー作品なので「誰それ??」と思われた未読の人は全10巻で完結して手が出しやすいので読んでくれ。その前に伊坂幸太郎先生による原作版「魔王」と「グラスホッパー」、時間があれば「死神の精度」の履修をお忘れなく。読んでなくても楽しめるけど履修してると(特に後半戦の)違法改築っぷりを心から楽しめるはず。
電子書籍版も売ってるぞ。全人類キメてくれ。頼む。(土下座)

命を落とした兄貴へのクソデカ愛情で狂い咲く、悍ましくも美しい橙の花。それが漫画版の安藤潤也という男です。原作版の潤也さんはもっと静謐で、ゆっくりと哀しみに向き合っていくのに対して、未成年となった彼は絶望と怒りと愛で燃え盛る。あそこまで凄惨で痛々しくて、狂っていてそれなのに悲壮で美しい愛情を、おれは彼以外に知らないのです。


中学時代に性癖をぶっ壊されたものの、暫く離れていたかつての推し。そのブランクを埋めるがごとくこの数カ月間相当狂ってきましたが、もっと潤也さんを感じたいとあほな衝動を抱いていた折、推し香水なるものがあると知り、ほぼほぼ酒の勢いで対面カウンセリングを申し込みました。絶対香水なんてつけない高校生男子だけど細かいことはいいんだよ。おれはこの男がどんな匂いがするのか、他人様の解釈する潤也さんが摂取したいだけなんです。

なお、おれは潤也さんにクソデカ感情は持っていますが、潤也さんの恋人になりたいとは微塵も思ってません。潤也さんが愛する人はただ二人でいいんだよ。兄貴と詩織ちゃんを愛している潤也さんが好きなのです。腐ってます。察してください。



ざっくりとした香水ができるまで

オンライン上のオーダーシートに、潤也さんについての色々な質問があります。それに応えていくわけですが、公式で明言されてない情報だらけなのでほぼほぼおれの「解釈(すなわち妄想)」です。単行本、バクステ、原作、連載時の扉絵、全部ひっくり返した上で潤也さんの「すき」について考える。これが本当に楽しい。好きな食べ物は、飲み物は、靴は、映画は。おれの中の潤也さんという幻覚を、公式から提示された情報を巻き込んだ上で妄想する。最高に楽しくて、けれどほぼほぼ三日間頭を悩ますことになりました。推しについてガチで考え込むの本当に頭の体操。好きな映画の部分は「ブレトレとかRRRとか好きだと思います」ってブレなかったけどなおれ。(白目)エルダーじいじ無双のところで「かっけー!!!」とテンションぶち上げて、最強無敵肩車をやりたがる高校生。かわいいね。
おれが一番頭を悩ませたのは「好きな音楽」の項目でした。潤也さん音楽あまり聞かなそう。鼻歌は歌うけど壊滅的に音痴だとかわいい。もちろん幻覚としてオーダーシートに落とし込みました。音感のない潤也さんかわいいね。


そして当日へ。


四苦八苦の末に怪文書もといオーダーシートを送信し、ソワソワしながら電車を乗り継ぎ、大阪から遥々神戸のアトリエへ。この時点で相当メンタルおかしくなってたおれ、だいぶ早い時間に神戸に入ってしまったため、時間つぶしのためにどちゃくそ混んでいる南京町で北京ダックを貪っておりました。あほ。

アトリエでは素敵な調香師のお姉様(ほんとお洒落で素敵な方でした。恐らくおれたち下々の者が軽率に関わっていい相手ではない)が、おれの送りつけた怪文書を元に、何個か質問をしてくださいました。おれの場合は兄貴が死んだ理由だったり、潤也さんの行く末であったり。完全にコミュ障を発動してその節はまことに申し訳ございませんでした。絶対不審者だったおれ。

イメージ画像を見せるということを先人様たちのレポで知っていたので、先生のTwitterで上がってた「兄貴にほっぺの食べかすを取ってもらってご満悦な潤也さん」というどちゃくそかわいい潤也さんと、10巻の寺原息子の首吊死体の前に立つ潤也さんという、寒暖差激しすぎるニ枚を提出しました。いつ見ても宗教画すぎて頭焼けるんですよあの見開き。この振れ幅こそ安藤潤也なんだよおれの愛しい推しなんだよ。ダメ押しとばかりにオビツ潤也さんも連れていくという狂いっぷり。調香師様、本当に申し訳ございませんでした。(土下座)


そんな狂気の暴露もとい対面セッションが15分ほどあって、調香師様が香りを作ってくださいます。香水瓶に入れれる天然石を選びながら、どんな香りができあがるのかとそわそわするおれ。調香師様、どんな香りにしようか少し考え込まれていて、こんな難しい男の香水作らせて申し訳ございませんと謝りたい気分でした。いやほんとお前が振れ幅大きいせいだよ潤也さん。

調香師様が潤也さんのことを「一途な人」と言ってくださったんです。この時心の中では泣きそうでした。そうなんです潤也さんは一途なんです。真っ直ぐなんです。ただ愛情に一途に向き合った男なのです。優しくて一途すぎて、だからあそこまで凄絶に狂い咲く男なのです。この時点でおれの情緒は決壊寸前でした。お前は優しい子だからね(嗚咽)



