居場所の解剖学とは?
2023年12月、認定NPO法人全国子ども食堂支援センターむすびえ(以下、むすびえ)と三股町社会福祉協議会コミュニティデザインラボ(以下、コミュラボ)は、共同開催で「居場所の解剖学」をスタートしました。
居場所の解剖学とは、「場」を考える・探るゲスト共に 「居場所とは何か?」について対話形式で掘り下げ、 「居場所」の法則のようなものを探りながら解剖していくもの。
さらに、視覚的に理解を促す図解(グラフィック)を作製することで、多様な「居場所」が増える地域をつくるための学びの場です。
それにしても、なぜ居場所を解剖しようということになったのか、気になっている人も多いかもしれません。
まずこの投稿では、その経緯や目的についてご説明したいと思います。
きっかけ
きっかけは、コミュラボ(三股町社協)が、2022年度 休眠預金事業通常枠「地域の居場所のトータルコーディネート事業-官民協働で暮らしの安心を創造する-」に応募し、実施団体の1つとして採択されたことからはじまりました。
休眠預金事業通常枠「地域の居場所のトータルコーディネート事業」は、むすびえが休眠預金の資金分配団体となり、誰もがごきげんに暮らせる地域づくりを実現することを目指しています。
居場所の解剖学は、その事業の一環として、地域に多様な居場所を増やすべく、居場所を運営している・したいと考えている人、または居場所のコーディネーター等が考える居場所の機能を、みんなで探りながら可視化していきたいという思いの元で企画したものです。
「居場所」の輪郭(前提)
「居場所」と一言で言っても、それぞれの立場や置かれた状況で「居場所」というものの認識や定義というものは大きく変わります。
ここでは、抽象的な存在である「居場所」のどの部分に焦点を当てて解剖していくのか、前提となる認識を合わせておきましょう。
むすびえの理事長である湯浅 誠氏によると、「居場所」は下記のように述べられています。
つまり、居場所というものは、コーディネーター等によって「はい、ここがあなたの居場所です」とコントロールできるものではなく、その人自身が居場所と感じるかどうかによるものだということです。
とは言え、人が「居場所」だと感じやすい環境や背景には、何かしら共通点のようなものがあるような気がしませんか?
100%の答えを導き出すことは難しいかもしれませんが、私たちは、多くの人にとっての居場所となる法則を見つけ出すことで、より多くの人が居場所づくりをすることができる社会にしていけるのではないかと考えています。
解剖方法
居場所というものは、先の前提であったように、個人的で、主観的で、暫時的なもの。そんな実態のない「居場所」ですが、ここでは、2023年12月14日(木)を皮切りに、毎月(全9回)ゲストを招き、下記のような流れで居場所を解剖していきます。
「居場所の解剖図」とは、居場所の構造のようなものを図式化し、参加者の皆さんが視覚的に理解しやすいものを届けていきたいと考えています。
登壇するのは、ゲストの他、ホストの3名。デザイナーが、リアルタイムでグラフィックを操作していく様子はここでしか味わえない臨場感です。
そして、最終的には、解剖してわかったことを「居場所の解体新書」として1冊にまとめ、皆さんにお届けできることを目指しています。
今後のスケジュール
第1回目は、「“支える”から考える人の居場所」をテーマとし、2023年12月14日(木)に開催しました。ゲストは、東京都立大学人間社会学科准教授であり、厚生労働省 重層的支援体制整備事業 国研修企画委員も務める、室田 信一さん。
毎回のレポートは、noteにて順次更新していく予定です。
今後の解剖学日程については、noteやFacebookで更新します。ぜひフォローして最新情報をチェックしてくださいね。
申込みフォーム
居場所の解剖学は、すべてオンラインで実施します。
居場所に関心がある人、居場所づくりをしたい・している人など、全国どこからでもご参加いただけます。
興味がある回だけのご参加も大歓迎です。下記よりお申込みください。
※一度のお申込みで全9回分が完了となりますので、イベント毎のお申込みは不要です。
※お申込みいただいた方には、今後の日程と終了した回の録画をメールにてお知らせします。