見出し画像

2025.1.14 函館ひとり旅 第二夜


2日目は天候に左右される旅

昨年までの仕事の習慣が抜けずに、毎日5時に目が覚める。
ちょっと早すぎるなとベッドの中でモゾモゾとしていたら
あっという間に8時過ぎ。
無職期間はこれがあるから困る。この旅でももう少し期間を短くしていたならば朝も焦って起きていたであろうけれども、昨夜の居酒屋さんでも散々いじられたけど函館で1週間も何するの!?って。勿体無いとも言われたけれど、今回の旅のテーマはその街に住んでいると錯覚する事がテーマなのです。
なんなら1日はホテルから一歩も出ないってのもしてみようかと思っていたのだけれど、流石にそれは旅先のテンションでできなかった。
やっとけばよかったな、缶ビールとセコマとハセストでおつまみやらご飯買い漁ってホテルに引き篭もる。住んでたら絶対そんな日があるもんね。
とりあえずもそもそと起き上がりカーテンを開けると結構な降雪。
けれど街をあるく人たちは傘さしてない。行けるのか?
とりあえずパーカーのフードを被り街を歩き始める。
パーカーおじさんでよかった。このパーカーおじさんって言葉もう廃れつつあるよね。早いですよね言葉の変遷が。数ヶ月で死語になるとか、何を皆さん生き急いでるんですか?


なんかかっこいいのがいたので、雪が降り荒ぶ中立ち寄っちゃいます。

雪だるまは避難先を探すのです

少し歩いて、上の画像のかっこいい像なんかも写真撮りながら歩きます。
しかし、雪がすごくて徐々に頭やら身体に雪が積もっていき、このままでは動く雪像になってしまう。雪だるまなんて可愛いものではなく。
近くに鳥居があるのにお寺っぽい建物があったので、とりあえず一旦避難させていただく。お賽銭をチャリンとし、拝みながら周囲の様子を伺うもとても雨宿り…雪宿り?ができるような雰囲気ではないので、とりあえずそこを後にする。
周辺を見回すと、大きな建物が見える。
近づいてみると、それは昨晩居酒屋さんで伺った自由市場という施設らしい。
なんだか朝市の雰囲気が苦手なんですよねって話したら、そっちに行ってみたら?と言われていたのを思い出す。
これは渡りに船ですぞと入ってみる。
平日の朝早くだったので、あまりお客様もおらず、まだ色々なサービスが始まる前だったようで、まだ開いていないお店もあったりした。
とりあえず一周してみて、知人や家族に頼まれていたお土産はここで買えばいいか。けれどまだ日数もあるし今日でなくていいんだとフラフラ市場内を歩く。
この2日目はまだ旅のテンションが色濃く残っていたので、朝からビール飲んじゃおう!ってことで市場内の食堂に入店。


銀鱈定食。銀鱈の脂がすごかった。美味しかった。
キンキンに冷えたビール。あぁ、美味しかったな。今また呑みたいですな。

ちょっと食堂でゆっくりして、また市場内を散策するけれど特にやることもないしこいつ買わないのにずっといるなって思われてるかもしれないので一旦脱出。
なんとなく自分の脳内でスケジュールも立てていたのですが、その予定だと今日は最低限五稜郭には行きましょうの日だったのです。
新撰組のお話が私は大好物なのです。その中でも函館まで戦い続けた土方さんが大好きなのです。
あっぶね、今急に新撰組に関しての長文を書き始めるテンションになりそうになった自分に気付いた。あっぶねあっぶね。今はそうじゃない。
と言うわけで話を戻します。
市電で行けそうなので、雪が強くなる中市電の駅まで小走りで行きます。転びそうで怖いから小走れないけどね。心の中では小走り。実際はのっしのっし歩いてる。
この後割と早く電車はやってきて助かりました。
函館の市電って前後両方に運転席があって、終点に着いたら運転手さんが反対側の運転席に移動してまた発車するんですよね。なんだかその様子が可愛いなって思って。走ってる電車の姿もすごく可愛らしいんですよね。
他の地域の路面電車を知らないからあれなんですけど、路面電車ってみんなそうなのかな?無知ですいません。


