何事も 《なるべくシンプル》 にすることを心がけ、 《子どもと一緒に》 取り組んだり 《先回りの準備》 をしたりしすることで、時間と心に 《余裕をつくる》 (大変な状況のなかでの暮らしのヒント)
今日は、《なるべくシンプル》、《子どもと一緒に》、《先回りの準備》、《余裕をつくる》を紹介します。
家族との過ごし方や仕事の仕方が、以前と大きく変わりました。
これまでであれば、その時々にいる場所でモードが切り替えられ、その場にいる人との関係のなかで物事を進めていけばよかったのですが、今は違います。
場を共有していれば何気ないやりとりで済んでいたことも、遠隔であるために、オンラインでわざわざの設定する予定になり、そういう予定で1日の多くの時間が埋まっていしまいがちです。
しかも、急いで対応しなければならないことが、突然割り込んできたりもします。
自由に動き回れるわけではないなか、気になることややるべきことが山積みになっていて、精神的に圧迫してきます。
生活と仕事の両方のことが、複雑にこんがらがってほどけないほどです。
こんなときには、家族や仲間の誰かが体調を崩したり精神的に不調をきたしたり、何か予想していなかった問題が起きたりするかもしれません。
そうなると、対応やフォローをしようとすると、他のすべてのことが回らなくなってしまいます。
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そこで、予定や方針はできる限り複雑にしないように注意し、シンプルになるように心がけ、実際シンプルにしていきます。
どうしようかなと迷ったときは、シンプルな方を選びます。
複雑だけど気になるものというのは、魅力的な場合が多いのですが、シンプルでないということは、うまくいかない可能性があります。
その複雑なことは、考えるときにも、状況をセットアップするときも、実践するときも、多く意識を向けなければならず、負荷が高いのです。
また、複雑であるということは、もしかしたら、「こうしたい」という思いや意図が強く入り込んでいて、不自然に複雑なかたちになってしまっている可能性があります。
自然の摂理としては、物事は理にかなっていれば、単純で理路整然としているものです。
人間の世界では、心理的な影響や社会的な影響で複雑なものを考えることが可能にであるため、不自然に複雑なものも生まれてしまいます。
そう考えれば、シンプルな方を選ぶというのは、決して「逃げ」ではなく、今の状況のなかで自然な流れに乗るための最適な戦略だと言えるでしょう。
身の回りをシンプルにしていくための方法は、シンプルな方を選ぶ、というだけではありません。
もうひとつ重要なのは、やることを減らして《余裕をつくる》ということです。
全部必要なのだから、減らすことなんてできない!
そう思うかもしれません。
もちろん、今、不必要なことは、ほとんどして(できて)いませんよね。
だから、単に、やっていることをやらなくする、というのではありません。
ちょっと工夫をするのです。
まず、やっていることをいくつか重ね合わせて実行することで、一度に2つや3つのことを達成できます。
例えば、《子どもと一緒に》料理をする、《子どもと一緒に》散歩に行くなどです。
「子どもとの時間」を取って、それとは別に「料理の時間」や「散歩の時間」をそれぞれ取るというのは、それだけ多くの時間が必要ですよね。
でも、「子どもとの時間」と「料理の時間」を重ねると、トータルでかかる時間は減ります。
その時間は、子どもと一緒に過ごす時間であるとともに、食事の準備もでき、もしかしたら、子どもにも料理を教える時間にもなるかもしれません。
子どもと散歩に出かければ、自分も子どもも体を動かすことになるとともに、一緒に外の開放感に浸り、道端に咲くきれいな花を見つけて、それについて話したりできるでしょう。
まさに一石二鳥、場合によっては、一石三鳥以上になるのです。
しかも、そういう時間は、それ自体が思い出になるような素敵な時間になるでしょう。
これが、自分がやることを《子どもと一緒に》やることで、重ね合わせて、《余裕をつくる》という工夫です。
他にも、こんな工夫ができるでしょう。
《先回りの準備》をすることによって、取り組むタイミングを重ね合わせて、《余裕をつくる》のです。
例えば、わかりやすいのは、料理での《先回りの準備》です。
料理をしているときに、そのときに食べる分だけでなく、少し先の分も一緒につくり、冷凍したりして保存し、《先回りの準備》をしておくのです。
また、冷凍食品や冷凍食材を適宜使うというのも、料理の時間と手間を省くのに役立ちます。
あとは、買い物のタイミングに合わせて、食事の準備を軽減することもできます。
我が家では、週に1度だけ買い物に行っているのですが、買い物に行った日は、(自分たちでつくる)手巻き寿司やお刺身にすることにしました。
魚を新鮮なうちに食べることができるということと、買い物に出かけた分、1日のなかでの使える時間が減ってしまうので、夕食の準備時間を短くできるというのは合理的です。
しかも、手巻き寿司は、自分で好きなものを巻いて食べるということで、子どもたちにも大人気です。
ひとつのイベント感もあって、ワイワイと楽しい時間になります。
以上のような料理の工夫は、日頃から実践している人は多いのではないでしょうか。
このような工夫を、いまこそ最大限に活用すべきときなのです。
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こうして、時間と心に余裕ができると、休憩時間をきちんと取って体を休めたり、精神的にいっぱいいっぱいにならずに済むようになります。
その結果、新しいことにも挑戦する元気が湧いてくるかもしれません。
そうなれば、新しいステージへと進化する可能性が開かれます。
複雑なことを解きほぐしてシンプルにしていく、ということは、単に整理するということではなく、新たな可能性を手にすることでもあるのです。
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今日紹介した《なるべくシンプル》、《子どもと一緒に》、《先回りの準備》は、「日々の世界のつくりかた:自分らしく子育てしながら働くためのヒント」に収録されている、仕事と家事と子育てをうまくまわすためのコツです。
《余裕をつくる》は、「アクティブ・ラーニング支援パターン」に収録されている、教師が新しい教え方にシフトするための時間と余地を確保するためのコツです。
新しい状況に着いていくことで精一杯な日々。
そんな日々を、誰かが変えてくれるわけではありません。
自分で少しずつ工夫しながら、余裕をつくり、変えていくしかありません。
さて、今日・明日やることで、重ね合わせてシンプルにできるのはどこでしょうか?
まずは、そこから。
一つずつ試していきましょう。