VFFC2024
突然のnoteでの発信ですが、今回はVFFCを含めたベトナム・ハノイの滞在について綴ります。
先週までベトナムに滞在したのは、フリースタイルフットボールのベトナムNO.1を決める大会VFFC(Vietnam Freestyle Football Championship) にジャッジとして参加する為でした。自分で大会のオーガナイズもやってきてきた経験から、海外からゲストやジャッジを招聘する大変さを理解しています。だからこそ、まずはこの大会のジャッジとして呼んでもらえたことを本当に感謝しています。
ベトナムのコミュニティは日本のように数多く大会があるわけではありません。よって彼らは強い意志を持ってこの大会に出場しに来る。1つ1つの票が重い価値を持っていて、その責任を感じながら審査を行いました。ベトナムのフリースタイラーと聞いてパッと頭に思い浮かぶのはNam The ManやTungage, Phat, DKPらぐらいで、自分はここ数年のベトナムのシーンについては詳しく知りませんでしたが、世代交代の進む彼らのコミュニティが持つ熱量は素晴らしいものでした。スタイルやオリジナリティといった面では工夫が必要な部分がありつつも、技術力は以前よりもかなり増していて、皆が純粋にスキルを高めることを求めて毎日ボールを蹴っているであろう事が目に見えました。特にU-16世界チャンピオンのDucを始めとした次世代のプレイヤーたちの活躍は目を見張るものがあり、大きなサプライズでした。倒される「壁」の存在として今回優勝したNamの存在も大きく、まだまだ発展途中のシーンではあるものの、今後アジア圏の一つの勢力として必ず台頭してくると思います。新しいポテンシャルに生で出会えた事を嬉しく思うし、現場では僕自身の持つ知見をできる限り発信することができるように務めました。
大会以外に、最も感動したのは彼らのホスピタリティでした。これまで多くの大会やイベントにゲストとして参加させて頂いてきましたが、それらの中でも1番と言っていいぐらい、旅の全てを手厚くサポートしてくれました。もっとラフな感じのツアーになると思っていたので、7日間の滞在の間、毎日朝早くから晩までみっちりスケジュールを組んで現地の皆でもてなしてくれたことには驚きました。彼らの心温かい待遇のおかげで今回のベトナムツアーでは多くの素晴らしい景色に出会うことが出来て、美しい経験をしたなと心から思います。まるで今までのフリースタイル人生を頑張ってきたご褒美のような時間でした。
このカルチャーの最も素晴らしいことの一つは世界中のプレイヤーとボールという共通言語を通じて繋がれること。フリースタイルフットボールへの情熱を理由に、全てのボーダーを越えて交流することが出来ます。常々思っていることではあるけど、今回の旅ではこのかけがえのなさに改めて気づくことが出来ました。ここから彼らとまた会える日まで、それぞれの思うフリースタイルフットボールの在り方を求めていつもの冒険の旅が続いていきますが、またお互いの点が交わる日には共にJAMをして、ハノイビールで乾杯して、熱をシェアし合いたいなと思います。
Ibuki