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政府はあなたの命を守ってくれるのか---「日航123便墜落の新事実---目撃証言から真相に迫る」青山透子


今から38年も前の事故なので、知らない人も多いかもしれない。
1985年8月12日 羽田空港を18:00に飛び立った日航123便大阪伊丹空港行きジャンボジェット機は伊豆半島上空付近で操縦不能に陥り迷走の末群馬県上野村山中(通称御巣鷹の尾根)に墜落した。
乗員乗客524名 うち520名死亡、生存者はわずかに4名。単独航空機事故として過去最多の死亡者である。
著者の青山透子さんは元日航のスチュワーデス(客室乗務員)で亡くなった乗務員の同僚であった。
事故原因について政府の公式見解は以下の通り
・同機は数年前のしりもち事故の際にボーイング社の修理に不備がありそれを日航側も見落としたまま運航を続けた結果、後部圧力隔壁が破損しその衝撃で垂直尾翼が吹き飛ぶと同時に油圧による操縦系統が全喪失し操縦不能となった。
・操縦不能となった同機は羽田への帰還を試みたがかなわず、群馬県山中に墜落した。
なお、墜落現場の特定に時間がかかり夜のため自衛隊の救助活動ができず、生存者の発見は地元の消防団により翌日の10:30ごろ。4人全員の救出完了は13:30頃となっている。
ボーイング社も修理に不備があったことを認めたことから、後部圧力隔壁の破損が事故原因と認定されている。
著者は現役(当時)のスチュワーデスとして同僚の事故発生時の行動などを調べ始める。
その時何が起きたのか、なぜ彼らは死なねばならなかったのか、を明らかにすることが彼らへの供養になると考えたからだ。
著者は残された遺品(遺書や機内で撮影された写真など)や目撃者の証言などを一つ一つ検証していく。
するとそこには政府や日航の公式発表では説明できないおかしな点が多数あることに気が付く。
その点と点を丁寧に繋げていくと、そこには私たちがマスコミから聞かされている日航123便墜落事故とはまったく別の姿が浮かび上がってくる。
詳細は本書を読んでいただきたいのだが、本書を取るに足らない陰謀論として切り捨てる、または全く無視する論調も多い。
Wikipediaの日航123便墜落事故の項では、本書の考察は見事に無視されている。関連図書にも紹介されていない。
本書は少なくとも本屋大賞のノンフィクション部門にノミネートされたベストセラーであり、学校の推薦図書にもなっているにもかかわらずだ。
マスコミは全く取り上げないが、本件はいまだ未解決の継続した事件なのだ。
ボイスレコーダーは未だに全ては公開されていない(公開されているのは日航が編集した一部分)。
遺族はボイスレコーダーの公開を求めて日航を提訴している。事件はまだ係争中だ。都合の悪いことが録音されていないのなら公開すればいい。
この事件はどんなに疑われても絶対に公表できない真相が隠されている。
私たちは「政府は自国民の命を最優先に考えてくれるはずだ」政府は善良だと根拠もなしに妄信していないか。
政府は自国民の命より優先するものがある。私たちはそれに気づき声を上げなければまた再び同じことが起きるのだ。
いや、現在コロナパンデミックで起きていることは既に同じことの繰り返しなのかもしれない。

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