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運用コスト削減は"自動化"が鍵!? これからのWebSphere 運用監視のあるべき姿

多くの企業で利用されている商用Java アプリケーション・サーバー、 IBM WebSphere Application Server (以下WAS)

WebSphere アプリケーションに影響するビジネス・リスクには、IT 全体が抱える、環境の複雑化、セキュリティー・リスクの増大、人材の確保の問題など、様々あります。これからのWAS の運用は可能な限り自動化して運用負荷の軽減や迅速なサービス展開など、Java EE 環境のDX を推進していく必要があります。

この記事では、WAS 上で稼働しているjava アプリケーションのこれからの運用・監視のあるべき姿を3つに分けてご紹介します。

①”Platform as Code”によるWAS 環境管理
②WebSphere の運用を自動化
③アプリケーション・パフォーマンス監視の必要性

①”Platform as Code” によるWAS 環境管理

これからのWAS 運用は、企業システムをコード管理する”Platform as Code” を推奨しています。

従来の運用は、Excel の設計書やWord の手順書のドキュメント管理と、これらを確認しながら本番環境などを直接手動で変更を加えることなどをしてきたと思います。この運用によって”ドキュメントとサーバー環境の設定が一致しない”や”ドキュメントの変更履歴がわからない”など様々な問題が生じてきました。

これに対して、”Platform as Code” は、「実行環境を直接変更する」のではなく環境を「コード」として記述し、コードから環境を自動構築します。修正する際は、コードを修正して環境を再構築する運用になります。
特徴として、
・稼働しているサーバーそのものは絶対に変更しない
稼働しているサーバーとコードは常に一致する
・コードから同じ環境をいくつも作成可能

Platform as Code を実現することで、これまでのWAS 運用の様々な課題を解決し、短時間で確実なアウトプットや自動化された履歴管理に繋げることができます。

Platform as Code を実現するには、現在多くのお客様でご利用頂いている従来型のWAS (tWAS)からWebSphere Liberty に移行することで実現できます。WebSphere Liberty は、クラウドやコンテナ向けに軽量化して、運用の自動化・DevOpsとの親和性、ゼロマイグレーションなどを実現したWAS のランタイムです。2021年に登場したWebSphereライセンス、IBM WebSphere Hybrid Edition でスムーズに移行することができます。
また、現在多くのお客様でご利用頂いているtWAS 8.5.5/9.0.5に対する標準サポートの提供は「少なくとも2030年まで」となっているため、早めにWebSphere Liberty に移行していただくことを推奨しています。
こちらの記事でより詳細にご紹介しています。

②WebSphere の運用を自動化

複数のWAS 環境の運用において、「システム毎に運用がサイロ化されてしまい、どこで何が動いているのか、何が起きているのかを一元的に把握できない」ということはないでしょうか?

これからのWAS 運用は、複数のWAS ベースの環境を一元的にダッシュボードで管理し、環境全体を容易に把握できるようにしておく必要があります。例えば、WAS のバージョンやFix レベルを一覧で確認できたり、セキュリティーに脆弱性のあるサーバーを自動検出して確認、および各サーバーへのセキュリティー・パッチの配布ができると運用負荷を非常に軽減できます。また、メモリー・リークの自動検出や問題が起きているサーバーをダッシュボードから確認・解析ができるようにしておくことで障害を迅速に対応することができます。

これらに対してIBM は、 WAS の運用を自動化する、"IBM WebSphere Automation" を2021年に発表しました。既存のWAS 環境を変更することなく、お客様のWAS 環境の運用管理を自動化できるようになります。

こちらの記事でより詳細にご紹介しています。

③アプリケーション・パフォーマンス監視の必要性

ハイブリッドクラウド上のWAS 環境の監視は、従来の監視に加えて、アプリケーション・パフォーマンスの監視(APM)も必須となっています。Java アプリのロード時間やエラー率、ソースコードレベルなどをリアルタイムで監視し、障害を未然に防ぐことができたり、ログ監視やプロセス監視などでは対応できない課題を解決することができます。

また、アプリのデプロイ頻度が高くなるなど、現在は動的に環境が変わります。変化する環境に自動的に追随して、なるべく多くの運用・導入作業を自動化して運用負荷の軽減とIT コスト削減も同時に取り組む必要があります。

企業システムが生成する様々ななデータを自動的に収集・解析することで、「今、システムで何が起きているのか」監視・可視化できるようにしておく必要があります。
複雑なシステム環境に対応したAPM ソリューションとして、WebSphere 環境の監視に最適なIBM  Observability by Instana APM をご提供しています。
こちらの記事でより詳細にご紹介しています。

まとめ

ここまでWAS 上で稼働しているJava アプリケーションのこれからの運用・監視のあるべき姿を3つに分けてご紹介してきました。
全てを実現するとベストですが、Java EE 環境のDX はなるべく早く、出来るところから取り組みを開始していただくとよいかと思います。いずれもPoCを含めて素早く開始することができますので、ぜひご検討いただければと思います。

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