LOCK up, and calm DOWN #day0-1
これはなんの変哲もない生存記録。
ほんの数日の間に色々な事が起きた。その全てをつつがなく書き出すと話が大幅に逸れてしまうからここでは省略するとして、とりあえず会社の事務所があるオフィスビルの別フロアからF0が出たという一報が駆け巡ったあの月曜の正午から、こうなることは最早必然だったのか?
今週も一通り仕事をやりきったぞ、さあ来週も気張って行かないとな……なんて考えていたら友人知人から度々メッセージが入った。ちょうどその時はNetflixで見ていた映画が佳境に入った所で、まぁ見終わったらチェックしようかね~なんて考えていた。まさか、「翌朝6時を以って16号のロックダウン開始」だとは思いも寄らなかった。しかも各所で情報の一部が錯綜しており、その争点の一つは「え、デリバリーはOKなの?NGなの?」だった。
そして翌朝、8時を回った頃に自然のまま目覚めた私は、いの一番にスマホを手に取りGrabを起動した。
通常のTaxiやBikeは当然として、Foodも画面から消えていた。
一足先にロックダウンに陥ったホーチミンがフードデリバリー不可であることは当然知っていたし、「今後ハノイがロックダウンする際には、もしかしたら同じ条件かもしれないなぁ」なんて思っていた。それでも大した備えらしい備えをしてこなかったのは、どこか対岸の火事の様に捉えていたからに他ならないだろう。
あぁ、やはり楽はできないのだな。そう思いながら気持ちを入れ替えた私は、早々にベットから抜け出して、軽くシャワーを浴びてから買い物に出た。
第4波後半戦(と信じたい)における今回のロックダウン、その初日はお馴染みの青くない青空と共に始まった。上の写真は近所のスーパーまでの道すがらだが、交通量は平日の同時間帯とそこまで変わらない気がした。もしかしたら、皆一様に「備えなきゃ!買い物行かなきゃ!」みたいな感じだったのかもしれない。知らないけど。
今日一番肝心な写真を取り忘れたかもしれないが、一応。スーパーの中はそこそこ賑わっていた。もちろん外国人の数も。特に野菜や果物の量り売りのコーナーにはほぼ常に誰かがいる状態だった。
これが今回の仕入れ内容。補足すると、左下の袋はキウイ4個で、袋麺は辛いやつとジャージャー麺をそれぞれ。ちなみに右上の角に見切れてるのはコンセントだ。
本当はもっと色々買うものがあったのかもしれないけれど、結果こんな程度で収まった。本格的に米やら野菜やら肉やらを買うことはなかったのは、恐らく「自炊しないと、生きていけない!」って本気で思っていないからだろう。いや、そもそも普段自炊をしていないからだろうか。いずれにしても、こんなあっさりとした買い物しかしない自分をもう一人の自分が妙に上から目線で観察していたのは事実だし、更にもう一人の自分は「なるほど、これがトイレットペーパーの買い溜めに代表される”多元的無知”というやつだな!」なんて冷静に分析し始める始末。脳内が賑やかだ。
買った物を冷蔵庫にしまい終えてからふとスマホを手に取ると、近所の友人からメッセージが届いていた。中身を見ると「ちょっとしたお使いを頼まれて欲しい」と。二つ返事で快諾すると、ついでに昼食も一緒にとることになった。
友人の自宅まではバイクでものの数分。昼の1時前くらいに到着し、早速冷たいお茶を頂く。どことなくいつもと違う風味なのが新鮮で、尋ねると「実は黒豆茶やねん」と。近所にある日本の商品を取り扱うスーパーに売っているとの情報を得て、帰り際に立ち寄ることを決めた。
あ、手料理も美味しかったです。ごちそうさまでした。
こんな感じでゆるく穏やかに過ごしていて、本当に大丈夫なのだろうか。そんな風に思わない訳ではない。ないけれど、じゃあ一体何を焦ってやる必要があるんだ?となってしまう。
部屋でゆっくりして、気がつけば仮眠。再び部屋から出たのは夜8時を回った頃だっただろうか。
私の住まいは1階がお店も兼ねていて(もちろん現在は休業中だ)、店舗を兼ねた居間に降りると、ちょうどそのお店の人が来ていた。その人はどういう訳か、いつも”寮のお姉さん”を自称していて、気がつけばその寮のお姉さんと朝方まで飲みながら話していた。ついでにドリンクの作り方も少しだけ教わった。
「もうお開きにしよう」とどちらが先に言い出したんだったか。時計は4時を指しており、片付けは寝て起きてからにしようと決めた。
自室に戻って、スマホを充電して、徐々に明るくなる窓の外を何となく眺めながら眠りにつく。
こんな感じでゆるく穏やかに過ごしていて、本当に大丈夫なのだろうか。大丈夫かどうかは分からないけれど、とりあえず差し当たっての問題はなさそうだ。そしてそれ以上に、少なくとも当面の間は、この穏やかさを維持していきたいと、そう強く思う。
#海外生活 #ベトナム #ハノイ #ロックダウン #ステイホーム
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