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花札占いってどんなもの?

 花札といえば、「こいこい」「花合わせ」「坊主 めくり」などのゲームや、賭け事の場面を連想する人が多いことでしょう。しかし、あまり知られてはいませんが、もうひとつの用途があります。 それが「花札占い」です。
 花札は江戸時代中期にその原型である「花合わせカルタ」という存在が確認されていて、その当時は富裕層を中心に贈り物として重宝されていたようです。そこに描かれたものは日本の大名屋敷の庭園で咲き誇る花々が主役で日本人の美意識や感性がベースとなっているため、現代人の私たちにもしたしみやすいのが特徴です。

 この特徴を使って占っていくので、札を見るだけで季節や出来事がごく自然にイメージできるでしょう。
 私が花札占いの存在を知り、調べ出した頃は国会図書館の蔵書を見ても片手で足りる量の資料しかなく、描かれた花の意味のみしかないとても簡素なものでした。ですが、そこに書かれた花々の印象や生育環境から読まれているであろう札の意味は私の心を温かいものにしてくれたのです。
 花札占いがいつ、どのように始められたかに ついては、明らかになっていません。戦後直後に出版された『趣味娯楽 芸能百科事典』(東京書院)には「昔から花柳界や商家などでよく行われた」とあるものの、それ以上のことはわかっていないのが現状です。しかし、花札占いは、親しみやすく、占いやすく、「なるほど」という結果が得られる技法です。 一人でも多くの方にご紹介したいという思いから、 過去の書籍や、花札に関する研究者の方々の論文などを参考にして、技法を再構築しました。講座じゃなくても気軽に始めやすいように占いやすいカードがガイドブックとセットで発売されてもいます。


 花札占いがどのような方に向いているのか?難しいのか?と言われたら、「日本文化に心惹かれる人」「占いが好きな人」でしたらどのような人でも始められるやさしい占いです。花の咲く時期や行事、生育環境などから読み解いていくため、解説がしやすいのも特徴です。

 ちなみに、私が再構築したものは他神秘学の体系と干渉がないようにしています。ですので、西洋の占いをする方、東洋の占いをする方、どちらの方も一緒に使っていただけるはずです。東洋系の方は易や九星気学と合わせた解釈でやってらっしゃる方もいますので、先々はそちらを学んでみるのもいいかもしれませんが、四柱推命や紫微斗数を使いながらタロットを使う……なんていうミスマッチなことをしなくてよくなるのもおすすめポイントなので、是非気軽にはじめてみていただけたら幸いです。

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