いよいよ明日!井上尚弥選手の次戦を予想する。

はじめまして。

今回がnoteへの初の投稿になります。

ということで、まずは自己紹介をした方がいいですね。

私は、現在大学院の2年で、人々の交通行動に関する研究をしています。学士は工学、学位は交通工学の専攻でありながら国際協力学になる予定です。最近は修士論文の締め切りが4か月後に迫っていることもあり、四六時中研究の事を考えています。。。

学外においては、大学入学後は硬式野球部に約半年間所属し、そこからボクシングジムへ入門、大学2年次の4月にプロライセンスを取得しました。プロ戦績は3戦1勝2敗。現在もライセンスは所持していますが、研究が多忙を極めており練習に行けていない状況です。

っとまぁ、とりあえず自己紹介はこの程度にしておいて、本題に入りましょう。本章ではタイトルの通り、世界が注目する、明日11/1日(Las Vegas10月31日)に行われる井上尚弥vsジェイソンマロニー戦の展開を予想していきたいと思います。

まず前置きとして、わたくし、井上尚弥選手の大ファンです。試合を見て分析した回数だと全ファンの上位5%以内に入っている自負があります。そして、1対1のリング上での戦いにおいては、1選手だけに着目した分析に基づく勝敗の予想は非常にナンセンスであると理解をしておりますが、井上選手に限って言えば彼の調子が良好かどうかさえ分かれば予想がつくように思います。よって、本章では井上尚弥選手のパフォーマンスに関する分析から導き出されたある仮説から勝敗の予想という帰結を出す論理で話を進めていきます。また、分析という言葉を用いておりますが、本章では定量的な情報に基づいた統計分析ではなく、定性的な情報(試合・練習動画を見て私が感じた主観的な情報)に基づく分析とさせていただきます。いつか時間があれば、統計的な手法を使って井上選手を科学してみたいと思います。

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仮説:  ドネア戦ではまだ本調子に戻っていなかった。

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井上選手は、3戦前のWBSS準々決勝、ファンカルロスパヤノ戦後に深刻なスランプに陥ったことは周知の事実だと思います。バンタム級に上げてから実力のある現役/元世界チャンピオンを立て続けに秒速でリングへ沈め、世間の期待が「井上はKOして当たり前」「次は何秒で終わるのか」など相当高まりました。しかし、次戦は事実上の決勝とまで評されたロドリゲス戦。かなりの実力者を目の前にして、クレバーな井上選手は確実に勝ちに行くスタイルで戦うことを最も可能性のある選択肢として想定したに違いありません。しかし、本人もスランプの原因として回想していたように「ファンの期待に応えたい想い」が心と体の不一致を引き起こし、大振りでKOを狙ったスタイルになってしまいました。実際、そのスランプを知らなかったロドリゲス戦当日に、初回のゴングが鳴った直後の井上選手を見て違和感を感じた記憶があります。今まで見たことのない左フックの大振り、そして空振り。さらに、動きが"かなり固い"印象を受けました。当時は、経験のほぼない海外でのアウェイ戦、かつ、強敵ロドリゲスという状況から来る緊張による固さだと思っていました。しかし、スランプの話を聞いた後はこのような環境要因に加えてKOを意識した力みもあったのではないかと思いました。しかし、圧倒的なパワーは健在で、2ラウンド目に相打ち的なフックでその差が表れ、結果として再び早いラウンドで世界チャンピオンをリングに沈めました。ただ、内容的にはヒヤッとするカウンター気味のアッパーやジャブの被弾などが目立つものでした。

その後、私はロドリゲス戦における井上選手の固さは環境に起因する緊張によるものなのか、KOを意識した力みによるものなのかを探るべく、アントニオニエベス戦を見返しました。若干固さを感じましたが、ロドリゲス戦ほどではありませんでした。よって、井上選手のロドリゲス戦でのパフォーマンス不調は、

①海外でのアウェイ戦による慣れない環境

②ファンの期待を意識しすぎたことによるスランプ 

によって、影響を受けたことによるものと推測しました。しかし、①に関してはアントニオニエベス戦での経験があるため、各影響の度合いは大体①から小(さほど有意な影響ではないと予測)、②から大と考えました。

となると、ドネア戦において注目すべき点は「動きの固さ」だと考えました。もしもロドリゲス戦同様動きが固ければ、スランプから脱していない(もちろん、ドネア戦は日本開催で①の影響はないけどWBSS決勝での尊敬するレジェンドとの対決という別の環境要因ができる。しかし、強敵ロドリゲスにアウェイの舞台で勝ったことによる精神的な成長があったと仮定して、影響は小さいと考えた)。一方で、パヤノ戦のような柔らかくしなやかな動きだと、スランプを乗り越えて本来のスタイルに戻ったと考えられます。

そしてドネア戦当日。私の注目していた「動きの固さ」は全くありませんでした。ステップ、上半身の動き等全ての動きが柔らかく感じました。しかし、気になった点は少しパンチが手打ち気味だったことです。特に右ボディなどにそれを感じました。右がガラ空きになり、かつ、左フックを当てる距離に入る右ボディは、ドネアの左フックを前にしては非常に危険なため、少し距離を取りながら右ボディを振ったのだと思います。さらに、オーソドックススタイルの選手が右ボディで相手に致命的なダメージを与えることは臓器の配置上難しいので、あくまで必殺ストレートや左フック、左ボディフックを当てるための捨てパンチとして使用したため手打ち気味に見えたのかもしれません。。。ただ、何度ドネア戦を見返しても、やはり目をケガする前においても、体の重心が高く、いつものパンチの威力があまり感じられなくて、”本調子ではない”のではないかと感じました。一方で、ドネアのパワーパンチを被弾しないために重心を上げて機敏性を高めたファイトスタイルを選択した結果という見方もできます。しかし私は、やはり「ドネア戦ではまだ本調子に戻っていなかった」という仮説を持っています。

以上のことを考慮すると、マロニー戦の展開は初回ゴング直後の井上選手の構えとパンチ(ファイトスタイル)によって以下のように条件分岐するように思います。

①パターン1: ドネアスタイル→ドネア戦ほど苦しまないが、後半戦もしくは判定までもつれ込む。

②パターン2: ニエベススタイル→ヒヤッとする場面はあるが、中盤KO。

③パターン3: パヤノスタイル→初回KO。(パヤノ戦の井上選手は、過去最高の仕上がりだった。しなやかで機敏な動きは、初回ゴング直後からすぐにその後の展開を期待させるものであった。おそらく、相手がだれであってもパヤノスタイルだと秒速KO勝利になっていたと思う。本当に最高の仕上がりだった。)

②に関しては、ドネア戦での修羅場、アウェイでの勝利、強敵との対決、WBSSの経験等によって精神力もモンスター化していると予想されるため、ロドリゲススタイルは一生起こらないと考えています。よって、もしも少し固い動きがみられるとしたら、Las Vegasというボクシングの聖地での初試合という緊張要因が大きいとみています。

精神力のモンスター化と最近の練習風景を考慮すると、③のパヤノスタイルになる可能性が高いと予想しています。

明日の試合開始すぐにどのパターンかを次のnoteに書きます。

井上選手の勝利が楽しみで仕方ありません!

ではまた!