以下、神から出された解釈。



トップ:オレンジピール、ジンジャー、カルダモンミドル:サボンノート、ジャスミン、イランイランラスト:パチュリ、ムスク、シダーウッド




小さな香水瓶の中に、追加料金を払えば天然石を二種類入れられるということでお願いしました。石はオレンジガーネットとガーネットを選択。潤也さんの橙朱色と、ほんのちょっぴりだけ兄貴の瞳の色。小さな香水瓶の中でふたりがしゃらしゃら音を立てて交わってる。この時点で、このビジュアルだけで既に迷子になるおれの情緒。狂う。オレンジガーネットの石言葉は「生命力、持久力、肉体表現、情熱」、ガーネットは「真実、情熱、友愛、繁栄」だったのも決め手。決してオレンジガーネットの「肉体表現」にそういった意味を感じたわけではありません。いいね?

そして花言葉ももちろん調べねば、と。限界オタクたるもの、潤也さんがどのような花言葉で形容されてるのかは非常に気になるところであります。意気揚々とググり始めたおれ、


無事に悶死する。


香りのインプレッションと併せて発狂の記憶をお伝えします。とりあえず嗅ぐ劇薬だこれ。




トップノート


オレンジ:純粋、愛らしさ
ジンジャー:豊かな心、慕われる愛
カルダモン:燃える思い、隠れた美点


春の陽だまりのようというよりいやもう陽だまりそのものでしょそれ!!!(嗚咽)

そうなんだよ潤也さんは人懐っこくて明るくて、詩織ちゃんという彼女もいて、兄貴とは対照的な日の者なんだよ。その無邪気さで兄貴の支えになれる男の子なんだよ。人懐っこくて愛される大型犬を幻視して悶絶するおれ。神曰く「可愛いだけじゃないところを混ぜました」カルダモンも、「燃える思い」ってもうそれさぁ!!!潤也さんじゃん!!!と情緒が大暴走。兄貴への燃える思い。クソデカ感情。トップノートだけでこんな鮮明なの反則すぎる。

物凄くオレンジとジンジャーで、それこそ爽やかで人当たりがよくてどんな人にも良い匂いって思われて、「あーにきっ!」って兄貴に飛びついていく橙色の大型犬の姿が目に浮かぶ。爽やかで元気いっぱい。満面の笑顔で兄貴に「大好き」をぶつけていく潤也さんのにおい。だけどすん、と匂いを吸い込んだ時に、ぴりりと鼻腔の奥に香る、鋭さがある。この鋭さがカルダモンのスパイス香で、愛くるしい振舞いの中にちらりと見える獣性って感じがする。潤也さんの清濁併せ持つ様を初手から凄まじい質感で再現されて頭が溶ける。きっとおれの小説で嫉妬されたモブ子が嗅いだのはこんな匂いなんだろうなと思うおれ。溶けた。




ミドルノート


サボンノート:言わずとしれた石鹸。風呂上がりの潤也さんのにおい。
ジャスミン:愛想のよさ、優美、愛らしさ
イランイラン:誘惑、乙女の香り


神曰く「時間が経つと甘く変化します」

いやもう……嗅いだときのファーストインプレッションが……風呂上がりの安藤潤也という恐ろしく頭の悪いワードで埋め尽くされましたほんと狂う……(白目)

石鹸の匂い。まさしくお風呂上がりの潤也さん。そこにジャスミンとイランイランのハーバルな香りがアクセントを添えてる。トップノートの瑞々しい柑橘香から転じて、甘くてクンカクンカスーハースーハーする鼻が離せなくなってしまうような、まさしく「誘惑」の香りがする感じ。調香師さんも潤也さんのえっちさをわかってくださったんですね(白目)(幻覚)となる。
石鹸の香りって、やっぱり「お風呂」という場所と結びついてる以上、人を安心させる香りなのだなあと感じたおれです。調香師さんの語っていた「潤也さんは一途な人」という言葉の重みが、優しい石鹸の匂いで強化されていく感じ。嗅いでると落ち着く。兄貴が一人ぼっちで戦う中で、どうにかして兄の力になりたいと思う潤也さんの優しさですよこれ。それこそ石鹸で兄貴の体洗ってあげてましたよね潤也さん??(存在しない記憶)だけど石鹸と一緒に香るジャスミンとイランイラン、これほんと「ヤク」。インドネシアでは新婚夫婦のベッドにイランイランを撒いていたそうな。あかんこれ。きっと兄貴この匂いにゾワゾワしてたでしょ??(幻覚)ほんと中毒性えぐい。絶えずクンカクンカスーハースーハーしてたい。これが安藤潤也という男の色気なのか。脚めっちゃ長くてガンギマリ顔すらどこか美しい男の色気なのか。風呂上がりの潤也さんの匂いがこんなのだったら絶対兄貴かじりついてクンカクンカスーハースーハーしてるでしょ。ちょっと兄貴やめろよ〜!って口では言いながらも、すっごいいい笑顔の潤也さんが見える。見えた。
おれの中では「安藤潤也は優しい子ですし、それと同じくらいにえっちな男です(この文章は安藤潤也という男にクソデカ感情を持つ変態によるものです)」なので、このミドルはほんとドンピシャでした。脳溶けた。(2回目)