奇跡的に写真あった。写真だと雪わかりづらいな。この時は雨だったかも。
動画しかなかったので動画から。五稜郭の駅に着いたときの動画より。

雪でしばし待機。これもひとり旅の醍醐味

五稜郭公園前駅で降りるが、本州の人間からしたらもうこれは吹雪ですよって位に降ってきたのでとりあえず目の前の無印とかが入っているビルに避難します。
誰かとの旅行だったらどうだろう傘買って五稜郭向かって、この後もう一箇所くらい観光地周るんだろうなって思いながら、ひとりだと今日は五稜郭だけにすればいいから、雪が収まるまでゆっくり待ちましょうかとスタバに入店。
多分性格上ひとりじゃないとできない行動。
他者の前ではしっかり者でせっかちな人間だけど、他者の目がないとナマケモノみたいに1日中動かないような人間なんです。
この時点で、本当は五稜郭行った後に港の方周るかしようかと思っていたけど変更して、五稜郭→ホテルでゆっくり→夜は昨夜のお店にまた行く→セコマ寄って帰るのスケジューリングが即座に完成しました。他人から見たら函館旅行の無駄遣い。
と言うわけでスタバでコーヒーを飲みながらゆっくりします。


何も考えずにゆっくりコーヒーを飲むだけの時間

ただ結局この後1時間以上粘ったけどなかなか雪は収まらないので、業を煮やして立ち上がる訳です。本当はこの辺にも好きだった函館3部作に出てくる場所があるので聖地巡礼したかったんですけど、そんな余裕はなくまた歩く雪像にならないように下を向きながら雪中行軍です。
そうそう、そもそも函館に長期滞在したいなって思った切掛って佐藤泰志原作の映画、「函館3部作」と呼ばれる作品や「きみの鳥はうたえる」を観たのが切掛かもしれない。原作は未読なんですけど、映像の中でこの街住みたいなって思ってしまったのです。京都もそうなんですけどね、都会と田舎が徒歩圏内の街が好きらしいんですよね。見渡す限り田舎も好きになれないし、都会のコンクリートジャングルも好きになれない。かといって都会とも田舎とも例えられない街にも魅力は感じない。雑多な感じと何もない感じが微妙に接しているような場所に魅力を感じる。
だから最近の京都にはもう魅力を感じなくなってるし、地元の愛知県にもなんの魅力も感じない。なんかぬべーっとしたイメージ。あくまでも自分の中のイメージであり、自分だけの感想です。良い場所なんですよ、京都も愛知も。
また話が逸れました。戻しますね。


念願の場所に来れました20年来の念願成就

予想せずに恋焦がれた相手に出会った時、人はどんな顔をするんだろう

雪中行軍の最中、ようやく目当ての場所を示す高い塔が見えてきた。
とりあえずあの塔に避難するんだ!とザクザク歩き続けます。
脳内では、分隊長殿!もう自分は無理であります!!バカもーん!がんばれ!
と、脳内分隊長殿に弱音を吐きながら歩いておりますと、
ふっと目の前にあの独特な店構えのあいつが建っておりました。

しかもなんだかスッと入れそうだぞ。ひとり入店苦手な自分ですが、考えるよりも早く入店していた。これを逃したらもうチャンスはないかもしれないと。
まあ先に言ってしまうと、この後の滞在中にラッピには幾度となく行くんですけどね(もうラッピ呼び。彼氏気取り)
先ほども記した通り、まだ旅行テンションが高い為ビールを注文してしまう。まだ銀鱈定食でお腹いっぱいだった為、チャイニーズチキンバーガーとビール。今の俺なら言える。ばかそこはビールじゃねえだろ。ウーロン茶だろと。
この時運命の出会いを果たす。隣の席の高校生の集団が食べていたのが、カツ丼・カレー・オムライス。その美味しそうなこと美味しそうなこと。
このご飯類のビジュアルを実際見たからこそ、この後も何回もラッピにいってしまうのでした。


五稜郭タワーから五稜郭を眺める
土方さんの勇姿
五稜郭内に潜入
可愛くて即買い。「ぶしどうぜんかい」可愛くないですか?

