大切な人を亡くした時に思い出してほしいこと
祖父母や両親、兄弟、恋人、また友達など大切な人を亡くしてしまった時は、急に大きな悲しみが襲ってきます。特に、身近な人の死を初めて経験するときは、どうすればいいのかわからなくなってしまうこともあるでしょう。ここでは、そんな時の対処方法をお伝えします。
悲しみは様々な感情を引き起こす
親しい人が亡くなった後に抱く悲しみの感じ方は人それぞれで、ショック、無感覚、絶望、罪悪感、安堵感、恐怖、怒りなど様々なものがあります。どんな感情を抱いたとしても、間違いではありません。次から次へと感情が移っていくように感じることもあります。感覚をなくしてしまったように「何も感じない」ことも珍しくありません。
多くの人が、日常生活を送るのが難しくなります。ベッドから出る、食事や家事をする、学校や仕事に行く、友達と話すなど、これまで普通にできていたことでも、もうできないと感じてしまいます。でも、そんなふうになるのはあなただけではありません。心が大切な人の死を受け入れるには、長い時間がかかります。
できるなら、お休みを取る、担当を代わってもらうなどして、あなたの心が和らぐまで生活のペースを落としましょう。
喪失感を受け入れるための5つの方法
悲しみををすぐに和らげたり、生活をすぐに元に戻したりすることはできません。しかし、次のような方法が、徐々に喪失感を受け入れる助けになるでしょう。
1.亡くなった人との思い出やあなたの気持ちについて他の人と話しましょう
2.自分を大切にしましょう。たとえ眠れなくても、きちんと食べて、十分な休息をとりましょう
3.悲しむための時間と許可を自分に与えましょう
4.必要だと感じたら、助けやサポートを求めましょう
5.自分が何を必要としているかを人に伝えましょう
また、次のようなことはしないよう注意しましょう。
1.孤立する
2.感情を封じ込める
3.助けを必要としている自分は弱いと考える
4.対処に苦労していることに罪悪感を感じる
5.薬やアルコールに頼るなど無謀な行動を取る
時間をかけて徐々に楽になっていける
悲しみのプロセスは人それぞれなので、和らぐまでどのくらいの期間が必要かはわかりません。気持ちがぐるぐると行き来するので、「もう大丈夫」と思っていたのに、また悲しくなったり、怒ったり、罪悪感を感じたりすることもあるかもしれません。しかし、ほとんどの人は、時間をかけて徐々に楽になっていきます。
忘れてはいけないのは、あなたはまた楽しんでもいいし、笑ってもいいということです。それは、亡くなった人を忘れてしまうとか、その人の大切さが薄れてしまうということではありません。失った人を思い出したり懐かしんだりしながらも、再びあなたはあなたの人生に喜びを見出すことができるということです。
つらい悲しみの最中には、他の人には理解してもらえないような気持ちになることがありますが、ためらわず相談しましょう。もし自分の気持ちを聞いてくれる人が身近に見つからない場合は、誰かに話を聞いてもらいましょう。「あなたのいばしょ」では24時間365日、年齢や性別を問わず誰でも無料・匿名でチャット相談ができます。相談することで、あなたの気持ちが少し楽になるかもしれません。
あなたのいばしょ
参考:
Cruse Bereavement Care(英語)