点は線になって
本当は数日前に投稿するつもりだったのだけれど、なんだかんだバタバタして今日になってしまった
時期が若干ずれた気もするけど、割と素直に書けた気がしたのでそのまま載せます
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最近、駅で袴姿で花束を持った大学生らしき人たちをよく見かける
袴は着なかったけれど、自分も先週大学を卒業した
中学生くらいから卒業が悲しいとはあまり思わなくなった
中学、高校と卒業が近づくと、大好きな場所であってもなぜだか早く卒業してしまいたくなっていた
毎日それなりに楽しく過ごしていた大学も例によってやっぱり早く卒業してしまいたかった
かといって、新しいステージに行くことに大いに期待しているかというとそれも違う気がする
高校から大学へ、大学から夢見た場所へ、いつも新しいステージに行くとき、もちろん楽しみだけどその実感はあまり湧かない
新しい環境に身を置いている自分を想像すると、いつもそこにいるのはわくわくしているというよりは、いつも通り生活する自分
どこへ行っても、自分が自分であることは変わらない
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中学、高校のときは、卒業によって過去を切り離す感覚に近かった
学校生活を共に過ごした友人たちとも卒業後に連絡を取ることもほどんどなかった(取りたかったけど取ることができなかったのかも)
できれば積み上げたものに区切りをつけたくて、切り離したくて、地元から遠い高校に進学したし、大学も同じ学部に同じ高校から進学した人はいなかったからまっさらな状態でスタートを切れていた
なのに新しい環境に行くと、自分が自分でいられなくて、落ち着かなくて、そのまま時が過ぎてしまうことがほとんどだった
だからたいてい卒業が近づいたときには、自分らしくいられないことに限界が来て、次こそは自分らしくいられる環境を作るんだと先を急いでいたのかもしれない
積み上げてきたものは宙に浮いていて、必要最低限だけ手の届く範囲に置く
それ以外のものは時間が経てば思い出として美化されてしまう
何かきっかけがなければ思い出されることもないまま時間は過ぎて少しずつ忘れていく
積み上げてきたものたちを、今とつながっているようでつながっていない「点」として捉えていたのかもしれない
さっき、大学も例によって早く卒業したかったと書いたけれど中学や高校の卒業とは少し違う
積み上げたものたちを卒業と同時に切り離さなくてもよくなった
大学生活を通してこれまで積み上げてきたものは「線」になって
過去から現在へ、そしてこれから先も続いていく気がしている
自分を自分たらしめてくれるものになったその「線」は、どこへ行っても進んでいく力になってくれるような気さえする
少しずつ、自分らしくいられることが増えて、そのままの自分を知ってほしいと思う人も増えた
自分が自分でいられる場所を持つことができた今通る卒業は、過去を切り離そうとする焦燥感のある区切りじゃなくて、前向きになったが故に少し急ぎ足になってしまった通過点になった
だからきっと次のステージに大いに期待しているというよりは、積み上げたものがある、信頼できる人がいる安心感を持って進んでいけるから先に進むことに躊躇がないのかもしれない
新しい環境に飛び込むのに、緊張も不安も楽しみも期待も間違いなくそこにある
そのままで飛び込んで、成長する糧にしたい
マイペースでいいから1歩ずつ着実に進んでいきたい
4月から新しい環境に身を置くことになる人も、そうでない人も一緒にがんばろうね
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