憧れの方の最期を夢想し、リアル涙を必死で堪える

ほろ酔いで五稜郭タワーにのぼります。エレベーター内が急に暗くなったりしてカップルには良いんでしょうね。こちとらひとりなのでスッと瞳を閉じます。
エレベーターを出てすぐに思い出した。
私は高所恐怖症だったんだ!
この塔は構造上すごく怖いんですよね。
高所恐怖症の原因って想像力の強さだって聞いたこともあるくらい、自分は色々な危険予測を常にしているんですよ。かもしれない運転ってよく言いますが、かもしれない日常な訳です。
色々勝手に脳内が想像してしまうのです。もう足がすくんでしまい危なかった。本当に歩けなくなりそうだったので、生まれたての子鹿のように上半身だけなるべく窓に近づけ、震える足を押さえながら写真を撮りました。
ミッション完了とばかりに、行く手を阻む外国人の集団を掻き分けながら、無駄に遠い下りエレベーターへと急ぎます。途中で興味をひく展示物等は少しだけ見ながら。必死でエレベーターまで辿り着き1階へと無事生還。
ロビーのお姉さんがリアルあれ?さっき入場したばかりじゃない?顔をしていましたが見て見ぬ振りですよ。
この後、ゆっくりと五稜郭ないの奉行所跡等も見回ります。
この際に、ここで土方さんはどう思っただろうとか、色々夢想しながら歩き回ります。自分の最期をきっとどこかで悟っていたんだろうと、そんなことを思い涙が出そうになりますが、所々で滑って転びそうになり、涙を流す暇もありません。
本当にゆっくりと何をするでもなく、五稜郭内を歩き続けました。


帰りもすごい雪でした

旅先で行きつけを作るのは嬉しいですよね

帰りも吹雪いており、タワーの1階で少し雪宿りをさせて頂く。
その際に我慢できずに土方さんグッズを買い漁る。
京都にも売ってそうだけどねとちょっと笑う。
夕方頃にホテルに着く。
大浴場でゆっくりとさせて頂き、今日も昨夜立ち寄った居酒屋さんに行こうと歩き始める。
雪は少しマシになっていたけど、やっぱりちょっと降っているし、地面は真っ白なので気をつけてズンズン進む。
ちょっと頭の片隅では、どこか他のお店も入れそうだったら試してみようかと言う想いがこの時にはまだあった。
しかしそんな勇気もなく、昨夜行ったお店へと自然と吸い込まれていく。


他のお店ないかなとフラフラしながら目に止まった良い感じの路地
この日も美味しくいただきました

そして、楽しく美味しく過ごしていたのですが、
自分の悪い癖で、酔っ払ってくるとなかなか帰らなくなるんです。
結局閉店間際まで居座ってしまい、翌朝に激しく後悔する。
これの原因は朝から行く場所行く場所でビールを呑んだせいだと。
反省して、この翌日からはなるべく無意味に昼間の飲酒は控えようと心に決める。
そんな函館2日目の夜でした。
因みにこのあとセコマで朝食用に買ったおにぎりも食べちゃってた。
酔っ払いはダメなんですよね。


いいなと思ったら応援しよう!

たかさん
もう一度よく考え直してください。あなた様の大切な時間やスキルを用いて手に入れた大切な資産をこのような所に果たして良いものなのかどうなのか。 それでも!と仰っていただけるのであれば、ありがとうございます! 大切な活動費として使わさせていただきます!