ストレスを感じている若者におすすめしたい「こころのセルフケア」6選
今「なんとなく調子が悪い」と感じていたら、それはストレスのせいかもしれません。ここでは、自分がストレスを感じていることに気がついた時にできるセルフケア法をお伝えします。
ストレスを感じやすい状況とは
ストレスを感じやすい状況には、以下の4つがあります。思い当たることはあるでしょうか。
●試験、宿題、一目での発表などがある
●友達や家族とケンカしたり、もめている
●引っ越しや転校、親の離婚などで生活環境が変わった
●ペットや友達、家族など親しい人が病気になったりなくなったりした
ストレスの受け方は人それぞれなので、同じ状況でも強く感じる人もいればそうでない人もいます。ただし、大切なポイントとして、ひとつひとつのストレスが大したことではないように思えても、いくつかのストレスが重なったときには注意が必要だということです。
ストレスのサインは心と体の両方に現れる
自分がストレス状態にあるのに、気がつかず頑張り続けてしまうことがあります。特に、何かに向けてがんばっている時ほどストレスには気づきにくいものです。しかし、ストレスがかかった状態が続くと、やがて心も体も疲れてしまい、「もうがんばれない状態」になってしまうのです。
ストレスがかかっていることに気づけるようになると、適切に休むことができるようになります。自分がストレスを感じるとどのようなサインが出るか、覚えておきましょう。サインには以下のようなものがあります。
【心のサイン】
●不安や緊張が高まってイライラしたり怒りっぽくなる
●ちょっとしたことで驚いたり、急に泣き出したりする
●気分が落ち込んで、やる気がなくなる
●人付き合いが面倒になって避けるようになる
【体のサイン】
●肩こりや頭痛、腹痛、腰痛などの痛みが出てくる
●寝つきが悪くなったり、夜中や朝方に目が覚める
●食欲がなくなって食べられなくなったり、逆に食べ過ぎてしまう
●下痢したり、便秘しやすくなる
●めまいや耳鳴りがする
おすすめのセルフケア法6つ
ストレスのサインに気づいたら、できるだけ早めに対処しましょう。ここでは、自分でできる心と体のおすすめセルフケア法を6つ、お伝えします。早めにすればするほど効果がありますよ。
1.体を動かす
運動には、ネガティブな気分を発散させたり、心と体をリラックスさせ、睡眠リズムを整える作用があります。特に効果的なのは、体の中に空気をたくさん取り入れながら行う有酸素運動。例えば軽いランニング、サイクリング、ダンスなどです。近所を散歩したり緑の多い公園などで少しアクティブに過ごすだけでも効果があります。目安は1日20分。1日にたくさんやるより、続けて行うことが大切です。
2.今の気持ちを書いてみる
もやもやした気持ちを紙に書いてみましょう。文章を書くのが苦手なら、イラストや、意味のない落書きや書き殴りでも大丈夫。実際に手を動かすことが大切です。書くことの効果は主に2つで、1つは悩みを客観的に見られるようになること。その結果、落ち着いて物事を考えることができるようになります。もう1つは、書いたものを読み返すことで、それまで思いつかなかった選択肢に気づけるようになることです。
3.腹式呼吸を繰り返す
椅子に腰掛けている場合は、背筋をのばして軽く目を閉じ、おなかに手を当てて、まずは「いーち、にー、さーん」と頭の中で数えながらゆっくりと口から息を吐き出します。息を吐き出せたら、同じように3つ数えながら今度は鼻から息を吸い込みます。これを5〜10分くらい繰り返しましょう。途中で余計な考えが浮かぶこともあると思いますが、そんな時は気にせずさっと流してまた「いーち」から始めましょう。
4.「なりたい自分」に目を向ける
問題を抱えていると、その原因探しをしてしまったり、自分の弱さや欠点ばかりに目が行きがち。でも、その問題以外のことでは、けっこううまくやれていることがたくさんあるはず。その「できていること」のほうに目を向けて、自分の力をもう一度、信じましょう。そして「こんなふうになるといいな」という理想を思い浮かべてください。具体的なイメージが浮かんだら、その第一歩になる、小さいけれど重要だと思える目標を立てて実行します。実行しやすくて無理なくできそうなことから始めるのがポイントです。
5.音楽を聴いたり、歌を歌う
ゲームやパソコンをやりながら、本を読みながらという片手間ではなく、ただ音楽を聴くことに集中してみましょう。音楽は人の心と体を癒してくれます。歌うのが好きな人は、聞くだけでなく自分で歌ってみるのもいいですね。
6.失敗したら笑ってみる
もし失敗してしまったら、自分を責めたり恥じたりするのではなく、いっそのことそれを潔く認めて「やっちゃった自分」を笑い飛ばしてしまいましょう。「笑い」は、心を軽やかにしてつらい日々を乗り越える力をつけてくれます。物事の違う側面に気づくと、心がぐっと楽になります。繰り返しやっていくと、バランスのよい物の見方と広い視野がだんだんと身についてきますよ。
セルフケアで心も体も軽くなっていくなら、今抱えているストレスは自分でコントロールできる範囲なので心配ありません。もしも、眠れない日がずっと続いたり心の不安定な状態が数週間も消えないという時は、ひとりでがんばろうとせず、今のつらさを家族や信頼できる人に話して、心の専門家に相談することも検討しましょう。
「あなたのいばしょ」でも匿名でチャット相談が可能です。相談者のプライバシー保護を配慮した対応を行います。相談することによりあなたの不安が軽減したり、問題の解決に近づくかもしれません。
参考:
こころもメンテしよう〜若者を支えるメンタルヘルスサイト(厚生労働省)