ラストノート


パチュリ:隠蔽
ムスク:いわゆる麝香。甘くてえっちな匂いがする。
シダーウッド:雄大、あなたのために生きる



す、杉〜〜〜〜〜!!!!
あなたのために生きる(まって)(しんどい)

杉の花言葉とそれにまつわる話を知って悶絶したオタク、すなわちおれです。比翼連理やんこれ……兄貴への思いと、兄貴から潤也さんへの思いが絡み合ってるやつやん……(限界オタクのうわ言)
隠蔽というパチュリの花言葉もさ……傍から見たら魔王な潤也さんも、その下にズタボロな心を隠しているんだということで相違ないんですよねそうですよね??(オタクの幻覚)

麝香由来の甘くて濃厚で、本当にえっちな匂いがするんですが、それだけじゃなくて土とか樹の匂いがする。ミドルノートの石鹸の香り、もとい風呂上がりの潤也さんのにおいとはまた違った甘さ。ムスクは元々ジャコウジカから採られていたこともあって、石鹸の甘さよりかはもっと濃厚で、「オトコ」を感じるような甘い香りです。これは兄貴を抱いてる間違いない。そんな風に甘いのだけど、同時にパチュリとシダーウッド由来の湿った草と土のにおい、煙にも似たにおいが鼻の奥を擽ってきて、どこか目を覚まさせるような気配を感じるのがほんとたまらない。ただ単に優しい男には収まらない、どこか不穏な気配が甘さと一緒に紛れ込んでくる。不穏かわいい、というワードはこの男のためにあるのかもしれない、というような香り。甘さの根元できゅっとそこを縛る荒縄のかおり。どっちかというと潤也さんの無邪気さ、人当たりの良さ、優しさといった光の部分寄りだったトップ〜ミドルから、ここにきて優しさの中にも闇の部分がちらりと顔見せする感覚に悶絶せずにはいられなくていられなくて。このどこか鼻をつくような香りで落とし込んでくれたんですよね。時間が経つほどにその闇の部分が気配を増していくのも、これまたたまらん。狂う。
調香師さんへ送りつけた怪文書にも、「狂気に堕ちる潤也さんの通奏低音は、『兄貴への愛』です」と書いていたおれ。だから潤也さんのにおいは甘くて優しくて、そこから僅かに後ろ暗いものが香り立つというこのラストノートに、兄貴のことが大好きすぎるから何でもできる、好きだからこそ躊躇わずに色々とやらかせる潤也さんや───と、本日何度目かの脳が溶けた。
甘さの中に僅かに香る薄暗さとシャープさ。これがあの純真無垢さと優しさの後に来る、この香りの展開だけでおれの情緒はもうめちゃくちゃです。元よりアイラ島のウイスキー好きなおれ、この湿った土のにおいに多いに狂う。潤也さんはアード○ックだった。ほんとしんどい。すき。


結論:潤也さんは「いる」


いやほんまこれなんですよ信じてください。

春の陽だまりのようなトップノート、優しくてあたたかくてどこか蠱惑的なミドルノート、そこからさらに色香を増した甘さの隙間に、仄暗いものが微かににおいたつラストノート。そのどれもが潤也さんの匂いで、おれの性癖を見事なまでに粉砕した男のかおりで、このnoteを書いてる今でも片手でハンカチをクンカクンカスーハースーハーしている羽目になっております。狂う。
この可哀想なハンカチを枕元に置いて寝てみたんですけど、朝起きたら僅かにラストノートの香りが残っていて、甘くてほろ苦い匂いが寝起き一番に鼻を擽ってきて。寝起きの兄貴が嗅ぐ匂いじゃん(嗚咽)と、朝っぱらから情緒が破壊されることとなりました。精神衛生上よろしくない。兄貴と潤也さんのお布団にこっそりくるまっているようなもんでしょこれ。或いはおれが布団になった。狂う。

あのイカれた怪文書と拙すぎるオタクトークからここまでの劇薬を生み出してしまう調香師様はまさに女神です。一生崇める。ほんとにとてつもなく「嗅ぐ合法ドラッグ」ですやんこれ……兄貴はこの匂いを嗅いでるんやと幻覚を見てしまう……。(強めの幻覚です)
今回の香水も注文番号を伝えればリピートできるということなので、間違いなく潤也さんのにおいはリピートすると思います。次は兄貴の匂いを作ろうか、或いは原作軸の大人潤也さんの匂いにしようか、早速次回の計画を立て始めているあほです。自重しようなおれ。


まぁ見ている訳はないとは思いますが公式様、小学館様。
これは単なる一限界オタクの遊びに過ぎません。

万が一公式からイメージフレグランスが出ましたら、全力で無限回収させていただきます。よろしくお願いいたします。



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